息子達は同じ高校に通うようです!?
そうして、息子達が現世にやって来た理由は分かったのだが。問題は、
「籍を入れないといけなくなるのか」
法律的に、人間を自分の家族として受け入れる場合、市役所に行って、籍を自分の家庭に移さなければならないのだ。しかし、そこで問題になってくるのが、
「お前達、未来からやって来ているわけだしな」
「そうだよー。それの何が問題なの?」
「問題がありまくりなんだよ」
まず、子供ではあるが、未来から来た住人だということ。もしそれが役所にバレてしまったら。一体どうなってしまうのか。そして次に、不可解な点が多すぎること。だって、僕は大人でもないのに、自分と同じ年齢ほどの子供を養子にするということ。普通に見れば、問題がありすぎる。
「そういえば、年齢はいくつなんだよ」
そこによって、だいぶ変わってくる。双子とは言っていたから、年齢は同じなんだろう。
「えっと、僕が5月生まれの16歳です」
「私は10月生まれの15歳です!」
「だから、二人とも高校一年生ということか?」
「そうですね。そうなります」
だったら。まずくないか?
「い、一応、高校はー。・・・どうするつもりでいる?」
「パパって、高校生でしたよね?」
「あっ」
察した。つまり、そういうことだ。
「それだとさぁ。だいぶ厳しいんだよなぁ」
「え?どうして?」
「僕の子供なら、知ってるだろ」
「あー。いや、たぶん聞かされてないです」
「あ、そうなのか?」
だったら、説明してあげよう。ざっくり、息子達に説明をした。一つ下に、僕のことを好いている後輩が二人いること。
「おぉー!!とても激戦な恋愛バトルを・・・」
「あんまりいいものではねぇよ」
それはもう、許容するしかないのか?でもたしかに、創世者も言っていた以上、この子供達が僕の子供であることは、正式に証明されたわけだ。それが、今の学生時代であろうと、未来の父親の姿であろうと。少なくとも、息子達には悲しい思いをさせているわけだ。だって、未来では僕が死んでいるから。だから、そんな息子達を守る義務は、俺にあると思う。だったら、手の届く範囲にいてくれた方が楽だったりもする。
「・・・。仕方ない。僕の学校に来い」
「やったー!!パパ、これからよろしくね!!」
「そうだ。学校にいるときは、パパって絶対呼ぶんじゃねぇぞ」
「え!?どうして!?」
「そりゃそうだろ。そんなこと言ったら、変な誤解を生むかもだし、未来人だとバレてしまうぞ」
「たしかに。それはだめだ」
「じゃあ、なんと呼べば?」
「んー。そうだな。単純に、大和でもいいんじゃないか?」
「分かりました」
「とりあえず、籍を移しに行くぞ」
「はいっ!!」
それから、色々な手続きを夜通し進めていたら、気づけば朝になっていた。
「今日はオールだな・・・」
こんな手続き、初めてだったりするので、中々に時間がかかったもんだ。これは、結婚のときの手続きとは異なる。それがまた面倒くさくて、太陽が昇るまで続けてしまった。
「パパぁー。おはよう」
「あ、優夢。おはよう」
そんなことをしていると、娘の優夢が降りてきた。
「ずっとなにしてたの?」
「色々な手続きを終わらせてた」
「え、夜通しで!?」
「そうだ。頑張った甲斐があってな、今日から高校に通えるぞ」
「やったー!!じゃあ、お兄ちゃんも起こしに行かないとだね!!」
「まだいいだろ。朝早いんだし」
「でもやっぱ、色々準備はしないと!!」
「そりゃそうかもしれんけど・・・。まぁ、まだいいだろ。それで、登下校も別々な」
「え!?登下校くらいはよくない!?」
「あまり関係を持たない方がいいんだよ。周りからしても不可解だろ?」
「ま、まぁ。たしかに」
「いいじゃねぇか。お兄ちゃんがいるだろ?」
「たしかに、お兄ちゃんと登校するなんて滅多にないし、いい機会かも!!」
相も変わらず、こいつはブラコンなようだった。僕も、何度も一緒に登校することを迫られたか。
そうして、僕は学校に向かった。学校に入ってすぐ、
「なぁなぁ、今日転校生が来るんだって!!」
そんな会話が、聞こえてきた。まじで、どこからそんな情報を仕入れているんだよ。
「おぉ、大和殿!!」
「これはこれは。王子様じゃないか」
「その通り!!我が神堂家の末裔、神堂財閥の時期会長であるこの我輩こそが、神堂カズだ!!」
「自己紹介どうも。それで、なんか用か?」
「あぁ、聞いたか?大和殿よ。本日、転校生が来るとか」
「お前までしてそれかよ。まったく、どっからそんな情報が入ってきたんだよ」
「実は、我輩の叔父がこの学校の理事長でな」
いやいや、話のスケールが大きすぎる。勝てねぇよ。
「なるほど。逆になんで生徒は、その噂を知っているんだよ」
「たしか、理科担当の川端先生から聞いたとか」
「あー、川端か」
校内で少し有名だった気がする。学園一口が軽い男として。
「相変わらずだな」
「あぁ、でも。少し気になるな。転校生というのは」
「そうか?1日も経ったら皆飽きてるだろ」
「いや、我輩は心が踊るがな」
「そうっすか。そろそろ教室行かないと怒られるぜ」
「あ、本当だ。教えてくれてありがとう、大和殿」
「へいよ」
まったく、
「転校生というのも、大変だな」
意外と、優夢も翠星も。美男美女であったから、そこそこ有名にはなりそうだなぁ。
「やらかすなよ、優夢」
でも、結局は、それに限るしかなかった。僕は、騒がしい日常は過ごしたくないんだ。




