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13.もう一人の先輩?


「え!? 月渚さん、あいつに会っちゃったの? それもキツイこと言われて? うわ、マジか……」


「はい……あのひとも文芸部の先輩なんですか?」


「ん、まぁ、一応ね。学校にも来てなかったから安心してたのに、どうしてよりにもよって図書館にいるかな~……月渚さん、ごめんね。あいつ、クセがある奴で言葉は悪いけど、悪い奴ってわけでもない……はずなんだよ」


「い、いいえ、あんなこと言われて驚きはしましたけど、わたしも悪かったですから」


「そ、そう? ホントにごめんね。ったく、来てるなら俺らにも声かけろよな、あいつ」


 図書館で出会ったキツイ口調のひとは、やっぱり同じサークルの人で先輩みたいだった。カエデ先輩を見ている限りだと、大学にも普段から来ていないみたいだけれど、どうして来ていたのかな。


「部屋に誰かいる? いるなら入るけど、返事は?」


 ドアをノックするでもなく、廊下から誰かの声が聞こえたと思ったらすぐに部屋のドアが開けられた。


「んー? あなた、誰?」


 一目見て、図書館で出会った女性だと分かった。だけどすぐに返事なんか返せるはずも無くて、しばらくそこに立ったまま、声を出すことが出来なかった。


「お、お前!? な、何で?」


「あれ? カエデがいるじゃん。なにアンタって暇なの? サイは来てなさげ? ってか、この子は誰?」


「いっぺんに話すなっての! まず、この子は月渚さん。新人だから優しくしてやってくれマジで。で、サイは活動中。俺はここにいるけど暇じゃねえよ。で、お前何しに?」


「新人? へー? 珍しいね。新人入れるとか。サイの気まぐれが出たかー? それともカエデが引っかけた的な?」


「お前、相変わらずキツイな。てか、月渚さんと図書館で会っただろ? 自己紹介しとけよ」


「図書館? あー……」


 ど、どうしよう。何だかすごく見つめられている気がする。この人やっぱり、もう一人の先輩なんだ。

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