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デュアルライフ  作者: しき
本章
16/39

黒幕

「誰だ。お前は。どうやってカギを開けた?」

 谷山は来訪者に問う。どうやら谷山の知り合いというわけではないようだ。

「あたしは浦川七海。秘密結社Z(ゼット)の支配人。その少年に用があってね。」

 浦川七海はカイルの方を睨む。カイルには状況が全く分からなかった。監視システムから元凶をあぶりだしたつもりであった。その結果、自称支配人にたどり着けなかったということは完全上位の存在ということであろう。

「何の用だ。」

 カイルは声を絞り出す。

「いわゆる「人外」を中心としたシステムを破壊したことはどうでもいいの。どうせ退屈しのぎのおもちゃだったし。それよりあんたのおかげでパソコンが使えなくなったんだけど。」

 完全に言いがかりであった。電気信号の概念を破壊したのは天井人ケイトである。

「それは些細なとしてこの世界で神技「革命」と世界干渉系能力ワールド・エンドスキルがつかわれた。その結果現実(リアル)の世界変動数は限界に達しようとしている。もう「終末」の(ことわり)に誰も勝てなくなった。」

 浦川七海から「闇」が噴き出す。魔族の魔分が黒色のことはよくあるが目の前にしている脅威は全く別物であった。

 カイルは自身の魔分を最大出力にし何とか食い止める。

「谷山さん。先希(さき)を連れて離れてください。」

「わかった。健闘を祈る。」

 谷山は先希(さき)を抱え裏口から逃げる。先希(さき)は何か言葉を発していたがカイルには聞き取ることはできなかった。

「まだ、デュアルライフ計画の途中だけどとりあえず死ね。」

 浦川七海は禁呪自動崩壊(アポトーシス)を唱える。これは浦川七海が天井人であったときに習得した神技「反乱と崩壊」を再現したものである。対象となったものの力を暴発させ、死に至らしめる。

 カイルは今まで味わったことのない痛みに苦しむ。もはや自身の魔分すら制御できなくなっていた。

 カイルはデュアルライフという言葉が気にはなったが問いただす余裕がなく抵抗することもできず散り散りになる。

「勢い余って殺しちゃったけどまあいっか。」




 



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