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治る身体の異世界ライダー  作者: ツナサキ
一章 世界を知る
3/55

02 とある湖畔の子供達

 「ハティ、これ、食べられるの?」


 「うん。美味しいよ?」


 「マジか……」


 俺たちは俺の名前がヨルという名前に決まり、よろしくと挨拶したところで煮込んでいた鍋がいい感じに煮立っていたので十歳のハティ手作りの食事を頂こうとしたのだが、


 「紫だよ。こんな色ギャグ漫画でしか見た事無いよ……」


 白黒幼女恐るべし。明らかに魔女が怪しげな壺で煮込んだ液体のごとくスープ全体が紫だった。一体何をどう煮込んだらこんな壊滅的な色合いになるのだろうか。


 いや待て待て。もしかしたら俺が前の世界の固定観念に縛られているだけかも。もしかしたらこの世界の紫は美味そうに見える色なのかもしれん。もしくはそういう色の水を使用してるとか。


 「無いな」


 窓から見えるとても綺麗な水色の湖畔を見ながら俺はそう呟いた。


 「よし、行くぞ! ハムッ……!?」


 手に持っていた木製のスプーンで紫色の液体をすくい、匂いを嗅がずに口に放り込む。

 凄い、美味かった。いや紫色の液体が美味いわけないじゃんって思うだろ? なんかね、今まで口にしたこと無いような新しい味だった。


 「美味い、だと!?」


 「フフン、そうでしょ~」


 食べられると分かった途端、この少年の体は腹を鳴らしカロリーを送れと要求してくる。まるで、もう何日も何も食べていないような必死さで。

 そんな欲求に耐えられるわけもなく、気づくと俺にと盛られた紫スープはスッカラカンになっていた。


 「ふぅ、美味かった。ありがとうハティ。助けてもらっただけじゃなくご馳走までしてくれて」


 「うん、お口にあって何より。でね、その……」


 「?」


 「帰る場所とか、無い、よね」


 「う、うんまあ、何処から来たのかもわからないし……」


 覚えてはいるけど、どの道帰る当ても帰るつもりもないので結果的には同じでしょう。


 「じゃ、じゃあ、一緒に暮らさない……?」


 「!?」


 思わず飲んでいた水を吐き出しそうになる。その位その台詞には破壊力があった。


 「ど、どうして?」


 ちょっと俺が発した声が震えていた。動揺していることが一発でわかるような声だったが、それに負けじとハティも恥ずかしそうな表情をしていた。


 「私たちの髪って白黒でしょ……?」


 「うん」


 「これね、あるお話の中で嫌われている狼と同じなの。日喰を創り出して、魔物が太陽側になだれ込んでくる原因になった狼と」


 日喰。朝の大陸を照らす太陽が一週間、つまり七日の間姿を消す現象の事。日本のあった地球の日食とはまた違った超魔術的な何かだ。


 七日間の間はこのガルム大陸は完全な闇へと覆われる。それに乗じ、凶悪な魔物が生息している夜の大陸から何が目的なのか魔物が進行してくるらしい。


 「だから、沢山の人が暮らす場所では暮らせないの。いじめられるし、酷いと殺されるかもしれないの」


 こ、殺され……マジか、異世界来たのに街とかロマン溢れる王都とかに入れないのこの髪色!?


 「マジ、かよ……」


 理論的にはわからなくもない。

 もし地球に創作上の生き物、例えば竜がいたら世界はパニックに陥るだろう。


 そう考えるとこの世界の日喰は、生きとし生ける者全てが認知している現象だろうし、それにまつわる話の元凶と同じ様な人がいればそれは、パニックになるのかもしれない。


 けど、だからってそんな事があっていいのか? 

 本当に嫌われているのか?

 俺たちは人と一緒に暮らせないのか?


 知る必要がある。この世界の事をもっと。俺だって街で暮らしてみたいけど、それ以上にハティを助けてやりたい。もっと、色んな世界を一緒に見たい。


 「この山小屋はね、そんな私を家族として迎えてくれた猟師さんの家なの。けれど猟師さんも病気で死んじゃって、それからずっと一人。」


 「……」


 「だから、ヨルが湖に浮かんでるのを見かけた時、本当に嬉しかった。『ああ、同じ髪色……同じ境遇の子がいるんだ』って」


 「ハティ……」


 「けどヨルはもっと大変な思いをしてる。記憶がないんだもん」


 グサッと心に無垢な言葉が突き刺さった。


 するとハティは悲しい、悲劇的な話をしているのにも関わらず、まるで俺に出会えたことが本当に嬉しいかのような笑顔を浮かべながら、


 「けど、一緒に暮らせればそれはもう楽しいと思うの! 一人ぼっちが二人ぼっちに変わるだけだけれど、友達がいるのは、生きていく支えになると思うの!」


 凄い娘だ。髪色が似てる、そんな不条理な理由だけで山奥で暮らすことをこの娘は強いられている。しかし、恨み辛みではない、この娘は楽しさや希望を見出そうと生きている。恨んでいないはずはない、嫌になったことだってあるだろう。けれど、彼女はそれでも生きようとしている。


 そんなの、断れるわけないじゃないか。


 「ヨル……? 何で泣いてるの?」


 「え?」


 俺の黒い目から、涙が零れていた。


 悲しい訳じゃない。

 苦しい訳じゃない。

 優しくされたから、って訳でもない。


 けど、どうしてだろう。本当に、涙が止まらないんだ。


 「ヨル、大丈夫!? どこか痛いの!?」


 「いや、違う……いきなりゴメン、ゴメン」


 「ヨル……?」


 「でも、いいの? 俺、この世界の事何も知らないし」


 「良い悪いじゃないよ。私からお願いしてるんだもん」


 「そっか……」


 そうして俺はなぜ流れたかわからない涙を気合で止め、少し赤くなった目を細ませてニッコリと笑顔を作りながら、


 「迷惑かけるかもしれないけどお世話になります。それと、友達になろう! ハティ」


 そう言った俺たちの間を爽やかな山風が吹き抜けていく。その風に混じって、




――本当に、ありがとう。いつか君に会いに行くよ。




 そんな言葉が聞こえた気がしたが、ハティの喜ぶ声にかき消されていった。




______




 ハティとの異世界共同生活一日目


 「泣いてしまうとは……我ながら一体どうしたんだか」


 そう言いながら俺は、ハティから借りているエプロンドレスを着ながら家の外で薪を割るという狂気じみた事をしていた。

 いや、もちろん俺がここに来るまではハティが女の子らしい格好をしながら、一生懸命に斧で薪を割っていたのだろうが。


 男の子である俺が、女装しながら、力強く薪を割っている。どう見ても変態です。


 もちろん一緒に暮らすとなった以上、分業は基本である。ここには俺とハティ、二人しかいないわけだから男手が必要な仕事は俺がやる。

 幸いこの体は前の体よりも身体能力、耐久性に多少は優れているようで斧を持って薪を割る位ならどうということは無い。前の体は良く風邪をひいていたからな。


 「ま、異世界転生とくれば今までの退屈を吹き飛ばすような冒険だけど、ハティは可愛いし、景色は雄大。こういうのんびりしたのもありだよなっと!」


 そんな独り言を呟きながら薪を割っているのだった。



 「ハティー。薪割っといたから家の前に置いとくねー」


 「はーい!」


 心なしかハティの声は嬉しそうに弾んでいた。

 それもそうか。猟師が死んで何年になるかは聞いてなかったけど、その間は人と話す事なんて無かったろうし、話すだけでも楽しいのかもしれない。


 「わぁ、薪が沢山。女の子みたいな見た目だけどやっぱり男の子ね!」


 「いや、着るものがエプロンドレスこれしかないからじゃん……」


 「もっと薄いのあるよ? ほら」


 そう言ってハティはクルッと一回転し、自分の着ている白いワンピースを強調する。やべぇな、よく見たら透けて見えそう。


 「どうしたの?」


 「い、いや、寒くないか? あとできれば男物のズボンとか欲しいんだけど」


 「この辺は気候も安定してるし大丈夫! ズボンは……何とか繕ってみる!」


 と嬉しい返事を返してくれる。

 いやぁ流石にスカートだと足がスース―してどうも慣れない。


 「ありがと。他にやることある?」


 「うーん、無いかな。ゆっくりしてていいよ。ズボン繕い終わったら一緒に遊ぼ!」


 「うん」


 そうして俺は空いた時間を使って湖の周りを縁を沿うように歩いてみる。湖は中々大きい。よく見ると水中には魚もいるようで、湖の反対側では犬や鹿みたいな生物が水を飲んでいる。

 少し時間をかけてその場所まで歩いて行ってみると動物は既にいなくなっていたが、遠くにハティの家が見える。


 家は湖の方に玄関があり、その反対側には森が広がっている。そして大きな岩肌があちらの景色を遮るようにそびえ立っている。崖だ。


 「デカいなぁ。向こうの景色が見えないや」


 そしてまた時間をかけて家の方へ歩いていく。

 歩いている途中ふとこんなことが頭をよぎった。


 あれ、そういえば異世界転生に付き物と言えば…そう! スキルだよスキル!


 「転生と同時に貰ったスキルを使ってどんどん成り上がっていく。これぞ醍醐味! なんだけど……」


 異世界転生する奴はどうやって貰ったスキルに気づくんだ?

 ハティと二人で山小屋暮らしである以上、俺のこの世界に対する情報源はハティだけだし、ハティが俺の特異な能力に気づくわけもないし、うーん。


 「魔法をドカーン!……出るわけないか。凄い身体能力!……凄くないな」


 魔法を撃つポーズを取ってみたり、パンチを繰り出したりジャンプしてみたりするが何も起きない。


 「なるほど。スキルを見つけるのも醍醐味と言えるかもしれん」



 「おお、馬だ」


 家に向かって歩いていると半分くらいまで来た時に湖の水を飲んでいる馬を発見した。見える限りには三頭おり、全てがゴクゴクと水を飲んでいる。

 一頭は完全に真っ黒であり、他に二頭は灰色であった。


 「馬がいるんだなこの世界には。てか後ろ通っても大丈夫かな?」


 馬の後ろは危険だと聞いたことがある。刺激しなければ襲ってきたりはしないだろうが、如何せんここは常識が通用しないであろう世界、ガルム大陸だ。


 「そーっと、何食わぬ顔で行けば何とか……うぐ」


 一歩近づいたら三頭ともこっちを向いた。ちょっと怖いが動きを止めたら狙っていると勘違いされるかもしれない。ここは動きを止めないで通り過ぎよう。


 「……」

 「ブルルル……」



 「ふぅ」


 何とか馬の後ろ通り過ぎることに成功した。馬なんて正直触れたことも無いし、下手したら蹴り殺されるかもしれない。この体が持っている(と信じてる)スキルが発見できるまで危険なことはしたくない。

 馬の方も、『何だ人のガキか』みたいに俺を見てスルーしてくれたので助かった。


 

 一通り歩き終えて家の近くまで帰って来た時、ふと気づいた。


 「ん? そういやこういう異世界って時計とか見ないよな。ハティの家にも無かったし」


 そういうのは大抵太陽の位置を見て時間とか見たり、太陽が沈んだが寝るとか。そんな感じなのかなこの世界も。


 「ねえハティ。あとどのくらいで夜になるの?」


 「ヨル? あ、夜ね。あと……あ、いけない! 大事な事忘れてた!」


 家で裁縫をしていたハティにそれとなく聞いてみる。すると何かを思い出したようで玄関から外へと飛び出していった。

 玄関の外では既に夕日が沈んでおり、少し薄暗くなっていた。

 

 「ヨルー、こっち来てー!」


 「どうしたのハティ?」


 呼ばれて行ってみるとハティは地面に片手をつけて俺を待っていた。


 「魔法・・、覚えてる?」


 魔法。存在そのものがこの世界をファンタジー世界であるという事を指し示す、超常的な現象を起こす何かだ。気になってはいたが、あるのか!? すげぇ! ぜひ使ってみたい。けど今は、


 「ゴメン、覚えてない……」


 「気にしないでヨル。今やって見せるね」


 するとハティは落ちていた木を拾い地面に正円を描く。そして、立ち上がって円の上あたりに手をかざし、


 「時刻を示せクロノ


 と言葉を発する。すると地面に描いた正円が小さな光を放ち、描いたそのままの形で光がフワフワと浮かんでくる。


 そして円の中心に一つの光の針が出現し、正円は小さな線で一二分割される。例えるのであれば時計によく似ている。というか数字と針が一つ無い時計のようだ。


 「これは『クロノ』っていう魔法でね、今の時刻がわかるの。地面に円を描いて使うんだけど、小さな線が円を一二個に分けてるでしょ? 一つ進むごとに『一刻進んだ』。って言うの。半分なら『半刻』ね」


 「おお! クロノ、すげぇ……!」


 「で、この光の針が今の時刻を示してるの。この針は右から回って行って、一番上の線を超えると一日が終わって次の日になるの。どう、わかった?」


 「わかった! ねえ、これ俺でも出来るかな!?」


 やっぱりこんなの目の前で見せられたらやりたくなるよね。はしゃぎたくなるよな。そう、俺は今十歳くらいの少年なんだから子供のようにはしゃいでも大丈夫なのだ。


 「フフ、とても簡単だし魔力もほとんど使わないからきっと出来ると思うよ」


 「マジすか!? すぐやろう! えーと円を描いて、と」


 「なるべく綺麗な円の方が時刻がわかりやすいよ」


 とハティが教えてくれる。先生の言うとおりにしよう。


 「で、立って手をかざして、『クロノ』!」


 しかし なにも おきなかった!


 「先生! 何も起きません!」


 「せ、先生……! いい響き、一度先生って呼ばれてみたかったの!」


 「先生?」


 「あ、えーっと。ただ言うだけでは発動しません。『魔力』を込めるのです!」


 凄いノリノリになったハティ先生が口調を変えながら言う。


 「どうやって込めるんですか?」


 「それはこう、手のひらから何かを押し出す感じでこう……」


 と言いながらハティは手からビームを出すかのように体に力を込めていた。

 お、我ながら良い例え。その要領でやって見よう。


 「ムムム、時刻を示せクロノ!」


 すると俺の描いた円はハティのものとは違い、途轍もない光を発しながら上へと上がってきた。とても眩しい。目が開けていられないくらいに。


 「ま、眩しい! これはもしや凄い魔力が俺にあるのでは!?」


 「いえ、ただ魔力を込めすぎただけですよ。クロノは余分な魔力を光に変えて放出する特性があるの。クロノ自体はほんの少しの魔力で発動できるのです!」

 

 なるほど、そんな特性が。暗い所ではこれで照らすのも便利かもしれん。


 「ふむ。ではもっとビームを絞るイメージで……」


 すると次第にクロノは光量が減っていき、まだ少しハティのより明るいが大体同じくらいになった。


 「はい、ヨル君。よくできました」


 「う、うん。でも先生。何でクロノは時刻を知ることが出来るんですか?」


 「それはね、この大地に質問してるからですよ。『今は何刻ですか?』ってね。クロノはそれを聞くための手段なの」


 ハティはポンポンと俺の頭を撫でてきた。ちょっとドキッとしたがそれよりも俺は魔法が使えたことに興奮していた。


 現在中心の光の針は右回りで四分の三を回っているくらいだった。えーと、一日が一二刻だから、もうすぐ十刻といった具合だ。


 ちなみに日本の時計に例えると一刻が二時間くらいの計算だろうか。現在は十刻であるため、今日は後四、5時間くらいで終わってしまう。つまり現在の時刻は……七、8時くらいか?


 ごっちゃにするとややこしいのでちゃんと○○刻という風に覚えよう。一日は一二刻。忘れないように。


 「これならきっと他の魔法もすぐ使えますね」


 「やっぱり他にもあるの!? 教えて教えて!」


 あとで気づいたことなのだが、この体になってから素、つまりは反射的に反応すると十歳くらいの子供の反応をするらしい。まあどうでもいい事なのだが、俺の台詞に子供的な台詞が散見されるのはそういう理由である。


 「うん、いいよ。でもそれは明日からね。今日は寝ましょ?」


 「うーん魔法が気になるけど、わかったよ」


 そういえば今俺は具体的にはわからないが十歳くらいの体になっている。少しではあるが眠気が襲ってきていたのはそれが理由だろうか。真相は謎だが、ここはハティに従っておこう。

 と言ってもここで暮らすってことは同じ家でハティと寝るってことだよな……やべ、緊張してきた。


 そして俺たちは家の中に入っていき、明日に備えて寝る準備をしようとしたのだが、


 「ベッドが、一つだと……!?」

 「そ、そうだった。お爺さんのベッドは壊れたから解体しちゃったんだ……」

 「……」

 「……」

 「……俺は床でいいよ」


 猟師がお爺さんだったことが発覚したのはさて置くとして、

 女の子、それも十歳の子を床で眠らせるわけにはいくまいて。ここは俺が床で寝よう。


 「ダメ! 床板で寝たら体痛くなるよ!」


 「でも、さ」

 

 「じゃあ、交代でベッドは使う?」


 「お、お気遣い感謝します」


 何か変な言葉が出た。


 今日はベッドのある部屋とは別の部屋で俺が床で寝たが、つまりそれは明日はハティの寝たベッドで俺が寝るという事であり……やめよう、深く考えるのはよそう。だってハティの服を貰って着ているのも深く考えないことにしてるんだから。


 実は興奮してますなんてバレたらギスギスしそうだし。





 魔法を教えてもらうとか言ってたけど早急に取り掛からなければいけない目標が出来ました。


目標一:ベッド作り


目標二:魔法習得


目標三:スキル発見


目標四:周辺の散策

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