表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

3.兄たちとの再会

パーティが終わってから、ご令嬢方の追及の手を逃れたわたし。オンナの嫉妬はこわいものがあるので、まだ12歳であることを強調し、シャルル殿下の気が変わらないとは限らない、といっておいたのだ。早々にお母様をつかまえて自宅にもどり、お兄様方と会うことはかなわなかった。しばらくぶりに、再会できるはずだったんだけどなあ。わたしはいつもの元気がなく、やや落ち込んでいた。


「どうしたの、フィオナちゃん。今日はサーディとシヴィルが帰ってくるって連絡がはいったのに」

「本当ですか、お母様!嬉しいです、すぐにお出迎えの用意をいたしましょう。お兄様たちはいつまで滞在してくださるのでしょうか?」

「まだ聞いてなくてね。あの二人ならすぐよ、・・・ね?」


魔力が部屋の中に集中していくのを感じみていたら、シュンっ!と音がしてお兄様方が姿をみせた。すぐに、そばによって抱きつく。お兄様方は嬉しそうに微笑み、だきとめてくれた。


「おかえりなさいませ!ずっと、お会いしたかったです。今回はいつまで屋敷におられますか?」

「しばらく、一緒だよ。嬉しいな、僕たちもだよ、フィオナ。可愛い僕らの天使。しばらくぶりだね。元気にしてたかい?」

「はい、フィオナは毎日元気にしておりました!お兄様方に追いつけるよう、日々努力しております」


離れながらそういうと、お兄様方とお母様とテーブルにつく。ルチルに紅茶をいれてもらった。暖かな、カシュカシュの紅茶。香りがたちのぼり、味わいながら飲む。日本でもあった紅茶がル―ディニアにもあるのは、嬉しいことだった。考えながら飲んでいたら、かるく肩をつかまれた。


「―――――フィオナ、聞いてるの?」

「!すみません、お兄様方。考え事をしておりました。もう一度、おっしゃっていただけますか?」

「だから、シャルル殿下の想い人になったって本当?僕達、王宮で聞いたときびっくりしちゃったよ、・・・ってフィオナ?なんでむせてるの?」

「ごほっごほっ、だ、誰がそんなことを・・・」

「え?シャルル殿下ご自身がだよ。いつも、貴族の若い女性にきかれては、フィオナが唯一想う女性だとお答えされているよ。幸せ者だね、フィオナは」


本当に嬉しそうにお兄様方は微笑むが、そのむこうにご令嬢方のこわーい顔がみえた気がして、若干引いてしまう私だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ