テストの勝負はまさかの結果でした!?
それから数日、僕は優希達に勉強を教える日々が続いた。最初だけじゃなかったのかよ。と思いつつも、別に余裕はあるので教えてあげることにした。そして、いよいよ当日。
「先輩、私ぜったい負けませんからね!!」
「おー、そうか。がんばれ」
「もうちょっと元気よく反応してくれませんか!?」
さて、どうしようか。テスト期間が始まった頃、僕は彼女に
「テストに勝ったらデートをしてくれないか」
と約束を持ち込まれた。仕方なく承諾してやったのだが、正直めんどくさい。別に本気出せば余裕勝ちできるが、それをすると優希が可哀想だからなぁ。圧勝するのは、少し気が引ける。でも、適度に間違えると、もしかしたら負けるかもしれない。だから、抜こうにも抜きにくいのだ。
「ふふん、私、猛勉強しましたから。先輩に勝つ自信大有りですよ!!」
「だといいな」
「先輩は今日も無愛想ですね。そんなんだと嫌われますよ?」
「やめてくれ。現実を突き詰めないでくれ」
いつからそんな酷いことを言うやつだったんだ。
「いやぁ~。先輩が嫌われ者になっても、私は変わらず好きなままですからねっ」
「そうかー」
「そのときは、私を好きになってくれてもいいんですよ?あわよくば、告白してもらっても」
「しねぇよ」
こいつ、どれだけ妄想が捗るんだよ。
「まぁそんなことはともかく!!」
お前から始めた話だろうが。
「今日はおねがいしますね。先輩」
「わかったよ。よろしく」
そうして、僕らは別れた。もし、デートするってなったらどうしようなぁ。なんて、そんなことを考えながら、僕はテストを受けるのだった。
次の日、テストが終わって、はやくも返却された。流石に速くないか?教師、ちゃんと寝てるのか?とまぁ、そんなどうでもよいことを考えつつ、僕はテストを受けとる。内容は、丁度いい程度に間違えておいた。学年でも目立たないほどに、そして負けないほどに。間違えておいた。いざ、点数を見てみる。
「国語は79点か」
まぁ、いい塩梅なんじゃないだろうか。その他の強化も、高くも、低くもない点数だった。合計は、400点。
「丁度いいんじゃねぇか?」
あいつの頭脳を、いまいちわかっていないが、これくらいならいけるだろう。そして昼休み、僕は優希に呼ばれていた。内容はもちろん・・・。
「返ってきましたか?先輩」
「もちろん。全教科返ってきた」
その場には、みぞれも居合わせていた。たしかに気になる。みぞれのイメージとしては、頭は良さそうだ。
「まず自信の方から聞こうか。どうだったんだ?二人とも」
「私は、よく頑張れたと思いました。高校初めてのテストにしては、そこそこいい点数を叩き出せたんじゃないかと。まぁ、もちろん先輩の教えも相まっての点数ですけどね」
「中々な自信じゃないか。優希はどうなんだ?」
「これは先輩に勝てる自信がありますね。先輩、ちょっと焦らないといけないんじゃないですか?」
「ほう、大口を叩くじゃねぇか」
「じゃあ、一教科ずつ見ていきましょう!!」
「優希、がんばって」
「あ、もちろんみぞれも見せるんだよ?」
「うそでしょ。あんまり晒したくないんですけど。まぁ、優希と先輩の前ですし。いいか」
「それじゃあ国語から!!」
そうして、僕らは点数を見せ合う。正直学年違うから優希の方が有利だろうと思っていたが。結果を現していくにつれ、優希の顔に段々と焦りが見え始めてきた。
「ラストだが」
「い、いや!!まだ望みはあるはずです!!」
現在、4教科で、僕の合計は、340点。一方、優希は275点。みぞれは、僕のイメージ通り、350点と、とても高かった。
「それじゃあ、最後の教科を!!」
そうして、公開すると。
「う、うぅぅ・・・」
優希が、泣き出してしまった。最終結果は、僕が400点なのに対して、優希は357点。みぞれは、初っぱなから457点を叩き出していた。
「みぞれ、やっぱ頭いいんだな」
「そう、ですか?先輩の教え方が上手だったからですよ」
「そんなことない。苦手と言っていた数学でも、高得点だったじゃないか」
「先輩が教えてくれたので」
一方、優希はと言うと。
「せんぱいとデートしたかったぁ」
そうやって言いながら、みぞれに抱きついていた。
「あはは、ちょっと邪魔かも」
「そんなこと言わないでー」
おい、トドメを刺してやるな。ただなぁ、そこまで泣かれてしまったら、ちょっとこちらとしても可哀想だと思ってくる。しかし、約束は約束だからなぁ。すると、
「先輩、私、先輩とは約束してなかったんですけど、お願いしてもいいですか?」
「お願い?」
「はい。私、一応先輩に勝っていますから、一回だけ命令権がほしいです。後付けなので、全然拒否してもらってもいいです。でも、もし許してくれるなら、わたしに命令権を戴けませんか?」
「んーまあ、一応勝ってるし、いいぞ」
「ありがとうございます!それじゃあー」
そして、みぞれは願い事を口にする。
「4人で、遊びに行きましょう」
「4人で?」
「はい!私と、優希と、先輩と、真愛ちゃん!!だめ、ですか?」
「まぁ、命令は絶対だからな。いいよ」
こいつ、優希の事を思ってそれを口にしたな。でも、それが一番いい解決策か。
「え!!先輩と遊べる!?」
「うん。遊べるよ」
「やったぁー!!先輩とデートだぁ!!」
「デートではないぞ」
まあでも、元気になったならそれでいいか。
「あとは、真愛ちゃんにお願いしておいてください」
「わかった。言っておく」
そうして、みぞれのお願いによって、結局は優希と遊ぶことが決定した。
「やっぱ優しいんだよな。こいつは」
そうして僕らは、その後は雑談をするのであった。




