蹂躙
「魔界からの侵略者に最後まで戦いを挑んだのは勇者軍だけよ。聖教会は早々に降伏し、戦っているふりをしているだけなの。」
先希は淡々と説明する。勇者軍とは、かつてこの世界が魔王に支配されていた時代に魔王を打ち取った伝説の勇者の仲間たちにより結成されたされた軍である。しかし、勇者は魔王討伐後姿を消しており。魔界からの侵略者に壊滅させられたと聞いている。アランは頭が真っ白になりかけた。
「しかし、見られたからには生かしちゃおけねえ。」
侵略者は通信魔法を使うと同時にどす黒い魔分を稲妻状にしてこちらに放つ。しかし、その稲妻は2人の直前で大きく歪曲し命中することはない。
「残念、格が違うみたいね。」
先希は笑顔で侵略者に近づく。
「馬鹿な俺は魔王様よりこの世界の管理を任されたドレイク様だぞ。」
侵略者ドレイクは先希に襲いかかろうとするがその体が瞬く間に凍り付き指一本動かせなくなった。
「化け物が。」
侵略者が通信魔法を使う。
「女の子に化け物は失礼じゃないかしら。」
先希は笑顔で言い放つ。。
「殺しはしないから聖教会の行いを国民たちに暴露してほしいんだけど。」
「わかった。」
先希は笑顔を続けていたが新たな力を察知し元の顔に戻る。
ー序章完ー




