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吾輩は神によって殺され悪魔の手によって過去に蘇った  作者: 赤い獅子舞のチャァ(実際の人物及び団体とは一切関係在りません)
明治技術革新編

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番外編・パンデモニウム 参

ちょっと仕事忙しくなっちゃいまして、更新頻度落ちて居ます、御免なさい、今回番外編です。

          パンデモニウム 3

「サタン様~? おかしいな、サタン様~!?」

そろそろ新しい映像が見たくなったアスタロトが、サルガタナスを伴ってパンデモニウムを訪れて居たが、サタン及びベルゼブブの姿が見えない、大声で呼んで見るがやはり返事も帰って来ない。

「おかしいな、サルガタナス、お前門開けられる?」

「いやぁ、(それがしには無理で御座るよ。」

「仕方が無い、鍵開けが上手い奴でも呼ぶか?」

「アザゼルを呼ぶので御座るか?あ奴はいちいち薀蓄(うんちく)や能書きが多くてどうも馬が合わぬが、致し方なかろうな・・・」

「んじゃ呼ぶぜ?」

アスタロトが懐から取り出したのはスマートホン、いや、スマートホンに似せて作った通信端末らしい。

「ああ、アザゼル、今暇か? 悪いんだけどよ、サタン様がどうにも此処三日程毎日パンデモニウムに来て見ても居ねぇんだか何だか、門も開いてネェしよ、ちょこぉ~っと開けちゃくれないかと思ってな。」

『へぇ、パンデモニウムの門の鍵か、腕が鳴るの、楽しみじゃわい、すぐ行くから待っとれ。』

「お、話が早いな、待ってるわ。」

そんな現場に、マモンが上空より現れる。

「おお、アスタロトにサルガタナスじゃねぇか、何してんのお前ら?」

「おお、マモンか、サタン様って今留守なのか?」

「ああ、それな、俺も何日か来て見てるんだが、ずっと門閉まってるし、どっか出掛けてるんじゃねぇかなぁ?」

「お主も気になってたので御座るか、はて、聊かどうしたものか。」

「まぁ悩んでも仕方ねぇからさ、今アザゼル呼んだんだ、あいつの手癖わりぃだろ?鍵開けろって言ったらすぐ来るってよ。」

「ははは、アイツの鍵開けは殆ど趣味と言うよりも既に鍵師レベルだからな・・・」

「ぷ、プロなのか?・・・」

「おーい、待たせたのぉ~。」

「おお来た来た。」

「何じゃお前ら、雁首並べて。」

「いやぁ、ここ数日門が空いて無いんだよ、門飛び越して入ろうとすると結界に引っかかってめんどくせぇからよ。」

「なる程のぉ、それで儂の出番と言う訳か、まぁ儂に任せぇ。」

門の鍵穴に向かうと、針金のような物を取り出して開錠を始めるアザゼル、悪魔なんだから魔力でそんなもん如何にかしたら良いのにとも思うのだが、アザゼルは正直言って人間がムッチャクチャ大好きである、なので人間臭いやり方で鍵を開ける事に凝って居た、やたら凝り性でも有るのだ。

アスタロトは思った、これだったら俺が開錠の魔法で開けた方がはえぇじゃん・・・

しかしそれは間違いであった。

「ホレ、開いたぞ。」

早っ!ムッチャクチャ早っ!開錠魔法で開けようとしても内部の構造調べてる間に開いちゃう位の超速開錠であった。

「それでは皆の者、入ろうでは無いか。」

するとマモンが自分の事のように誇らしげに、

「な?アザゼルの鍵開けは洒落に成らねぇだろ? こないだうちの金庫の鍵無くしちまってよ、呼んだらたった30分で開けやがったのよ、思わずたまに忍び込んで何か盗んでるんじゃねぇかって疑った程よ。」

「妙な自慢すんな。」

たった一言の突込みで片付けるアスタロトであった。

そうこうしてるうちに、次は正面玄関の鍵である。

鍵穴を覗くアザゼル。

「おお、サタン様なかなかやるでは無いか、こりゃぁ人間界でも一番難しいと言われとるカバス〇ーネオじゃな、腕が鳴るわい。」

「何だ、その、カバ何たらってぇのは?」

「日本製の鍵でな、恐らく最強と言われとる鍵じゃ、2兆2千億通り位のパターンがあってな、しかもサムターン回し等の対策も完璧なカギじゃな。」

「マジか、そんな鍵付けてたのかよあのおっさん、盗まれる物も無いだろうに・・・」

マモンが呆れたようにつぶやいた。

「さてと、お主等、そこで炊き出しでもしておくようじゃぞ? 多分この鍵じゃと儂でも3日は掛かる。」

「なんだとぉぉ~~~~!!!」

「じゃあさ、アイツってどうやって忍び込んでたんだ?サタン様が大好きだからってだけでは入れるもんじゃねぇだろ・・・。」

素朴な疑問を投げかけるアスタロト。

「あいつって・・・ああ、リリスの事でござるか、某にもさっぱり解らぬ。」

サルガタナスも同様で理解に苦しんでいる。

「あいつは論外だってばよ、ハッキリ言ってあの鍵が20個とか付いてたって何時の間にか侵入してるだろうよ。」

全てを悟ったかのようにあきらめ顔のマモン。

「サタン様って・・・あんなのに付き纏われてたのか、ある意味怖すぎるだろ・・・」

青ざめるアスタロトであった。

--------

開錠作業に入って2日目・・・

「なんか俺もうどうでも良くなって来たんだけど・・・。」

マモンが帰りたそうにしている。

「まぁもう少し待って見ようぜ?実際サタン様がどうしてるのかも気がかりだしな、万が一で風呂場で石鹸踏ん付けて頭打って倒れてたりしたらあれだろ?」

何処まで人間臭いんだ悪魔ども・・・

「そうだぞ、もうすぐ開くかもしれないしもう少し待って見なよ、マモン。」

「判った判った、もう少しだけ待つわ・・・ってお前クロノス!どうやってこのパンデモニウムの庭に入って来た1?」

「ん?どうってこれで、ホレ。」

「何でお前がカギ持ってるんだぁ~~~!」

マモンよりも先にアスタロトがツッコミを入れた。

彼はどうもツッコミ体質らしい。

「ああ、そうで御座った、忘れてたが、サタン様今、益田に会いに行ってるはず。」

「ちょ、サルガタナスお前知ってたんか~い!」

とことんツッコミに徹するアスタロトであった。

「すまん、忘れてた。」

「脳筋め・・・。」

アスタロトが余りにも的確なツッコミを入れるので自分の口を挟む隙が無くなったマモンが小声でツッコむが、それはNGワードであった。

「おぬし、今なんと申した!」

「あ、す・・・すまん。」

「判れば良いのだ。」

意外と素直に謝罪を受け入れるサルガタナスであった。

「だぁぁ!お前ら五月蠅いわい! 気が散って何処まで行ったか判らんように成ったぞ!」

「「「あ、すまん。」」」

「おいアザゼルよ、ピッキングしても無駄だぞ、そのカギ、っていうかサタンに頼まれて魔剣取りに来たんだからそこ退いてくれ。」

しれっと鍵を片手に入ろうとするクロノス。

「一寸待てよ?なぁ、クロノス、俺達も連れてってくれるか?」

「ん?ああ、そうだったな、そう言えばサタンにも期待奴が居たら連れて来いって言われてたな、んじゃこっち来た用を済ませたら全員連れてってやる。」

当然ながら、クロノスの持って来た鍵で普通に開錠出来た。

何だったんだ、この二日間を返せ・・・。

ショックで言葉も出ずにワナワナと震えるアスタロトであった。

---------------------

「いやじゃ!わしはこの鍵をピッキングで開けるまでは動かんぞ~!」

駄々を捏ねるアザゼルを何とか説得しようと試みる3柱の姿がそこには有った。

「益田の時代は金庫とかも急激に進化してる時期みたいだぜ? 色々と開けて回ったら良いじゃん、な?」

「そうだよ、それか開けるんじゃ無くて今度は開けられない金庫とか作って見るとかどうだ? きっと開錠の腕も良いお前なら面白い金庫とか作れそうだし良いと思うぜ~?」

「そ、そうで御座る、益田に金庫の会社でも作らせてそこで金庫作る側になって見るのも楽しそうで御座るよ?」

「そうか・・・今度は儂が金庫を作るのか、面白そうじゃな、100億通りのダイヤル式にひょっとこ錠2本無いと開かない金庫とか作ったら楽しそうじゃな。」

(((良かった~、乗ってくれた~。)))

「よし、それじゃもう良いか?行くぞ?」

「ああ、やってくれ、クロノス。」

「よし、まはりくまはりた~、えーい!」

「その呪文冗談だろ!?」

「当たり前だ、洒落だ、こんなので時間跳躍出来る訳無かろう?」

「お前ってくそ真面目に見えるけど何処まで本気でどこから冗談なのか解んねーんだよ・・・」

「はい到着。」

「「「「えぇ~~!?いつの間に~~!?」」」」

「まはりくまはりたの直後から。」

何処まで冗談か本気で判らん、こいつだけは・・・いや、むしろ神ってぇ奴等は本気で判らん・・・

「サタン、帰った。」

「おお、クロノス悪いね・・・ってお前ら全員来たのか、パンデモニウム軍団勢ぞろいだな、これで。」

「ってか、サタン様その姿は一体何です?女性になったっすか?」

「ああ、これか、この体はあれだ、益田の周りで暗躍してた忍びのオカマのもんだ。」

「忍びでオカマ・・・」

「だけじゃないぞ?正確に言うとな、忍びでオカマでショタコンで益田好きだ、そして人にしておくには勿体無い程の強さを持ってたから死なせるには惜しかったのでな、俺が憑代にしてやった。」

浩江ちゃんの肉体はそのお陰で多少若返ってすら居たりするのだが・・・

「おや?これはこれは皆さんお揃いで、やっとこちらに来たんですか、少々遅かったですねぇ、一番面白い所が始まってしまったでは無いですか。」

ベルゼブブがやって来た。

「どうだ、ベル、戦闘状況は。」

「流石益田と言うべきですかねぇ、戦闘ヘリが配備されてますし、戦車も中々の好成績です、今の所は優勢で来てます。」

「そんな事よりも、儂は益田に会いたいですぞ。」

「ん?珍しいな、アザゼルが人に興味を持つなんてな。」

「いえ、儂の興味は益田自体では無く、益田に新会社を作らせて金庫作りがしたいのですじゃ。」

「アザゼルってそんな奴だったっけ?」

「鍵を開ける事を趣味にしとったのですが、それだけでは我慢できんように成ったので一筋縄では開かない金庫を作ろうと思っとるのです。」

「成程、面白そうじゃねぇか、やってみな、っつーか早いとこ憑代見つけて来い、じゃねぇと金庫作るとか言ったってそりゃ無理だろ?」

遂に地上に、それも明治時代の日本に、悪魔の七大巨塔とも言うべき大悪魔が勢揃いした訳である、そのうち一柱は既に神格化して居るが。

「拙者も楽しめそうな状況になって居るようだな。」

どちらかと言うと戦闘に特化した武人タイプのサルガタナスが、最前線に出向きたそうにうずうずして居た。

「ふふふ、お前達は相変わらずだな、俺はあの狡猾な益田が戦争以外にも裏で何かやって居そうな気がするからな、本人に是非一度会ってから何かやりたい事を見つけるとしよう。」

悪魔界の智将たるアスタロトが何か企んで居るような笑みを浮かべそう言うと、サタンがマモンに問う。

「お前は何かやりてぇ事無いのか?」

「そうだねぇ、俺は好き勝手に飛んでる方が性に合ってるんだが、へぇ~、やるじゃねぇか、益田、この時代にもうあんなレベルの飛ばしてるんだ、すげぇな、そう言う事なら俺は憑代見つけて早々にパイロット志願でもして見ようかな、あの機体、楽しそうだぜ?」

こうして後続組全員が憑代を探す羽目になるのだが、アスタロトの憑代は直後に決まる事と成った。

この年、史実ではそのような事実は何も無かったのだが、未来を知って居るレーニンより刺客を仕向けられた、セオドア・ルーズベルト大統領が暗殺されてしまったのである。

そこに目を付けたアスタロトは、すぐさまルーズベルトの遺体と魂を確保、憑代として憑依を果たした上に彼の魂も同時に肉体に存在する、つまりサタンが浩江ちゃんにした憑依と同じ、”ウル〇ラマン方式”と言う奴である、あれでルーズベルトを生かしつつ暗躍する事になるのだった。

その後、ルーズベルトは、まずアメリカ政府を陰で操っていたフリーメイソンに喧嘩を売った、と言うよりも悪魔の力を行使し壊滅させたのである。

常に冷静に行動をする、ベルゼブブよりも狡猾な彼には珍しい戦闘行動であった。

その直後、増田修一を国賓として合衆国へと招待する事と成る。

皆さんのご意見、ご感想等お待ちしてます。

出来れば評価もお願いします(o*。_。)oペコッ

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