「貴方なんか話にならないわ!」と婚約破棄された貧乏男爵貴族の俺は、幼馴染の財閥令嬢と楽しく生活を送ります。
伯爵や公爵が集まる優雅な夜会。
その夜会の最中に、俺は最悪な出来事を経験することになる。
「テル!貴方なんか話にならないわ!今すぐ出ていって!」
オリーヴァがそう叫ぶと同時に、ワイングラスが床に落ち、パリンッと音がして割れた。
まあ、そう…だよな。
俺はテル。貧乏男爵令息だ。
俺の一家は、男爵の中でも子爵に近い位置にあったのだが、王国が錬金術の市場を独占した財閥を規制するために、独禁法を作り、施行した。
そのせいで、物価が安定しなくなり、パンなどの食料の値段が高騰してしまった。俗に言う、インフレだ。
男爵の地位にいる貴族たちは、次々と財政難に陥り、国から脱出したり、庶民に紛れて生活するようになったのだが、俺は運良く、伯爵令嬢のオリーヴァに出逢ったのだ。
家の政略結婚のために、オリーヴァに想いを伝えたが、答えをまだ貰えず、この夜会に参加した。
正式な婚約が決まり、俺の両親は一家も安泰かと想っているが、残念ながらそれは無理だ。
なぜなら、俺たちの愛はこのワイングラスのように一瞬で壊れたのではなく、始めからヒビが入っていたのだから。
「オリーヴァ。もう少しだけ考えてくれないか」
「この不景気の中で、貧乏貴族の貴方と一緒に暮らす?馬鹿じゃないの?どうせ私との政略結婚を狙っているだけでしょ!」
「いや、そんなことは」
全くもってその通りだ。
この夜会に出席している貴族のほとんどは、身分が高い貴族なので、紫色のドレスを身に着けたお嬢様の横に、ボロボロの服を着た俺が並んでいると、場違いなのは明白だ。
「オリーヴァ!」
「もう貴方に名前を呼ばれたくもないわ。大体、貧乏貴族のくせに生意気なんだよ!あんたなんか、硬いパンでも齧っているのがお似合いよ!」
周りにいる貴族たちもコソコソと話し出す。
「あんな奴、よくここに居れるわね」
「ほんと!ただ高級なワインだけ飲みに来たドブネズミよ」
「しかもね!私にはあんたなんかよりも良い男がいるのよ!入ってきて!」
ドアが開くとともに、顔が整った青年が来た。
「やぁ、テル君。君のことはオリーヴァから聞いているよ。権力狙いの貧乏男爵だってね」
正直に言おう。
何も喋らなければモテるのにな...
そんなことを考えていると、周りも「あんなハンサムがいるのに、まだあのドブネズミは彼女を狙っているの?いい加減現実を見たほうがいいんじゃない?」と言い出すなど、周りもオリーヴァの味方になってきた。
周りの雰囲気が思い通りになってきたからか、オリーヴァはギアをあげる。
「流石に見すぼらしすぎる格好よ!貴方と、同じ空気を吸っているという時点でもう嫌よ。窓を開けて新鮮な空気を取り込んで!そして、その窓からテルを落としてやりなさい!」
オリーヴァに雇われている護衛達は窓を全開に開けると、
「オリーヴァ様の指示は絶対だ。早くこい」と言われ、渋々窓のところに行くと、
「テル、もう貴方の顔は二度と見たくないわ。さようなら」
と言われ、「君はオリーヴァのような輝かしい彼女には似合わない。俺たちの愛を邪魔しないでくれ」
と言って、二人が俺の背中を蹴り飛ばすと、一瞬にして、俺の体は宙に浮いた。
そして、
「うっ!」
3階から落ちた俺の腕に、痛みが走る。
幸い、頭から落ちなかったので、意識はあるが、足から血が流れている。
はあ、なんでこんな最悪な人生を送らなきゃいけないんだよ。
神様に見捨てられたのかな、俺って。
そんなことを考えていると、意識が朦朧としてきて、遂には気を失ってしまった。
「…ん?お前は?」
俺が目を覚まして視界に映ったのは、
「テル!目を覚ました!よかった〜!」
俺はこいつの顔に見覚えがある。
そう、
「財閥令嬢様が俺に何の用だよ」
「もう、テルったら。まずはお礼でしょ、お・れ・い!」
こいつは俺が小さい頃からの幼馴染である、アドリーヌだ。
アドリーヌの家は元々、俺たちと同じ男爵家だったのだが、アドリーヌの兄が天才錬金術師で、会社を立ち上げ、成功し、数年で財閥まで成り上がったという伝説がある。最近は独禁法で財閥が解体され、少し力を弱めたが、国王の次に国を動かす力を持っていることは確かだ。
そんなアドリーヌとは、昔こそ一緒に遊んでいたものの、徐々に位などの制度について理解していくうちに、二人で遊ぶ機会は減ってしまった。
「...ありがとうございます」
俺が渋々言うと、アドリーヌは
「うふふ。これがテルの可愛いとこ」
と長い髪を揺らして笑った。
その髪は、手入れが無駄だと言って切っていた昔の面影すら残っていない。
「ところで、テル?どうして外で足が血だらけで倒れてたの?心配したんだけど」
「何でもないよ。アドリーヌは気にするな」
「なんで!?教えてよ!私だって心配したんだよ…」
アドリーヌはそう呟くと、
「いいから教えて!私が協力できることがあったら、やりたいから!」
「実は…」
俺は、最近の経済難のせいで家が危ない。政略結婚を狙ったけど、蹴り飛ばされて夜会から追い出されたこと。全てを話した。
すると、アドリーヌは
「つらかったんだね」
と言った。
「そんなことねえよ。何とかなるさ」
そう言う俺に、アドリーヌは、
「いいこと思いついた!」
と言い、「ちょっと待ってて!」と別室に行ってしまった。少しの間、ゆっくりしていると、
「テル!私のお父様が、家に泊まっていいと言っているから、その怪我が治ったら、私の家で暮らさない?」
「えっ!?気持ちは嬉しいけど、俺の家は貧乏貴族だから、元財閥とはいえ、流石に家に泊まるのはちょっと…」
元財閥とは言え、俺の家とは別次元の家だ。昔は、関わりも多かったものの、今となっては、上と下の関係だ。
「全く遠慮しないで!私もお父様もお母様も大歓迎だから!」
「まあそれならお邪魔させていただこうかな...」
すると、
「ありがと!」
と満面の笑みでアドリーヌの長い髪を揺らした。
その笑みは、財力や権力を手に入れても変わることのなかった、いや、変わってほしくなかった部分だったから、俺は少し安心した。
それからというもの、アドリーヌに怪我の治療をしてもらい、数日で少しずつ歩けるようになった。
リハビリは辛いものの、俺はアドリーヌの笑顔を見ると何故か頑張れた。
子供の頃のような恋愛感情は持っていないのに。
「アドリーヌ!今日はおままごとをして遊ぼう!」
「そうですね、テル!」
この頃の時代は、貧乏男爵同士で結婚し、細々と家を繋げていくのが、常識だった。
そのため、俺らは将来結婚するというのは周りもわかっていたし、俺も小さい頃から薄々気づいてはいたのだ。
だからこそ、俺はアドリーヌが紛れもない気持ちで愛してくれるように、俺なりに努力していた記憶がある。普通の男の子のように、戦闘ごっこをしたり、鬼ごっこをしたりしたかったが、アドリーヌがしたいことを優先して行ってきた。全ては、将来のために。だけど、そんな毎日を過ごしている内に「ありがとう!」と嬉しそうに笑ってくれるアドリーヌに恋をしていた。
今考えると、アドリーヌも俺のことを考えて行動してくれていたのかもしれないと思う。
やはり、アドリーヌは貧乏男爵の器に収まるような人間ではない。そう思い、俺はアドリーヌへの恋心を心の奥に鍵を掛けて閉まっておいた。
閉まっておいたはずの、恋心。俺は、世の中の仕組みは理解したり、あの頃は知らなかったことも知っている。だけど...俺には、まだ知らないことがある。
「どうしたの?難しい顔して?」
急にアドリーヌが話しかけてきた。
時刻は深夜2時を回ったところ。俺はアドリーヌの家の付近にある小屋で怪我を治しているのだが、この時間、アドリーヌは彼女の家で寝ている頃だ。
「アドリーヌ?どうしたのこんな時間に?」
「いや、ちょっと眠れなくてさ。外を散歩してただけ」
「そうか...」
俺は、ベッドから身を乗り出し、カーテンを開ける。
窓から月の光が差し込んできて、二人を照らす。
「テル」
「どうした?」
「その...悔しくないの?」
アドリーヌは俺の顔色を伺うように話しかけてきた。
「何がだ?」
「オリーヴァって人の話。いくら政略結婚だったとしても、わざわざ夜会に呼び出して、3階から蹴り落とすなんて最低じゃない!」
「まあな...。俺だって悔しいさ。だけど、俺の力ではどうしようも無い」
「テル!悔しいなら男らしく立ち上がりなさいよ!悔しいと思うなら、私も協力するから!」
「アドリーヌ。俺はお前に迷惑はかけたくないし、アドリーヌの家も今は経済的にも厳しいから、これ以上、お前の心の負担になるようなことはしたくないんだ」
嘘だ。嘘なんだ。
だけど、今はそれしか言うことが出来ない。
俺は、奴らを見返したいし、元財閥の力を使ってもらって、見返すことならいくらでも出来るだろう。だが、俺の初恋の相手であるアドリーヌが自分の見返しのために心の負担を抱えてしまったら、俺は責任が取れない。
だから、今は、今だけは、我慢しないといけない。アドリーヌのためにも。
小屋の一室が静寂に包まれると、アドリーヌが遠くを眺めるように、
「テルは昔から優しいよね。私はそういう所が好きだったな…」
と呟いた。
「えっ?」
「いや、何でもない。聞かなかったことにして。それじゃあ」
アドリーヌは首を横にふると、小屋から出ていった。
アドリーヌと次のステップに進もうとする俺の気持ちと、オリーヴァ達を見返してやりたいという思いを噛み締めながら、一人寂しく夜を過ごした。
それから月日が経ち、前のように歩けるようになった。
「アドリーヌ。ありがとな」
「いやいや!幼馴染のためにはこれくらい常識よ!」
「でも、本当に良いのか?アドリーヌの家に泊まらせてもらって」
「良いよ!今はテルの家も厳しいだろうから、経済難が収まるまで、一家みんなで泊まってて構わないから!」
そうアドリーヌは言うと、「外に馬車が来ているから、行くよ!」
と言って、俺を外に連れ出す。
そして、乗り慣れない馬車に乗ると、俺はアドリーヌの家へと向かっていった。
「お父様、お母様。只今帰りました」
立派な門をくぐると、大きな城が見えてきた。
この国に初めてきた人だったら、間違いなく国王の城だと言うくらいの大きさだ。
あまりの大きさに俺は驚いたが、それよりも凄いのが、城の中だ。
財閥だから、オフィスのようなところなのかと思っていたが、そうではなく、ここはあくまで家であり、財閥の本部は別のところにあるらしい。
数年前まで、俺と一緒に遊んでいたアドリーヌがこんな家の財閥令嬢になるなんて思ってもいなかった。
玄関にいた家政婦が
「ああ、テル様ですか!こちらへどうぞ」
言われるがまま、ついていくと、
「失礼します」
と言って、大きな部屋の扉を開けた。
そこにたのは、
「やあ!テルくん!久しぶりだね!」
「あ、お久しぶりです!」
そう、今となっては、財閥の会長の座にいるアドリーヌのお父さんだった。
昔は、俺と一緒に遊んでくれたりした俺に最も親しく接してくれた大人の人だった。
「やあ、テルくん!君も好青年になったね!ハンサムで、体も鍛え上げられて。君を振ったオリーヴァという奴の顔を見てみたいよ」
そう言うアドリーヌのお父さんの顔には昔のように、笑顔が浮かんでいた。
「ところで、テルくん」
「何でしょうか?」
「ここからは男同士の話だが、聞いてくれるか?」
「はい、勿論」
一体、何の話をされるのだろうか。
心構えをして、アドリーヌのお父さんの話を聞こうとすると、
「俺の、アドリーヌをテルくんの妻にしてくれないか?」
と言ったのだ。
「えっ?今、なんとおっしゃいました?」
「だから、アドリーヌを貰ってくれないかと言っているんだ」
「えっ!なんで俺が?」
俺はあまりにも衝撃すぎる言葉に、驚きを隠せない。
「実はな、長男がこの会社を立ち上げたのだが、実は兄は持病を持っていて、先が長くないんだ。私もこの通り、昔のように若くない。だから次期社長になって、会社を継いでほしいんだ」
お父さんは続ける。
「ちなみに、今国王と話していて、この独禁法をなくして、もう一度財閥を復活させようという話が出ているんだ。是非とも、今後の国の経済を君に任せたいと思ってね」
「俺は、その、貧乏男爵ですし、こんな素晴らしい会社を継いだり、ましてはアドリーヌさんの夫になるなんて考えられませんよ!」
「アドリーヌは魅力的な女じゃないか?家事はこなせるし、ある程度の知識もある。そして、彼女は君のことが大好きで、君の治療を始めた頃から、ずっと上の空だよ」
え?俺のことが好き?
信じられない。
ずっと俺の片思いだと思っていたのに。
「どうか容認してくれないか?この通りだ」
そう言って、アドリーヌのお父さんは頭を深々と下げてきた。
今や国一番の財力を持つ、彼のお願いを絶対に断ることはできない。
「わかりました。これから宜しくお願いします」
そう言うと、
「ありがとう!皆も入ってきてくれ!」
アドリーヌのお父さんがそう言うと、扉が開き、
「テル!」
アドレーヌが俺に抱きついてきたのだ。
反動的に俺はアドレーヌを抱きしめる。それは昔のように小さい女の子ではなく、いい香りがする立派な女だ。そしてこの瞬間に、俺はアドリーヌが大好きで、ずっと自分の心を騙し続けてきていたんだと理解した。
「テル!」
「お父様、お母様!」
あの夜会以来、逢っていなかったお父様とお母様が笑顔で立っていた。
俺は、婚約破棄をされたので、合わせる顔がないと思っていたが、今はこうして俺とアドリーヌの婚約を祝ってくれている。
「テル!私、ずっと前から」
「ちょっと待て。流石にそれは男が言うセリフだ。アドリーヌ。ずっと好きだった。結婚してくれ」
「はい!」
そして俺は、アドリーヌと熱い口づけを交わすと、
「おめでとう!」
と双方の家族から祝福を受け、俺たちは貴族の位という高い壁を越えて、結ばれた。
それからというもの、俺はアドリーヌのお兄さんから経営から錬金術の販売などについても教わり、一通りの学びを終えた。
そして、お義父様の言う通りに、国王が独禁法を撤廃し、財閥が復活したため、俺は財閥の次期当主となった。
そして俺は、実際の錬金術を行ってくれる下請けの会社に見学に行ったのだ。
勿論、身内以外、俺が財閥を継ぐという風な話は知らないため、俺はただの平社員として、見学に行った。何件か回っているのだが、今日行くのは、販売品の質が悪く、量を生産できない、打ち切りまぢかの工場に見学に行くことになった。
一応、貴族が運営している会社だそうなので、俺は念のため、挨拶に向かう。
「見学に参りましたテルという者です」
「誰だお前?今こっちは倒産の危機なんだ!早く帰ってくれ」
と俺の顔を見ずに言い放つ。
失礼な人だなと思いつつ、俺は妙な違和感を覚えた。
何処かで聞いたことのある声だったからだ。
「とりあえず、今日は見学させていただきますね」
「だからてめぇ!」
とうとうキレたのか、その人はこっちに振り向くと、
「邪魔なんだ!帰ってくれ!」と叫んだ。
えっ?俺はその顔に見覚えがあった。
かつて俺を蹴り飛ばし、オリーヴァと婚約したあのときの彼だった。
今は経営難だからか、あの時の余裕は一切なく、眉間にシワがよっていて、目の下にはクマだらけだった。
「もう、うるさいな!ちょっと今妻を呼んでくるから待ってろ!」
彼は、俺がテルだということに気づいていない様子で、別の部屋に行ってしまった。
そして、
「早く帰って!今、会社が倒産の危機なの!今、ちょうど契約打ち切りの話が来てて…ってあんたは!?」
「そうだよ。オリーヴァ。俺はテルだ」
「テル?あんたはなんでここにいるの?あんたのような貧乏貴族が来るとこじゃないわよ!」
「オリーヴァ、ちょっと最後まで話を聞いてくれよ」
「知らないわ!早く帰って!」
すると、奥の部屋から顔を覗かせたのは、
「あ、テルくんじゃないか!」
「あ、お義父さん!お疲れさまです!」
そう、アドリーヌのお父様だった。
「お義父さんどうしたんですか?」
「いや〜。もうここと早く契約を切ろうと思ってね」
すると、オリーヴァが、
「え?テル、あんた会長をお義父さん呼びして、あんた、どんな関係なの?」
オリーヴァは俺の顔を見るやいなやどんどんと青ざめていく。
大体のことは察したのだろう。
「お前が思う通りの関係だ。お義父様、この人は、かつて婚約破棄した上、怪我までさせた最低な奴らです」
「おうそうか。君たち、いい度胸してるね」
すると、
「ひぃ!すみませんでした!この会社が潰されたら、私達の家は...」
「そうかそうか。そう言えば、オリーヴァさんの親と、テル君の親は、政略結婚を認めていたにも関わらず、勝手な意思で、そこにいる彼と結婚したそうだね。テル君の気持ちも考えずに」
「それは...過去のことで...」
お義父様は続ける。
「そんな態度なら、もう良い。君の家とは契約を打ち切りにするよ。テルくん?いいよね」
するとオリーヴァが
「テル!私達、寄りを戻さない?ね?私達なら過ちを正して、もう一度上手くやっていけると思うの!」
と頼み込んできたのだ。俺は、その手を振り払うと、
「俺には最愛の妻がいるので、あいにくだが、寄りは戻せないな」
「え?妻?そんな貧乏な妻なんか振っちゃいなさい!」
すると、お義父様の堪忍袋の緒が切れたのか、
「ほぅ。俺の娘が貧乏な妻か…」
「えっと、まさかとは思うけど、テルと、財閥令嬢が...」
「そのまさかだ」
「えっ!そんな!」
オリーヴァが膝から崩れ落ちていくのを横目に、俺は馬車に乗り込む。
「じゃあな、お前とは、もう関わりたくない。俺を振った過去のお前を恨むんだな」とオリーヴァに言うと、馬車を出発させた。
「アドリーヌ!只今帰ったよ」
「テル!おかえりなさい!」
家に帰ると、アドリーヌが笑顔で出迎えてくれた。
「テル!最近忙しくて、全然構ってくれないじゃない!」
「しょうがないな〜」
そう言って、俺はアドレーヌの頰に軽く口付けをする。
「アドレーヌ。いつもありがとな」
「こちらこそ!テル、大好きだよ」
俺たちの楽しい生活は、まだ始まったばかりだ。
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