みぞれがヤンデレ化しました!?
そんなこんなで、
「んー。なんかちょっと違う」
「なんでよ。甘えろって言ったのは、お兄ちゃんなんだからね?」
「いやまぁ、そうだけどさぁ」
僕の妹、夢叶真愛は、ブラコンになってしまった。
「お兄ちゃん。私にも構ってよ」
「都合の良いときに僕をお兄ちゃん呼ばわりするな」
「だって。妬いちゃう」
「っ。そんなこと言ったってなぁ」
「優希ちゃんも、甘えちゃっていいんですよ?安心してください!!私がお兄ちゃんを奪うことはないので!!」
「実妹だからな」
「そうです!!」
「じゃあ、いっか!!」
「ちょおい。くっつくな」
せっかくごろごろしようと思ってたのに。なんでこうなるんだよ。
「ははーん。大和くん、お取り込み中でしたか」
「あ。」
未来から来た僕の娘、優夢にこの瞬間を見られてしまったのである。
「おにいちゃーん!!ちょっと来て!!」
「なに?」
「えいっ」
「はぁ。邪魔くさいな」
「なんなんだよこの空間」
優夢たちもいちゃこらしやがって。これこそ、本当の地獄絵図だ。
「離れろ。邪魔だ」
「あ、ちょっと!!」
「まったくー。お兄ちゃんは恥ずかしがり屋なんだから」
「だから、都合の良いときにお兄ちゃん呼ばわりするな」
なんでこうなってしまったのか。僕には皆目検討もつかなかったのである。
そんなこんなで、学校にやってくると、
「先輩。おはようございます」
「あぁ、おはよう」
まず最初に、みぞれが挨拶をしてきた。ほんと、みぞれは律儀なもんだから、一番関わりやすい。
「もう、お前だけが頼りだよ。なんでこうも僕の周りのやつはネジが外れてるんだ」
「あ、あはは。大変なんですね。そう言えば、聞きましたよ。また同棲するんですってね」
「同棲ってか、居候な」
「あーはいはい。楽しいですか?」
「んー、なんとなく」
「そう、ですか。ねぇ先輩、ちょっと内緒話をしたいから、空き教室にいきませんか?」
「あぁ、いいよ」
そうして言われるがままに、僕はみぞれについて行った。のだが、それが、間違った選択だということを、知ることになる。
空き教室にやってくると、
「ん?みぞれ?」
何故か、みぞれは鍵を閉めてしまった。そんなに聞かれたくない話なのか。
「ねぇ、先輩」
「どうした?」
すると、次の瞬間、
「・・・は?」
一瞬、脳が理解に苦しんだ。しかし、すぐに察知した。よく見れば、こいつの目、
「目がハートなんですけど!?それどうやってやってるの!?」
「んー。色ペンで描きました」
「最近のペンはすごいんだねぇ!!」
「そ・れ・よ・り・も。先輩、覚悟は出来てますね?」
「え?何が??」
すごく怖いんですけど??
「あのね、親戚の子とか、優希とか・・・。みんなに先を越されるんですよ。一緒に住んだりとかさ。ずるいですよ。私だって、何かしたいです」
「は、はぁ」
「ねぇ、だから。先輩・・・。きせ・・・」
「黙れ黙れ!!みぞれからその言葉を出すな!!」
一番出てきたらいけない人間だろうが!!てか、こいつの様子、どうなってんだよ。いつものみぞれじゃねぇぞ?どうする?一旦鎮めるか?異能力を使ったら・・・
「って、あれ?」
なんで?なんで使えない?
「先輩、どうかお許しを・・・」
「う、うわぁぁ!!来るな!!」
そうして、
「はぁ、はぁ。力なんでそんな強いんだよ」
危ない。まだ、ギリギリセーフだった。なんとか、キスは回避した。
「なんで私を退けたの?ねぇ、嫌いなの?ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」
「は、はぁ?」
これ、所謂ヤンデレってやつか?いつも、みぞれこんな調子じゃないしな。
「い、いや。嫌いじゃないから」
「だったらキスしてくれますよね?」
「いや、付き合ってもないのに、キスするもんじゃないだろ」
「やっぱり、嫌いなんだ。先輩は、優希の方が好きなんだ・・・」
「なんでそうなるんだよ!!」
なんか、面倒くさい。今すぐ鍵を開けて逃げることも出来る。しかし、今日1日この状態だったら、取り返しもつかない。学校生活中にこんなことをされたら、どんな目で見られるかもわからない。だから、今のうちになんとかしないといけないのだが、
「先輩、じゃあ、もう一回ハグを」
「待て待て。いきなりどうしたんだよ。みぞれ。お前いつもそんなんじゃないだろ」
「別に、いいじゃないですか。私は先輩が欲しいんですよ」
「っ。でも、そんな様子になったことなんて」
「先輩が悪いんですよ?」
「はぁ?」
「先輩が、私を惚れさせるから・・・」
「なんだよ、その横暴な理由」
結局どうしたらいいんだよ。すると、
「やっと見つけた!!」
ドアの外から、優希の声が聞こえた。
「やっとだ!!今開ける!!」
「あ、ちょっと!!」
「先輩!!何してたんですか?しかも、みぞれと密室の空間で」
「ねぇ、優希。私と先輩は、もう一足先に進んだんだよ?」
「え?それってつまり・・・」
「違う違う。紛らわしいことを言うな」
「ふーん。そうなんだ。だったら、まだ付き合ってないってことだよね?」
「うん。そりゃもちろん」
「ふーん」
「ん?あれ?」
なんだか、悪寒が・・・
「先輩?」
「は、はい」
「覚悟出来てますね?」
「あっ」
これ、ダメなやつだ。ちっ。まさか・・・。
「先輩♡」
「せんぱい♡」
「た、助けてくれぇ」
なんでこうも、平和な日常を送らさせてくれないんだ。




