表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々の依頼、面倒なんですけどっ!  作者: はなを
プロローグ
4/172

神々は欲望まみれのようです

始の意識が戻ったとき先ほどの真っ白な空間から少しピンク色の世界に居た。


「ここがシャムラの神がいる場所?」


始は周囲を見渡すが先ほどいた空間と同じような作りであった。炬燵と蜜柑、お茶はなかったが。

違うのは正面に美少女がおり、そこを中心に左右にずらっと神々しい人々がいることくらいであった。なんか神々しかった。まぁ、神であるので当然なのではあるが。


「初めてお目に掛かります。わたくしはシャムラの主神アーシラトと申します」


と頭を垂れる。慌てて始も頭を下げ


「俺は蔵田始(くらたはじめ)です。アマテラス様から話は少し聞いています。俺は何をすればいいんでしょうか?」


と話す。声は裏返らなかったはず。


「私たちの願いは(いくさ)を小さくすることです。出来れば辞めさせて欲しいのです」


アーシラトは申し訳なさそうに話す。


「本来ならばこの世界のことはこの世界のものが行うのが望ましいのですが、続く戦でみな魂が疲れており難しい状況なのです。そこでアマテラス様にお願いをして優しい魂を持つ人をお連れすることとなったのです。そして今回選ばせていただいたのが貴方様なのです」


そういうとアーシラトを含め神々が頭を下げた。


「アマテラス様からも聞いている通り、始様のペースでかまいません。無理はせずお身体をご自愛くださいませね。まずは私から能力をお渡ししますね。言語理解を。シャムラにおいて言葉で困ることはないかと思われます。この能力はすべての言語において適応されます。古代語などもすべて含みますので、お気を付けくださいね」


と話し握手を求めてくる。戸惑っていると、


「能力をお渡しするには直接触れなければならないんですよ」


と笑顔で話す。握手をすると


「ではお願いします。私は始様をお送りする準備をしますので、席を外しますね」

(不要)

と話しスッと消えていった。そのすぐ後に幼い男児が始に近づいてくる。


「初めまして。僕は太陽神シャプシュ。一応アーシラト様の補佐をしているんだ。僕からは四百四病(ししゃくしびょう)への耐性を送るね。これで君は寿命・殺害以外では死なないよ」


と言い、握手する。


「じゃぁ僕もアーシラト様を手伝ってくるね」


とにこりと笑い消えていった。

その後は目の下に隈を作った細身の男が近づいてきた。


「すまないが、今俺は忙しいから手短にする。俺は炎と死の神モト。俺からは炎の力を。どれだけの力になるかはお前の潜在能力次第ということだ」


握手の後、モトに引き寄せられ抱き着くような体制になったとき、


「戦が多く俺は多忙なんだ。早くなんとかしてくれ。休みたい」


と耳元で呟かれ悲しそうな眼をして消えていった。


「私は嵐の神バアル。私からは風の力を。力の強さはモトと一緒よ。」


握手の後モト同様に耳元で囁かれる。


「風で飛ばしてもどこも血の匂いなの。もううんざり。早くなんとかしなさいよね」


緑色の髪をかき上げて消えていった。


「僕は水の神ヤム・ナハル。僕からは水の力だよ」


10歳児程度の姿をしている神は抱っこをしてくれと言い、始はその希望をかなえていた。


「僕ね、海洋の開発して欲しいんだよねぇ。商業船とかさぁ、出来るよね?」


えへっと笑顔を作り消えていった。


「次は私ですね。私は豊穣多産の神アシュタロテ。私からは大地の力を。アーシラト様からの願いよろしくお願いします」


「やめとけ、アシュ」


筋骨隆々の女性が握手している手を引き離しながら割り込んできた。


「アシュタロテは多産の神だ。襲われてお前の子供わんさか生まれるぞ」


恐ろしい神だった。


「俺は戦いの神アナト。お前にやるのは人の武器のマスターだ。どの武器を望む?」


シャムラの世界は魔法と剣の世界である。それぞれに技が存在し、その技は5段階に分かれている。

Lv.1 見習い

Lv.2 一人前

Lv.3 達人

Lv.4 超越者

Lv.5 神

で分類される。Lv.5はこれ以上上がらないためにマスターと呼ばれている。始はもうすでに決めた武器があった。


「道具投擲を」


始は右手を出した。アナトは少し戸惑った顔をした。


「物を投げるってことでいいのか?銃も剣も刀もあるがそれでいいのか?」


「それでいいんですよ」


と笑顔で返した。


「わかった。じゃぁ道具投擲をLv10で渡そう」


握手をしチートをもらった。


「え?スキルレベルは5レベルまででしょう?」


と消えてしまったアナトに聞いてしまった。


「それはどこで得た知識なのだ?」


最後の一人であったドワーフのような男が口をひらいた。


「ここに来る前にアマテラス様の準備していただいた本に・・・・」


と答えると、


()()()()()か。それは()()()()()()()()()()()()()ということだ。()()()()()()()()()()のだ」


「なるほど。アマテラス様からは一般常識ってところか」


と理解した。その瞬間少し空間が歪んだ。


「おや、もう準備ができたようだ。俺工芸神コシャル・ハシスからは匠石運斤(しょうせきうんきん)を。色々なもの作ってくれ。武器以外がいいがな。」


とがははと笑い消えていた。

その瞬間意識が飛びそうになった。

始は神様にはやるって返事してないのになんて一方的なんだと思った。

その時アーシラトから


「始様あちらに着きましたら、ステータスをご確認ください」


と声が聞こえ、姿が希薄になっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ