1.月渚の願い~プロローグ~
「恋を……してもいいですか?」に出て来た月渚が主役のお話です。人物も一部出てきます。
わたしは裕福でもお嬢様でもない。大事な一人娘ということもあって、両親に大事に大事に育てられた。
特にお父さんはわたしを一生懸命守り、大事に扱っていた。まるでお人形さんの様に……
幼い頃から高校に至るまで男子の存在しないエスカレーター方式の私学で義務教育を終えたわたし。その結果、極度の人見知りに。特に男子はお父さん以外で出会ったことが無いくらいにどう接したらいいのかな? なんて考えながら、高校までまともに男の子と話をすることがなかった。
「わたし、将来どうなっていくのかなぁ? この先、好きな人が出来るとしたらきちんと顔を見てお話が出来るのか想像出来ないよ」
「あなたはあなたらしく、自然に笑顔を見せて沢山、お友達を作りなさいね」
大事にされ過ぎて人見知り。同性の子ならお話出来るかもだけど、話しかけるのはちょっと怖い。こんなわたしにも大好きな人が出来たり、お父さん、お母さんのように素敵な夫婦になれるのかな?
まずは大学の入学式でお友達を作れればいいなぁ。なんてことを思いながら、わたしはその日を心待ちにして過ごした。