ハーレム状態で海に行くことになりまして!?
そんなこんなで僕らは、みぞれを待っていた。しかし、
「あのさ。離れてくれね?」
「ん?世のブラコン妹は、町中でもお兄ちゃんにべったりだよ」
「そんなわけがないだろ」
「お兄ちゃん大好きー」
「えっと、お兄ちゃん?これはどういう状況?」
「あぁ、斯々然々で」
「なるほどー。それはお兄ちゃんが悪いね」
「なんでだよ」
「あ!!あれ先輩じゃない!?」
そして、真愛が指した方向を見ると、白髪の少女がこちらに向かってきていた。
「あ、あの。これはどういうこと?」
「あぁ、1日だけ僕に面倒な妹ができた」
「ほ、ほう?」
「まぁ、つまりこういうことだよ」
「なるほど」
「あ、みぞれ。おはよう」
「お、おはよう」
「んで、どこ行きたいんだ?」
「そうだねー。私はお兄ちゃんとならどこでも楽しいよ!!」
話にならない。こいつ。
「それじゃあさ、海行きたい!!」
「は?海?」
「いいじゃん!!それ!!」
「え、いや。水着も何もないじゃん」
「そんなの、道中で買っていけばいいでしょ!!いい財布がいるんだから!!」
「あのな。お兄ちゃんのことを財布呼ばわりするんじゃない」
「それじゃ、よろしくー。お兄ちゃん」
「よろしく!!」
僕の妹達は、遠慮をしてくれないそうだ。
「あ、えっと。・・・どんまい?」
「煽ってるよね?みぞれちゃん?」
「そ、そんなことないです。あ、お金は自分で出すので」
「行くことは決まってるのかよ」
まぁ、たまにはいいか。にしても、海なんて久しぶりだなぁ。
そうして、海に行く前に、まずは近くのデパートで水着を買うことにした。
「僕は、まぁ。適当に風通しのいいパーカーとか買っておけばいいか」
これだけでも、軽く5000円は越えるのかよ。高いな。それに加え、優希達の水着の分も出さないと行けないのかよ。
「お兄ちゃん!!来て!!」
「はいはい。なんだよ」
「ねぇ!!これどっちの方がいいと思う?」
「あぁ?知らねぇよそんなの。お前だったらどっちも似合うんじゃね?」
「適当すぎる。愛がない」
「今更だろ。んで、試着しないのか?」
「あ、そうだね。してくる」
「はーい」
「おにいちゃーん!!」
「次から次へと。なんだよほんと」
「これどう!?」
「お前、流石に際どすぎるだろ」
「これじゃあ他の人にナンパされちゃうかもね!!そうしたらお兄ちゃん、妬いちゃう?」
「別に。まあ可愛かったらなんでもいいんじゃないか?」
「えへへー。私可愛い?」
「・・・んまぁ、可愛い、とは思うぞ」
「え!?う、うん。ありがと。それじゃあ試着してくる」
「なんだったんだ」
「せ、先輩。大変そうですね」
「ほんと大変だよ。もうみぞれだけが頼り」
「なんか、信頼されてそうで嬉しいです。あの、もしよかったら、なんですが。試着するので、似合ってるかどうか見てくれませんか?」
「いいよー。いってこい」
結局皆試着に行っちゃったな。さて、海で何しようか。海でもあいつらに絡まれたら最悪だなー。僕の状況的に言ってしまえば、ハーレムのようなものだ。だから、確実に変な目で見られるのだが。
「おにいちゃん!!」
「あ?」
すると、目の前のカーテンが開かれて、
「どう!?」
そこには、見たことないくらいに水着が似合っている少女が立っていた。
「え!!きれい」
「モデルさんかな」
優希のその姿を見て、周りの人たちが一斉に声をあげた。僕も思う。
「すごく似合ってるじゃないか。いつもよりかは可愛いと思うぞ」
正直な感想だった。いつもの優希もそりゃ可愛いが、この優希も一段と違って可愛かった。
「え!?ほんと!?やったー!!」
そうやって嬉しそうにして、カーテンを閉じた。
「まぁ、嬉しそうで何より」
あれはあれで新鮮だな。とも思った。
「お兄ちゃんー!!」
すると、次は真愛が声をあげた。
「どうかね」
「んー。可愛いとは思うが、ちょっと攻めすぎじゃないか?」
「そうかね。それはお兄ちゃんが童○だからじゃない?」
「うるさいわぼけ。で、それにしたいのか?」
「うん!!どうなの?似合ってるの?」
「似合ってるんじゃないか?」
「わかったー。これにする」
正直、実妹である以上、妹を別の視点で見ることは不可能だった。故に、こんな無愛想な反応をしてしまった。
「流石に、それはだめか?」
いくら妹とはいえ、一応女の子な訳だしなぁ。もっと、可愛いとか言ってやった方がよかったか?すると、最後に、
「あ、あの。先輩。どうですか?」
みぞれが姿を現したのだが、その姿を見た刹那、僕は驚愕してしまう。だって、それは。
「待って。お前、モデル目指せ」
「え!?変でしたか?」
「逆だ。めっちゃ似合ってる」
白髪に、すごくマッチしている。人生で見てきた中で、こんなにきれいな人を見たことがないだろう。それくらいに、みぞれはきれいで可愛かった。
「え、そんな。そんなに褒められると・・・。顔が火照っちゃいます」
「ご、ごめん?」
「いいえ。謝らなくて大丈夫ですよ」
「んー。お兄ちゃん、私には可愛いって言ってくれなかったのに」
「ごめんって。あと、可愛いは言ったろ」
「言ってたけど。反応薄かったじゃん」
「やっぱ、もっと言ってあげるべきだったよなぁ」
「当たり前だよ。実妹だけどさ、女の子なんだから。褒められたいに決まってるでしょ」
「だよなぁ。あの、お詫びと言ってはなんですが。アイス1個でどうでしょう?」
「・・・2個」
「え?」
「アイス2個で、許してあげる」
「ありがとうございます。あと、お腹壊さないように気を付けろよ」
「うん!!」
もう少し、女心を分かってあげないといけないよなぁ。と、反省した、今日この頃であった。




