夜空のピアノ
上手く弾けない鍵盤の上
星は静かに光って消える
白と黒の音符が混ざる
指先震える夜空の色
誰かが言ったおかえりに
いつか誰かがただいまを言う
星降る夜にチクタク光る
時計の秒針 追っ掛けて来る
0時ちょうどに針を合わせて
ガラスの靴はヒビ割れたまま
透明な誰か 迎えに来るなら
身動きしないで 息を吐く
お布団の中で 夢見る調べ
転調のリズムに 彷徨う森
不思議な魔女の 星降る杖
黒い休符は 闇夜の帳
赤いリンゴを 躊躇う夜会
混ざる 混ざる 心音
押さえる鍵盤 上手く弾けない
指先に光る星の群光
踊る踊る たった一つの私の夢
灯籠灯した 誘われた夜道
蝋燭の炎に 隠された本音
裸で見つめる 天使の子ども
分からないよって 絵を描いた
曇りガラスの お風呂の窓辺
月夜が輝く空は 白と黒
婚約指輪
誰もが着飾った衣装
夢が交わる舞踏会
素顔の輪舞曲
回る 回る 星降る鍵盤
白と黒から 生まれる音色
色づく未来は 七色に光る
指先に光る 輝く星
玄関開いて 瞬く星
ピアノ届いた お誕生日
虹色を誰かに 聴かせたい