新しい妹ができました!?
結局、僕が何一つ隠せてないことを知った優希は、顔を真っ赤にして出ていったが、それでも尚、何故か真愛はお風呂に残っていた。
「なんでいるんだよ。出てけよ」
「なんでよ。一緒に入った方が効率いいんだよ?」
「邪魔なんだよ。僕の唯一の休息地を奪うな」
「別にいいじゃーん。兄妹なんだし、見られて減るもんないでしょ?」
「そうだけどさぁー。邪魔なものは邪魔なんだよ」
あと、前世は一応夫婦だったんだ。まだ兄妹として意識できてるだけ凄いんだからな??それは、おそらく、創世者がそうやって設定したからか?
「えーでも。ちょうど入りたかったんだし、いいでしょ?兄妹だから」
「んまぁ、別にだめではないけどさぁ」
暑苦しいんだよ。僕は一人でお風呂に入りたいんだ。こうなったら、温泉にでも通うか?一応近くにあるし、そうした方がいい気もする。
「にしても、お兄ちゃんガタイよくない?」
「そうか?皆こんなもんだろ」
「いや、絶対にそんなことはない。だってほら、めっちゃ筋肉固いし」
「さわるなボケ」
「あ、ごめんなさい。でもね、私と全然違うじゃん。私最近太ってきたんだよねー」
「そうか?別にそうは思わないが」
「うんん。太ってるの。だってほら、お肉が・・・」
そう言って、少しだけタオルを捲りあげた。
「見せるな気持ち悪い」
「なんでそんな酷いことを言うのさ」
「妹の腹見て何が楽しいんだよ」
「これでもお年頃の女の子だよ?お兄ちゃんもお年頃なんだし、ねぇ?」
「ねぇ。じゃねぇよ。本当に気持ち悪い」
「ごめんって。でも、ちょっと確認してみて。お肉増えてきたでしょ?」
誘導されたので、仕方なく触る。
「ん?別にそうでもないだろ。一般的な肉付きじゃないか?」
「そうなのかなー。体重もそこそこあったし。んー」
「そう悩まなくていいだろ。別に体型は誰も気にしねぇよ。男はな、ほとんどの奴が顔しか見ないんだよ」
「そうだよねーやっぱり。男の子は皆猿だからねぇ」
「そうだな。まあでも、自身もっていいんじゃないか?顔は、悪くないと思うぞ」
「そう?いやー照れる」
「うわ、きっつ」
「なんだお前」
閑話休題。
それから20分ほどお風呂に入って、真愛は先に出た。
「はぁ。やっとゆっくりできる」
でもなぁ。そろそろのぼせそうだ。真愛が洗面所から出てくまでは、お風呂から出れないしなぁ。
「まぁ、あと10分、頑張るかぁ」
それから無事に部屋に戻り、僕は扇風機の風に直当たりしていた。
「あっつーい」
30分以上湯船の中に浸かっていたから、体がだいぶ火照っていた。すると、
「あ、あの。先輩」
「あ?なんだよ」
「ひえっ!!え、えと・・・。流石にやりすぎたかなって思って」
「やりすぎだな。兄妹ならまだしも、流石にそうでもない人間に裸を見られたのはちょっと不快」
「ですよね。ごめんなさい。何か、出来ることがありましたら」
「出来ること、かぁ」
別に何かしてほしいとかもないしなぁ。どうしようか。
「その、先輩の好きなことでしたら、なんでもします」
「あ、あんま男になんでもしてあげるって言わない方がいいぞ」
「いいえ。ご心配なさらず。そんなこと、先輩にしか言いませんので」
「喜んだ方がいいのか、逃げた方がいいのか。どちらなのか」
そんなこんなで、結局その日は、なにもせず終わるのだった。
3日目の朝、彼女が突然、こんなことを言い出してきた。
「そうだ。先輩。昨日、兄妹ならまだしもって言いましたよね」
「あぁ、言ったな」
「じゃあ、今日1日、先輩の妹になります」
「は?なに言ってんだ」
義妹ってことか?無理無理。
「お願いします!!一度はお兄ちゃんがほしかったんです」
「そ、そうか」
「だからお願いします!!今日1日だけでいいので、私のお兄ちゃんになってください!!」
「まぁ、過度なことをしないのだったら、いいよ」
「やったー!!じゃあ、今日だけは敬語外しますね」
「はーい」
癖じゃなかったんだ。
「じゃあ早速。お兄ちゃん!!おはようのハグ!!」
「早速じゃねぇか。話聞いてたか?」
「ばっちり聞いてた!!過度なことはするな。でしょ?」
「だったら、なんで」
「別に。兄妹でハグは普通でしょ?」
「そんな兄妹はいない」
「この前、3人で寝たときだって。真愛ちゃん、お兄ちゃんにハグしてたし。あと、アメリカでは意外とふつうだったりしますよ」
「そんな覚えはない。あと、ここは日本だ」
「いいから!!ハグして!!私はブラコンな妹なの」
「あー。めんどくせぇな」
まあでも、いいか。過去にもこれ以上にブラコンな妹がいたわけだしな。これくらいは慣れていたりもする。
「えへへー。お兄ちゃんにハグしてもらえた」
「気持ち悪いな」
「ひどい!!なんでそんなことを言うの!?」
「いつも真愛にはこんな感じだぞ」
「真愛ちゃん、かわいそう」
こうして、今日1日だけ、超面倒くさい妹が増えたのだった。
「てか、今日よりによって遊ぶ日じゃねぇか」
え、町中でこれを晒すのか?いや、流石にみぞれの前だし。限度は守ってくれる。よな?




