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後輩にまさかの好かれてしまった!?  作者: 柴田優生


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学園一の美少女が照れました!?

待っている私は、馬鹿なのかもしれない。私には、好きな人がいる。人生生きて15年。昔から、現れると思っていなかった、そんな人が現れた。その人は、周りの子と違って、私に一切興味を示さなかった。ただ、見向きもせず、怠惰そうな毎日を過ごしていた。その人の名前は、夢叶大和先輩だ。私の人生に現れた、唯一の光。私の唯一の、好きな人。高校に入学して1ヶ月も経っていない頃の4月。既に先輩に惚れていた私は告白をした。いくら興味がないと言ったとはいえ、先輩は男の子だから。何かしら変わった反応はするだろうと思っていたが。先輩はとことん周りと違っていた。あっさり私を振って、そして、

「しつこい。関わるな」

と言って、私を突き放した。それが、私の好きになった先輩だ。先輩と関わるようになって1ヶ月。そろそろ先輩も私に靡いてくれているだろうと思って、私は先輩に問いかけたのだ。

「私の事は、好きですか?」

そしたら、答えは思っていたのと全く違った。

「恋愛的な意味では、好きじゃない」

完全に、先輩を舐めていた。そこが、私の悪いところだった。たしかに、あの言葉に別の意図はあった。しかし、でも。それでも。なによりも、先輩に『好き』と言って貰えなかったのが悲しかった。遠回りした私が悪いのは知っている。けど、そのことが一番悲しかった。それから、今日は先輩と関わることをやめてみた。気になった気持ちが半分。先輩に期待を抱いたのがもう半分。1日、先輩を待ち続けた。先輩の姿は何度も見かけた。その度に、好きな気持ちを抑えきれずに、話しかけそうになった。でも、我慢した。そして、待って、待って、待ち続けて・・・。私は、自分が悪いのに、勝手に悲しくなっていた。

「先輩。先輩は・・・。私の事が、好きなんですか?」

ただ、一人の教室で語りかける。ふと、空を見上げれば、既に夕焼けが見られていた。いつもは、空が沈む太陽に染められて、橙色に染まるはずなのに、私の目からは、今日は少しだけ暗く見えた。

「悪いのは、全部私なんだけどね」

またもう一度と、思う。待っていた私が、馬鹿なのかもしれない。勝手に先輩に期待して、勝手に泣いて。その瞬間、ようやく気づく。私の頬に、何かが溢れていた。その何かは、少しだけ温かいものだった。

「せんぱい・・・」

喉が痛い。視界が、霞んでいた。最後に、私は一人の教室で告げる。

「先輩は、私の事は好きですか?」

と・・・。


走って。走って。教室のドアを開ける。その教室には、ただ一人の少女が座っていた。その少女に、僕は話しかける。

「おう、どうした?優希。今日挨拶にも来なかったじゃないか」

「っ・・・。先輩。ちょっと、用事がありまして・・・。どうしても、長引いてしまったんですよね」

「そうだったのか。それで・・・」

一目見れば、すぐに気づけた。僕は、その気づいたことを口にする。

「髪、切ったか?更に可愛くなったんじゃないか?」

「っ!!先輩!?急にどうして・・・」

「いつもとリボンの結び方が違うな。なんと言うか・・・。アニメで見るような、清楚系のようなリボンの結び方だな。今日の優希は、いつもと違って可愛いな」

「かわっ・・・!!ちょっと先輩!?」

「今日の優希も、いつもの優希も。僕は好きだぞ」

「ちょっと先輩!!」

「なんだ?まさか、照れてるのか?そんな優希もかわ・・・」

「先輩。これ以上は、ダメです」

そう言って、服の裾を摘まんでくる。顔は見えない。が、しかし、僅かに熱が伝わってきた。おそらく、見せれないほどに赤面をしているのだろう。そりゃそうか。自分で言うのもなんだが、僕は優希に好かれているのだ。そんな好きな人から、誉め殺されたら、平常心でいられるわけがないだろう。

「ひどいですよ。先輩」

そう言うと、ゆっくりと、優希が僕の腕へと寄り添ってくる。これが、正しい解答だったんだ。最後に。僕は告げる。

「それじゃあ、一緒に帰るか」

そう言うと、もう既に元気を取り戻した優希が、

「っ!!はい!!一緒に帰りましょう!!先輩」

そう言って、僕らは帰路を辿るのだった。


陰で、私は見守っていた。

「先輩も、よく気づきましたね」

普通の男の子なら、あんなことは気づけないだろう。先輩は、人と関わらない。だから、女心なんて、わかるわけがないと思っていた。しかし、女心だけではなく、全てを見透かしているようだった。

「もしかしたら、先輩に何かがあるのかも?」

いや、それは単なる私の妄想にしか過ぎないだろう。

「それじゃあ、ばいばい。二人とも」

こっそり、そうやって言って、私は一人で帰る。

「べ、別に、友達がいないとか・・・そういうのでは無いし」

見えない誰かに、私はそう言っておく。さて、私も帰ろう。

「いつか、私も・・・」

いや、冷静になろう。

「私が入るのは場違いか」

親友の邪魔なんて、したくないしね。


ずっと、気づいていた。これも、前世から引き継がれた、気配察知能力だろう。

「はっ。いるならガッツリ見ればいいのに」

なぁ、涼緩。

「今回も、お前に助けられたよ」

またいつか、お礼をしてやらんとなぁ。と、そう思った。

「先輩、まさか別の人の事なんか考えてませんよね?」

「え?いや、そんなわけないが??」

あれ?こいつって、ヤンデレキャラだったか?と思いつつも、僕は家までの道のりを歩くのだった。

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