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デュアルライフ  作者: しき
本章
22/39

改竄

 カイルは先希(さき)が元気な姿でいることに喜んだが違和感を覚えた。自身の能力(スキル)ですらなすすべがなかった状態がいきなりよくなる訳はない。恐らく何らかの一時的なものであろうと思った。そう思うと居ても立っても居られなくなり。もうとっくに尽きた気力を取り戻し、アリアに対峙する。

「私がいるからあとは思いっきり戦って。」

 先希(さき)世界干渉系能力ワールド・エンドスキル理想郷アイディール・ワールドを展開する。

 アリアは先ほどと同様に世界ごと二人を消し去ろうとしたがちょうど二人の周辺だけ能力(スキル)の範囲外になっていることに気づいた。自分の能力(スキル)が書き換えられている。

 アリアは代わりに禁呪虚弱化(ホロリゼーション)を唱える。これの前では大抵の者は心身を保って入れないであろう。カイルは先ほど習得した常時能力(パッシブスキル)流転(サイクリスト)で受け流す。

 カイルは今までの思いと魔分すべてを拳にこめアリアにぶつける。自分には「才」がなく無力だったことも。大切なものを守れなかったことも。何度もあきらめかけたことも。すべてはどうでもいい。この一瞬ですべてを表現したい。

 アリアも魔分すべてを解放し、障壁を張り巡らせる。いままで孤独でつらかったことや。大切なもののそばにいれなかったこと。自分の普通ではない境遇をなんども恨んだこと。そんなことはどうでもいい。今あるすべてをぶつけた。

 長い魔分のせめぎあいの末。カイルとアリアはその場に倒れこむ。

「合格。」

 アリアはそう言い残すと疲れたのか眠りにつく。

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