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後輩にまさかの好かれてしまった!?  作者: 柴田優生


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みぞれが・・・

次の日、学校で、

「ちょっとさぁ。昨日限度の話しただろ?」

「そんな話してたねぇ」

たしかに、ありのままでいろとは言ったけどさ。ここ学校じゃん。抱きつかれたらさぁ、

「え?あいつら付き合ったの?」

「まぁ、ずっと前から噂あったしな」

「なんであんな美少女と冴えない奴が・・・」

そう言えば、優希は学園一美少女って言われてたか。そこそこ、人気もあるらしいしな。

「あ、そう言えばね!!この土日でいろんな子から告白されたんだ!!」

「ふーん。そうなんだ」

「むっ。少しくらいは妬いてよ」

「そう言われてもな」

好きじゃないから、妬くもなにもないんだよなぁ。

「先輩って、馬鹿だよね」

「なんだお前いきなり」

喧嘩売ったな?こいつ。

「いやいや、そういうことじゃなくて。こんなにも好き好きアピールしてる女の子がすぐ近くにいてさ?告白すればいつでも付き合えるような状況なんだよ?なのに先輩、童貞の癖に変な意地張ってさ。はやく告白しなさいよ!!」

「おまっ・・・」

ど、童貞って・・・。いやまぁ、そうだけどさ。

「でも、好きじゃないのに付き合うなんて、嫌だろ?」

「他の子だったら嫌だけど、先輩だったら。まぁ、先輩付き合っても無欲そうだし」

「話にならん」

こいつとは、どうも価値観が合わないようだ。

「てかもう、今ですら抱きついてるから、実質カップルですね!!」

「あ、そうじゃねぇか。離れろ」

「うわぁぁ!!先輩強引ですってぇー」

「おは・・・えっと、どういう状況?」

「みぞれ。こいつがな、抱きついてくるから引き剥がしたら、これだよ」

「んー。これは優希に同情かも」

「えぇ?なんでだよ」

「私も、そんなことされたら泣きますもん」

「え、えぇ・・・」

これ、僕が悪いのか?

「えっと、ごめん?」

「許さないです。許してほしいなら、おんぶして」

「え、えぇー」

ったくもう、ほんとめんどくさい。意外と、付き合ってるって噂されんの鬱陶しいんだよ。


そんな朝を迎えつつ、

「ねね先輩」

「どうした?」

僕はみぞれと話していた。

「先輩って、妹さんいるじゃないですか」

「あぁ、いるな」

「結構妹さんから甘えられたりするんですか?」

「最近はちょくちょくかな」

ブラコンなのか、そうじゃないのか。あまり分からないが、ごく一般的な妹ではないのは確かだ。

「先輩って、そういうのしつこく思ったりしないんですか?」

「そりゃあ思うけど、妹だからな。どうしても嫌いになれん」

「そうなんですか。じゃあ、甘えるのは真愛ちゃんだけの特権?」

「特権て・・・。別にそういうわけでもないぞ」

「え?そうなんですか?」

「うん。僕がしつこいって思わないくらいに甘えてくる感じだったらなんとも思わないんじゃないか?」

それこそ、みぞれは普段甘えてきたりなんてしないから、あんまりしつこいって思わないんじゃないか?

「先輩。じゃあさ」

「うん」

「私も、先輩に甘えていいんですか?」

「んまぁ、いいけど。どうしたんだよ、いきなり」

「いや、ただ単に、甘えたいって思っただけです」

「そうか」

「ねぇ、先輩。今日だけお許しをいただけませんか?」

「許すって?」

「今日は、先輩に甘えたい気分なんです。先輩、抱きついていいですか?」

いきなりどうしたんだろうか?表情を見る限り、

(あぁ、なんかあったのか)

それは分かった。けど、こいつは言おうとしなかったから、おそらく言いたくないことなんだろう。

「いいよ。今日だけは甘えたって」

「ありがとうございます」

瞬間、みぞれの甘い香りが僕の鼻をくすぐった。

「っ・・・」

なんか、今のみぞれは小さい子供のようだ。少しだけ、かわいいと思ってしまった。

「大丈夫か?」

「・・・うん」

こういうときは、僕もみぞれを助けてあげるべきだろう。

「ごめんなみぞれ。許してくれ」

「えっ?」

僕は、みぞれの背中に手を回した。

「みぞれ、どうしても話せないか?」

「・・・」

「辛かったら、話さなくてもいいが」

「私、言われちゃったんですよ。最近、優希と先輩が付き合っている噂が流れていてですね。それで、そんなんなのに先輩に迷惑をかけるな。とか、お嬢様だからって、許されないものもあるんだぞって。私も、先輩が好きで・・・そして、先輩は優希と付き合っていないのに、近づくなっていう言い方をされたから」

「なるほどな」

苦労したわけだ。だったら、僕にもかけてあげるべき言葉があるだろう。

「僕は、優希と付き合っていない」

「知ってます」

「だから、お前も我慢しなくていいんだよ。みぞれもさ、その。僕のことが好きなんだろ?」

「は、はい。そうですね」

「だったら、好きな人にアタックしろよ。僕は、別になんとも思わんからさ」

「いいんですか?でも、私甘えるのとか苦手で・・・」

「そこはなんだっていいだろ。とにかく、回りの目は気にしなくていい。もしなんか言われたら、僕がなんとかしてやるよ」

「先輩・・・ありがとうございます!!あの、もう少しだけ、このままでいいですか?」

「あぁ、いいよ」

そう言えば、あの時。僕がみぞれと話したてのころ、責任を取るって言ってたな。それで、自分を追い込みすぎたのか。

「よく頑張ったな、みぞれ」

僕も、あまりこういうことには慣れてないが、こいつが安心するまでは、寄り添ってあげることにしよう。

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