公園で○○をしました!?
それから2時間が経過し、僕たちは公園へ到着していた。
「悪い。待たせたか?」
それよりも先に、優希とみぞれが到着していた。
「いや、さっき一緒に来たばっか!!先輩、こんにちは!!」
「こんにちはー」
やはり、公園というのもあって、園内では小学生が遊んでいた。
「懐かしいなー。私が小学生の頃もあんな風に遊んだっけ」
「私は、あんまり遊べなかったね」
これというものの、実はみぞれも実家が太いらしい。
「やっぱ大変だったの?」
「うん。中学は女子中に通いなさいよって言われて・・・」
「そうだったの!?それでよく共学のあそこに入れたね」
「私が頑張って説得したんだよ?中学は女子中に行く代わりに、高校は共学に通わせてって」
「そうだったんだ。みぞれも、大変な思いしてきたんだね」
「そうなの。小学校の時、遊んだって言っても低学年の時だったし」
やっぱ、どの裕福な家庭もそうなんだろうか。親は子供に会社を継がせたり、名誉のために高レベルな学校に通わせたりするのだろう。
「でもね、先輩や、真愛ちゃん、優希に会えて嬉しいよ」
「可愛いこと言うじゃないかー!!このこの!!」
「ちょ、ちょっと。邪魔だよ」
いつの間にか、そんな微笑ましい光景が流れた。あー、暇だなー。なんて思っていると、
「待たせたな!!諸君!!」
またもや、派手な登場だ。
「あんなの、アニメでしか見たことねぇぞ」
黒塗りの、無駄に長い車。流石は王子様。と言ったところだ。
「やっぱ、うるさい」
「まぁまぁ、優希殿、そう焦るでない」
「嫌です。話したくないです」
「ははは。優希殿は相変わらずだな」
「相も変わらずですよ。私は、先輩のことが好きなんです」
「ほんと、前から変わっていないな。で、だ。そんなことよりも。遊ぶ約束だったんだろう?」
「あぁ、そうだな」
そういえば、それが目的だった。完全に忘れていたのだ。
「お恥ずかしいことに、我輩は公園で遊ぶということを知らなくてな。悪いが、教えてくれないか?」
「私も、中々そういった経験がないから、出来れば教えて欲しいです」
「おや、たしか君は・・・夢川家のご令嬢か!?」
「あ、え。はい。そうですけど」
「そうかそうかー!!あ、先日のあの件は、どうもありがとうだ」
「あー、たしか。取引の話でしたっけ」
「そうだ。そちらのお父様が、二つ返事で事業を受け入れてくれたってお父様からお聞きしてな。お陰で共に会社を発展させられる事業が開発できそうだ。と、お父様もたいそう喜んでいたぞ」
「本当ですか?私はよく分からないんですけど、まぁとにかくよかったです」
「あー、えっと・・・」
だめだ。社長の息子娘同士で、高度な会話を繰り広げている。おかげで、僕たち庶民は、目が真ん丸になっていた。
「あぁ、すまない。つい熱くなりすぎてしまった」
すると、
「おにーちゃんたち!!そこで何してるの?」
公園で遊んでいた小学生が、声をかけてきたのだ。
「おや?おい、少年よ。王子様に対してお兄ちゃんだと?」
「黙れ王子様」
「いたっ!!・・・なにするんだ大和殿」
「小学生相手にムキになるな」
「す、すまん」
「私たちね、公園でなにして遊ぼうかなーって考えてたの」
「じゃあ、一緒にドッヂボールする?」
「いいの?お邪魔させてもらって」
「ちょうどいいよ!!ドッヂボールは、人数多い方が楽しいしね!!」
「そう?じゃあ、一緒にやろうかしら!!」
そう言うと、小学生と優希達はドッヂボールをしに行った。
「どうする?カズ」
「たまには庶民の遊びも親しみたいしな。我輩は参ってくるが、大和はどうするのだ?」
「僕は、やめておく」
だって、軽く投げても、小学生には受け取れないほどの速度がでてしまうから。それに、最悪人が怪我するかもしれないし。安全面も考慮して、僕は参加出来ないのだ。
「そうか。勿体ないな。せっかく大和殿と遊べると思ったのに」
「甘えてくる彼女みたいなことを言うな」
なんでだろう。王子様にそんな忝ない言葉を吐くのは無礼に値するはずなのだが、なぜかこいつに対しては気持ち悪いと言ってやりたいくらいだ。そんなこんなで、僕はその光景を眺める。
「うりゃぁぁぁ!!」
「いやぁ!!当たっちゃった」
いい年した高校生が、無邪気にはしゃいでいた。
「ははっ。なにやってんだ」
懐かしいなぁ~。微かに、記憶が蘇った。大昔、まだ僕が人生一週目の頃、小学生の時はそんなことをして遊んでたっけ。あのときは、妹とあまり遊んでいなかったな。たしか、喘息が酷かったんだっけか。
「そんなこともあったな」
よくもまぁ、覚えていたもんだ。もう100年以上前の話なのに、よくも記憶の片隅に残っていたもんだ。
「おにーちゃん?一人なの?」
「あ、どうした?」
「ドッヂボールやらないの?」
「お兄ちゃんはな、動くのが好きじゃないんだ」
「そうなんだ。じゃあ、お兄ちゃん!!」
「どうした?」
「おにいちゃんでも楽しめるように、おままごとする?」
おままごとって、なんだっけか。
「ごめんね。おままごとってなんだった?」
「おまままごとはね、こうやって、りょうりをしたりするの」
それだとまが1個多いなぁー。小学生ではあるあるの言い間違えか。しかしまぁ、断る理由もない。
「いいよ。一緒におままごとやろっか」
本当にいつぶりかも知らない遊びを、僕はやるのだった。




