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甘酸っぱい葡萄  作者: せいろはす
3/3

名前

「どうもー」


気の抜けたような挨拶をしたことを俺後悔した。


「あ、こんにちわー、初めまして!」


そこには【⠀姫島(ひめじま) 】と書かれたネームプレートを付けた少女が立っていてその人の名前は聞かずともわかる。


ゆい・・・さん、だよな。


「は、初めまして。えーと、山田です。よろしくお願いします。あはは」


悪い印象は与えまいと社交辞令程度に笑ってみせる。

俺にはこれしか出来ないからな。


「よろしくお願いします!」


また笑う。

何が悲しくてそんなに笑わなくてはならないのか。

毎回毎回クシャッと顔を崩してまで。


社会に押しつぶされてしまったのでは無いだろうかという程笑う彼女に不思議と心惹かれた。


「えーと、自分年下なんで敬語じゃなくても大丈夫なんで」


明るい声で言ってはいるもののこれではバイトの先輩に意見を押し付けられる後輩だ。


「そっか。よろしくね!せなくん!」


せなくん、か。

これほど自分の名前をいいと思ったのは何年ぶりだろうか。

せなじゃなくてせいなだけど呼ばれ方ではなく俺を認識して読んでくれたことが嬉しすぎた。


「な、なんで名前知ってるの?」


「えーっと、スケジュールに名前書いてあったからだよ!」


「そ、そっか。それにしてもすごい笑うね。」


「え、そうかな?」


「ほら、今だって」


「しない方がいい?」


「いやー、そうじゃなくてさ。一応褒めたんだよ。あはは」


「あ、そーなんだ。えへへ。初対面なのに」


「あ、ごめんね。素敵な笑顔だと思ったものだから」


「そーゆことを平気でゆっちゃう人なんだね」


「思ったこと言っちゃうんだよ。」


無難にはできているつもりだ。童貞の頑張りなんてたかが知れているがな。


「あ、そういえば。名前聞いていい?」


名前をあくまで知らない。あなたに興味はないですよ。アピールだ。

意識してるわ、きも。って思われかねない。


「姫島ゆいです!」


「姫島さんね。覚え・・・た! (覚えてた)」


「そっか、できたら名前でよん」


そこで初々しと楽しめていた時間が終わる。


「「いらっしゃいませー!!」」


また後で話したい!



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