激突!七海和歌 vs 山本マキ
この度は、数ある作品の中からこの物語をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。どなたか1人でも、当作品の存在を知っていただけるだけで幸いです。
「……逃がさないわ、マキ。あなたの電子の足跡、有明海の泥に残ったカニの歩いた跡より鮮明よ」
**GA-TAL GEAR**のコックピットで、**七海 和歌**が静かにバイザーを光らせた。彼女の指先は、秒間千回を超える精密入力で、マキの潜伏サーバーを次々と「検閲」という名の破壊で塗りつぶしていく。
「ちっ……! さすがはアニマの飼い犬、徹底してるぜ!」
山本 マキは、自室のトリプルモニターに映し出される「侵食率」のパーセンテージを見て、歯噛みした。彼女の傍らでは、愛用の『ワラスボ・ポーチ』がオーバーヒート寸前で熱を帯びている。
「おいおい、そんなにガリガリ削りに来たら、あたいのPCの寿命がマッハだぜ! しかもこのハッキング・シークエンス、某・電脳世界を旅する映画のパクリそのまんまじゃねーかだぜ!版権の守護神(法務部)が飛んでくる前に、あたいがその鼻っ柱をへし折ってやるんだぜ!」
「(通信音)……マキ、和歌の攻撃に意識を奪われるな。……背後に回り込んだGA-TAL GEARの物理的な圧力に備えろ‼︎」
泥の中から、**REDDSA WRSB**のシリアスな警告が飛ぶ。彼の正式名称は、まさに伝説の「ソリッド」なエージェントを彷彿とさせる響きへと進化した。
「(通信音)……仲田、今だ。予備電源をマキの回線にバイパスしろ‼︎」
「う、うあああ……! 了解しました、REDDASさん! ですが、マダムたちがすぐ後ろでティータイムを……! 私の胃が、高電圧でショートしそうです……っ!」
仲田事務局長は、震える手で観光協会のメインブレーカーを操作した。
「わぁぁ…なんだかお部屋の中がとってもピカピカしてるぉ‼︎マキちゃん、この光でお餅も焼けるぉ?」
**鹿島 幸来**は、『ムツゴロウ・ショルダー』からおもむろにパックのお餅を取り出した。
「焼けるかボケぇ!権利もPCも、今まさに丸焼きになろうとしてるんだぜ‼︎」
マキが叫び、エンターキーを強く叩きつける!
その瞬間、現実の干潟に立つGA-TAL GEARの視覚センサー(モノアイ)が一瞬、激しく明滅した。
「……何!? 私の制御系に、ワラスボの踊るAAが直接流し込まれた……!? しかもこれ、1000話分のアニメーションデータ!? まさかマキ、自分から版権侵害の地雷原に飛び込むつもり……っ!?」
和歌の菫色の瞳が、驚愕に揺れる。
「へっ、相打ち覚悟だぜ‼︎ あたいが消されるのが先か、あんたのOSが『大人の事情』でフリーズするのが先か、勝負だぜ‼︎」
「(通信音)……マキ、それはもはや自爆だ。……だが、嫌いではない!」
鹿島の夜空に、電子の火花とメタ発言の閃光が交錯した。
この度は、私の作品を最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。読書のお一人でも、心に響いて頂けましたら幸いです。




