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18.やっぱりお友達!


「あ、あのあの、カエデ先輩は……わたしを」


 あう~……どうしてもっと上手く言葉を出せないのかな。先輩がせっかく恋人役に出てくれたのに、こんなことになるなんて。でもでも、友達だからわたしを守ってくれているんだよね。奈織ちゃんになんて言えば。


「月渚! 探したよ~? って、文芸部の先輩と奈織だっけ? 何してんの?」


「マキちゃん! え、えとえと……」


「藍田さん? なに、月渚と何か約束でもしてた? 自分はそこの怪しげな先輩が月渚の手を引いているのを目撃してそれで注意していただけなんだけど」


「ほっほぅ~? 先輩と手つなぎとかやるじゃん! さすが月渚っちだ。てかね、月渚っちは迷子になりやすい子だから、だからなんだと思うけど? ですよね、センパイ」


「……あ、そ、そうだね。月渚さんと約束してたんだっけ? そ、それなら俺はこの辺で戻るね。月渚さん、また部室で!」


「あっ、は、はい。ごめんなさい」


 何も約束なんてしてないのに、見かけただけでこの場をどうにかしてくれるなんて、マキちゃんってすごい。マキちゃんとならずっとお友達でいられるのかもしれない。奈織ちゃんは心強いけれど、わたしはお役に立てそうにないし、どうしていけばいいのかなんて分からないよ。


「んー……うん、月渚。藍田さんと約束してたんなら、ウカツに苦手なセンパイ男子について行ったら駄目だよ。いい? 気を付けてね」


「う、うん。奈織ちゃんもありがと」


「おっけ。それじゃ、またね」


 本当にマキちゃんのおかげとしか言いようが無いよ。でもでも、わたしはこれからお友達とどうやって付き合いをしていけばいいんだろ。


「はー……月渚っちはダメダメだね。とりあえず、先輩さんもいなくなったし彼女もどこか行っちゃったし、これからどこか行こうか。嘘だったけど、約束を今この場でして、今からどこか行く! いいよね?」


「う、うん。マキちゃん、ありがと」


「いいよ、ほら行こう、月渚っち」


 マキちゃんはやっぱり運命的なお友達なのかもしれない。マキちゃんとならわたしも変われるのかな。

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