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第一話 償いから始める
ーーーー後悔は、物事が終わってから起こるものだ。
あの日、染み付いた後悔は真っ白のシャツにこびりついた泥のようにこれからの一生で取れることはないだろう。
雪が降り積もる都の一角にて防寒着を身に纏った人々の歓喜の声に包まれる中、僕は積もりに積もった雪の上にひざまずき、沈ませた。
そんな僕と同じような人々も、所々で存在していた。
今まで、自分がやってきたことは努力不足、そして無駄になったのだ。
僕は、楽に飲み込まれたがためにーーー
「ごめんよ‥‥‥‥ばあちゃん‥‥ごめんよ‥‥‥」
右手に握りしめた受験票から目の前の数々の受験番号が書かれた看板にふるふると視線を移すーーーそこに僕の番号はなかった。
その日から二年間、僕は転々と日雇いで生きてきた。