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後輩にまさかの好かれてしまった!?  作者: 柴田優生


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癖が強すぎる王子様に『学園一の美少女を奪っても良いか』と聞かれて・・・!?

それからは暇な1日を過ごし、やがて長かったゴールデンウィークは終わりを迎えていた。学校に登校すれば、生徒達はゴールデンウィークをどう過ごしたかで盛り上がっていた。自分で、思い返してみれば、僕のゴールデンウィークは中々に内容が濃かったと思う。まぁ、自分にあった生き方をすると決めたから。友達は増えたもんだと思う。そんなこんなで、日常はまた進展していく。時間はあっという間に過ぎ、昼休みへとなっていた。今日は一人で飯を貪る予定だったので、すぐ教室から離れようとした、その時。

「うわぁぁぁぁ!!」

なにやら、教室、いや廊下までもの女子が、騒ぎを起こしていた。その、騒ぎの正体というのが、

「夢叶大和。という人物はいるか?」

「えっと、一応、僕っすけど」

学園内でも一際目立っている生徒だった。その生徒は、容姿端麗で、頭脳明晰で、更には実家が大金持ちという、神様が設定をミスってしまった人間だ。その名は、

「たしか、新堂しんどう カズ・・・だったか?」

「その通り。我が名を、新堂カズと言う」

こんなに、癖の強い奴だったか?

「それで、そんな大金持ちで、学園で人気な新堂さんが、どうしたんですか?」

「そんな誉めなくたって良いぞ。まぁ、ありがたく受け取っておくとしよう。本題は、少しここでは話しにくいな。場所を移すとしよう」

「は、はぁ」

そう言われて、僕は新堂さんの後ろをついて歩く。

「・・・」

居心地が、悪い。歩くたびに、視線が新堂さんに釘付けになる。女子からは、恨みの視線を向けられている。そうして、場所は人気のない場所へとなり、

「いきなり呼び出してすまない。まぁ、堅苦しい空気の中話すというのもなんだから、まずは一緒にご飯を食そうじゃないか」

いきなりのお誘いだが、まぁ断る理由もないので、

「お、おう」

と、承諾をしておいた。

「正直、一般生徒の目の前で言うことではないが、庶民の食事というのはどのようなものが主流なんだ?」

「王子様だから、庶民の食事は知らないのか?」

「あぁ。お恥ずかしながらな。我輩は、昔から普通庶民の食卓で出されるような食事は食べてこなかったからな。少し、気になるのだが、弁当を覗かさせてもらうことは出来るか?」

「あぁ、まぁ。いいよ」

そう言って、僕は新堂さんに弁当をお見せする。

「おぉぉ!!これが庶民の弁当か!!」

「逆に、王子さまの弁当はどんななんだ?」

「一応、これだ」

僕は、新堂さんの弁当を見た、その瞬間、

「え?」

そんな、素っ頓狂な反応しかすることが出来なかった。何故なら、言葉に出来ないくらい豪華だったから。

「毎日、これくらいの大層な弁当でな。少し飽きが生じてきていたんだ。それでなんだが、大和殿の弁当は、誰が作ったんだ?」

「一応、自分で作ったぞ」

「おぉ、それは凄いな!!お母様などには、作ってもらわないのか?」

「母親は、死んだ。父親は、つい先日捕まった」

「っ。すまない。辛いことを訊いてしまった」

「いいんだよ。別に気にしてないし」

「それと、捕まった。と仰っていたが、まさか、先日ニュースで報道されていた人物か?」

「そうだ。お恥ずかしながらな」

「それは、大変だったことだろう」

まぁ、豹変したクソ親父のことなんかどうだっていい。そしてその後は、駄弁りながら、庶民と王子様の違いを語り合ったのだ。

「ごちそうさまでした。さて、そろそろ本題に入るとしよう」

そういえば、そんな話しもあったな。

「大和殿、噂が正しければ、一つ下の白夢優希という少女に、好かれていたんだったか?」

「あぁ。そうだな」

「それで、なんだが。単刀直入に申し上げる。彼女を、僕にくれないか?」

「・・・は?」

本当に、単刀直入すぎる。いや、別に支障はないんだが、急にどうしたんだ?

「そりゃあ、反応に困ってしまう部分もあるだろう。それは我輩も、重々承知しておる。しかし、我輩のお父様が、お見合い相手として彼女を選んでしまってな。そして、その噂を知っている我輩は、大和殿に許可を得ないといけなかったんだ。しかし、そう簡単には・・・」

「いや、いいよ?」

「・・・ほう?今なんと?」

「えっと。いや、いいよ?」

「いい、と言ったのか!?」

「ええ。いいよ」

「なぬ!!そんなあっさりと・・・?大和殿の彼女を奪ってしまうかもしれないんだぞ!?」

「いや、そもそも彼女じゃないっすから。別に支障もないんであげるっすよ」

「お、おう。そ、そうか。しかし、何故そんなあっさりと?」

「さっきも言った通り、彼女でもないからな。別に僕に支障が出るわけでもない」

「しかし、半ば強制的だったぞ?」

「関係ねぇ。僕からしたらどうだっていい」

「な、なるほど。そうか。なら、お言葉に甘えて、もらうことにするよ。じ、じゃあ。話しはそれだけだから」

「おう。じゃあな」

そう言って僕が手を振ると、王子様は去っていった。

「優希に、何て言われるか知らないけどな」

もしかしたら、失望だってされるかもしれないな。しかし、僕からしたらどうだっていい。その後、放課後になった瞬間に、優希が僕の教室までへと飛んできて、案の定、僕は叱られるのであった。

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