熊野権現様と烏天狗と修行
縁くんが修行を初めます。
熊野権現様との誓願をしたあと、僕は修行のために熊野権現様の元に定期的に行くことになった。
と言っても、熊野権現様の使いの烏さんが来て、熊野権現様が言うにはこの世とは時間軸の違う世界へと連れていって貰っている。
「良く来たな、縁よ」
熊野権現様が笑顔で話しかけてくれる。
「はい、熊野権現様」
「うむ、さて今日はな、儂のことについて少し話そう」
「熊野権現と名乗っておるが、縁には覚えづらいとは思ったが儂は熊野本宮の主祭神、家津美御子である」
「名前がちがうの」
「正確には熊野権現は儂だけの呼び名ではないのだ、まあ熊野権現や熊野大権現と呼んで間違いないのだが、このあとに儂と同じに熊野権現を司るものを紹介するでな」
「じゃあこれからは、えーとけつみみこ様って呼べばいいんですか」
「あー、いや儂は熊野権現でもよいし、なんなら須佐乃男おじちゃんでもいいぞ」
「すさのお…様、また違う名前」
「神様ってのは、色んな名前があるんじゃ、淡雪もそうじゃろ」
「確かにそうでした!ではすさのお様って呼びますね」
「うむ、おじちゃんでもいいんだが、まあ、其でよしとしよう」
熊野権現様改めすさのお様はそう言うと後ろで控えていた、カッコいい男の人ととっても綺麗な女の人を手招いた。
「はじめましてだな、俺は熊野速玉大社の主祭神で速玉男神という。伊佐那岐お兄ちゃんって呼んでいいぞ」
「はい、初めましていざなぎ様、よろしくお願いします」
「うん、見事なスルースキルだ」
爽やかな笑顔でワイルドイケメンなお兄さんが頭を撫でてくれる。
「全くバカばかりで、初めましてじゃな、縁よ。妾は熊野那智大社に奉られる牟須美じゃ。伊佐那美と呼んでたもれ」
「はい、いざなみ様」
ほほほ、と笑っているいざなみ様は口元を大きな扇子みたいなもので隠していて、時代劇に出てくるお姫様みたいだ。
「ではな、これからはここいる三柱の神やそれに使える者たちがそなたを鍛える事となる」
すると一羽の大きな烏が翔んでくる、びっくりなのは頭が2つあって、足も三本ある、そしてすごい大きいのだ、多分、僕を乗せて余裕で飛べるくらい大きい。
「ヤタガラスだ。儂の一番の使いじゃな、暫くはこのヤタガラスとその使い烏天狗たちが修行をつけてくれるぞ」
ぇ、烏天狗ってあの烏天狗。やったー九郎義経みたい。僕はひらひら舞って弁慶とか倒せるようになるんだ。
そんな呑気な考えはすぐに霧散して、毎日の厳しい修行で、僕は少しづつ強くなっていきました。
修行といったら烏天狗ですよね。
一応、烏天狗が武術と体術、そして妖術を
熊野三神が日本神話のスーパースターに相応しい必殺技を授けてくれる予定ですが
厨二センスに乏しい作者なので必殺技大募集です(笑)