妹が増えました!?
体育祭が終わった次の日、僕は優希の親に会って話がしたい。と言われたので、近くの喫茶店に来ていた。
「休日にお越してもらってすまないね。一緒に住む話だけど」
「はい。優希からも聞いて、既に真愛と、親戚の子達もいいよって言ってました」
「そう。だったら話は早いわね。あんま、こういう事情を言うのは失礼だけど、大和くん、ご両親いないんでしょ?」
「そうですね」
僕の母親は、3年くらい前?に亡くした。過労で、死んでしまった。父親は、娘に手を出して捕まった。今は、しっかり反省をしているようだが。
「流石に、金銭面も厳しいでしょう?」
「いや、そうでもないっすよ。母方の実家が太いもんで、毎月仕送りを貰ってるんですよ」
流石にまだ、創世者から貰っていることは言えない。
「そうなの。でも、流石に子供が増えると、あなたも色々大変でしょう?いくらお兄ちゃんとはいえ、両親がいない生活は中々に不便だと思うし。だから、また住まないかっていうお願いをしたの」
「そうなんですね」
「でも、大和くん自身も承諾してくれているようでよかった。早ければ、明日にはこっちに来て欲しいんだけれど。出来るかしら?」
「全然行けるっすよ」
「本当にありがとう。私も、仕事がまだ忙しいから、当分の間は大和くんに任せっきりになっちゃうかもしれないけど・・・。お願いできる?」
「全然、住まわせてもらうくらいですから、それくらい大丈夫ですよ」
「ありがとう。それじゃあ、話はそれだけだから」
そうして、会計を済ませて、僕は家に帰った。
そんなこんなで翌日、約束通り、僕たちは優希の家にお邪魔した。
「来てくれてありがとう。ほら、優希も挨拶しなさい」
「おかえりなさい!!先輩!!それと、真愛ちゃんたち!!」
約2ヶ月ぶりに、優希の家に居候することになった。
「部屋は一応、全員分はあるから。好きに使ってもらっていいわよ」
「ありがとうございます」
そうして僕は、これから自分の部屋になるところへ向かった。
ある程度、荷物の仕分けが終わった頃に、
「先輩、これからは家族ですね!!」
「家族・・・ではないだろ」
籍入れたわけじゃないし。家族にしては気が早とちりすぎだろ。
「いいんですよ!!これからは、後輩として、また、妹としてお願いしますね!!」
「また都合のいいことを言いやがって」
忘れている人もいるかもしれないが、こいつは僕のことが好きなのである。自意識過剰、とか、そういうのじゃなくて、告白してきたことがあるから。
「じゃあ先輩、せっかく同じ家に住めるんだし、おうちデートを!!」
「そんな言い方をするな。第一、付き合ってないだろ」
「じゃあ、付き合いますか?」
「お断りする」
「えぇー、なんでー。こんな美少女がいながら」
自分で言うなよ。間違ってはないけどさ。
「まぁでも、僕の部屋でなにかしたいことがあるのか?」
「うーん。ごろごろしたい!!」
「怠け者が・・・。まぁ、いいよ」
「え、いいんですか!?やったー!!」
そうやって、優希は無邪気に喜んだ。本当に、いつも思う。現実離れしているよなぁ。他の人から見たら、こんな現実はないと思うだろうな。同じ学校の後輩と同じ家に住み、妹がいて、未来から息子達がやって来て、更に自身は転生者。漫画とかでしか見たことのない設定だ。
「ねぇ、先輩は、いつになったら私のことを好きになってくれるんですか?」
「わからん。好きになるかもしれんし、ならないかもしれん」
「好きになったら、もちろん付き合ってくれますよね?」
「まぁ、そうなんじゃないか?」
翠星達が、未来で生まれているということは、僕に嫁がいるはず。だから、絶対付き合って結婚をしていることになる。果たして、その相手は誰なんだろうか。優希か?みぞれか?はたまた、それ以外の、まだ知り合ったことのない女性なのか?
「でも、教えれないって言ってたしな」
真実は、あいつらのみぞ知るってことだ。一体、誰なんだろうか。この世界で、僕という人間を虜にした人物は。
そんなこんなで、未来から息子達がやって来て、学園一美少女な後輩の家での同居生活が始まった。
「そう言えば、もうパパって呼べることはなくなるんですか・・・」
「まぁ、そうだな。優希に聞かれたらまずいからな」
「じゃあ、これからはなんて呼べばいいの?」
「大和でも、なんでもいいよ」
「大和だとさー。なんか、あれじゃん?父親を名前で呼ぶのって、なんか抵抗あるくない?」
「まぁ確かにな。でも、それ以外ないじゃん」
「まあそうかー。じゃあ、これからは大和にする?あ、それか。設定としては親戚だから、お兄ちゃんとか、お兄さんも悪くないかも?」
「やめてくれ。気が狂う」
ただでさえ、妹の真愛からもお兄ちゃんって呼ばれてて、優希からもお兄ちゃんって呼ばれそうで・・・。気が狂うわ。
「えー、じゃあ。大和くん?」
「まぁ、それでいいんじゃないか?」
「僕は、兄さんじゃだめですか?」
「んー、まぁ。翠星だったらいいぞ」
「え!!なんで!!」
よくよく考えたら、僕より年上なのはいないのか。一人、年下が増えただけ。
「はぁ、大変だ」
ほんで優夢は当たり前かのように翠星にくっついているし。
「まったく、なんなんだよこいつらは」
今日も今日とて、地味に疲れる1日を過ごすのであった。




