憂いの幻
…自分はここに居るはずなのに、何故三人は自分に気付かないのだろう。
ノリコは一度去って行った三人の背を眺め、疑問に思っていた。
あれだけ石に夢中だったから?
それでもその石の直ぐ近くに自分も居た。
彼等とは対岸の方の石の集まっている所ではあったけれど、それにしても自分が全く認知されなかったのが不思議でしょうがない。
いくら結界の中の場所とは言え、彼等に姿が見えないだなんてそんな事あるのだろうか。
ソウイチには自分の姿を認めてもらう事が出来たし、ノリコの祖父だってノリコの存在を知っている。
じゃあ今のは…?
「あなた…大丈夫?」
声のした方に振り返ると、いつしかメッセージのやり取りをしていた女神さまが近くに居た。
「あれ、あの子について行ったんじゃないの?」
「そうだけど。今はもう少し、前よりも自由に動ける様になったのよ。」
黄緑色に発光した彼女が喋る。
遠く歩いて行く三人の姿を見ると、それだと見定めた彼女には変わらず黄緑色の光が彼女の体を覆っていた。
ノリコは納得して頷いた。
「久し振りね。」
黄緑色に発光した彼女は穏やかな表情でノリコに言った。
「あー、もうお腹空いた!」
リュックサックを各自背負いながら歩き、友喜が言う。
「友喜、早いな。お昼までにはまだあともうちょっとあるぞ。」
二人のやり取りに、雨見が楽しそうに笑う。
「じゃあ、石を選び終わったらお昼にしない?」
雨見の意見に友喜と有津世が頷いた。
木々が鬱蒼とした、極狭い川幅の小川に戻って来た三人は、地面にある沢山の透き通った綺麗な小石を目の前にしてしゃがんだ。
雨見が石を手に取りながら言う。
「意外と有津世のに似てるのって少ないね。」
雨見は有津世の石と似たものが欲しいらしい。
有津世は自分のポケットの中から飴色の石を取り出すと、石の内包物を何と無く眺めた。
「あ、ねえ、有津世。それ見ながら選びたいな。」
雨見が言って、有津世から飴色の石を受け取ると、地面の上に転がる石の中から近い色味のものを手に取って手のひらにある有津世の石と見比べている。
有津世は雨見を見て、次いで友喜に目をやった。
友喜は手に取った石を、木陰から所々に細く差している日の光に当てて吟味をしている。
それぞれ真剣に石を見定めている様子が何とも平穏な時間を生み出していて、有津世は口角を上げて二人を見守った。
それはまるで、あちらの世界でアミュラとキャルユを見守っていた時を彷彿とさせて。
初めて見るこの光景が、何だか懐かしかった。
対岸とは言っても、有津世達から2メートルにも満たない距離の所でノリコは三人が和気あいあいと石を探しているのをぼうっと眺めていた。
ノリコが地面に転がっていた石をひとつ掴んで、対岸の三人の近く目掛けておもむろに投げた。
石の投げつけられた音に三人が振り返る。
「あれ、この石…。」
勢い良く飛んできた石を雨見が拾って、有津世の飴色の石と手のひらで比べて見た。
「見て…似てない?」
「ホントだ、似てるかも。」
「…それにしても、何処から…。」
有津世が周りを見ても、石の落ちてくる様な場所は近くには見当たらない。
「そうだね。不思議。…ひょっとしたら誰かが、一緒に探してくれたのかな。」
雨見は先程見えた自分とは別の視点からの情景を胸に、ふとそんな言葉を口にしていた。
「…誰かが、一緒に?」
「ちょっとね、そう思っただけ。」
「…。」
有津世は雨見の発言に真顔になった。
友喜はそんなには気にせず、石を探すのに夢中みたいだ。
雨見は有津世に飴色の石を返し、拾った石を満足そうに眺めた。
ほぼ木陰となっていて少し薄暗いその場所は、細々とした隙間を通り抜ける日の光の筋がとても美しくて、空気の清浄さはアミュラ達の居る世界を思い起こさせる。
石がある場所から少し離れた場所にレジャーシートを敷き直し、その上に三人のリュックサックを置いていた。
有津世はリュックサックの脇に一人腰を下ろして手元の飴色の石をふと眺めた。
雨見は有津世が石を眺めているのを見て、自分も拾った石を木漏れ日からの日の光に透かしてみた。
友喜は二人の様子をちらりと見ると足元の石選びに再び集中した。
爽やかな緑色が映える街路樹の道路脇にある小ぶりな6階建てのビルの4階部分。
ゲーム会社入り口の観葉植物ノーリの前では、功がパイプ椅子を引き出してぼーっと座っていた。
その場を通りかかった則陽が、功の表情を見て座るつもりの無かったパイプ椅子を引き出して隣に座った。
則陽は功の表情を覗いた。
「考え事ですか?」
「ん、ああ…則陽さ、」
「はい、」
「…やっぱ止めた。」
「…。」
発言をし掛けて止める功を、則陽は真顔で見る。
順調なんじゃ無いのかな…。則陽は功を見て思う。
「あ、分かった。今、夏休みで友喜ちゃんに帰り会えないとかじゃないですか?それが残念で、とか。」
則陽が聞いてみる。
友喜の名前が出てきて功は虚を突かれた様に、僅かに赤面になる。
「確かに帰りは…、…でもそれは大丈夫だし。週末に会うから。」
ぶすっとして言う。
「夏休み中も、土曜日は毎週会っているんですか?」
「ああ…。」
則陽の質問に功が答えて、それでいてすっきりしない功の表情に則陽が勘繰る。
「もしかして、男特有の…、」
「ちげーよ!」
功が則陽の発言に畳みかける様に言葉を被せる。
「…そんなんじゃねえよ。」
功が則陽を睨みつけて、則陽は、これは失礼、と功の反応を見ながら言った。
文句を言いながらも、功は則陽を横目で見る。
「…。」
「何ですか?」
今しがたの発言が無かったかの様に爽やかに返してくる則陽に、功は考え直して、
「お前さ、お前の彼女が、実は別の男の事も想っていたらどうする?」
「…はい?」
「あ、いや、例え話だけどよ…、他の男の面影とかあったらどうするよ?」
…功からそういう言葉が出てくるとは思わず、則陽は一瞬考え込んだ。
ついこの間までの自分の挙動は、明らかに焦っていて、自分以外の、…功の存在まで気にして自分でも変な立ち回りをしたと思う。
反省心が呼び覚まされて、則陽は神妙な心持ちになった。
「言っておきますけど梨乃は…、」
「あー、分かってるよ。お前にべた惚れなんだろ?だから例え話だって言ってるだろ?」
則陽が功を横目で見る。
そしてふっと微かに口角を上げて目線を上にやって考えてみると答えた。
「…それは…もう…こっちの事がどうやっても忘れられないくらいに連日抱く…とかですかね。」
「……………。」
「…聞かれたから答えたまでですけれど。」
あからさまに嫌そうな顔で見てくる功を見て、則陽が平然と言う。
「…ああ、そっち方面はもういい。それ以外で、何か無いか?」
「無いですね。」
則陽がきっぱりと答える。
「お前もしかしてそれしか…」
考えて無いのかよ、と聞こうとして、肯定しか返ってこないのがなんだか予想出来てしまい、聞くのを止めた。
ひょっとしてこいつって実はすっげえエロいんじゃあ…。功は考える。
まあ俺だってエロいけど…、則陽のは一考を要するエロさじゃないかと功はこの時思った。
「…。あ、じゃあさ、お前の考えは今度飲みの時にでも聞かせてくれ。ここでする話じゃねえわ。」
それでも気になる功は今後の参考にさせて貰おうと思い則陽に提案した。
則陽は快く頷くと、功を見て、功はまた何か誤解をしたりして悩んでいるのかな、と思う。
友喜が功以外をだなんて自分が見たり聞いたりした限りではなかなか想像がつかなかったし、何より二人はつい最近付き合い始めたばかりだ。
そんなことを考えながら、ふと思いついて則陽は功の顔を見る。
「もしかして、功。…功だけに見える何かで悩んでいたりするんですか?」
真顔になって功に聞いた。
友喜が幅の狭い小川の脇で、足元の石を見て気になるものを拾い上げると裏に表にとひっくり返してじっくり吟味する。
今、梨乃と則陽の分を選び終わって、残りは功と自分の分だ。
なつのは直ぐに決まった。
どの石よりも透明感溢れていて、それでいて虹色の花の様な光が中に内包されている石だ。
なつのイメージに良く似合う。
梨乃と則陽のは、中にもうひとつの結晶が入り込んでいて、他の石より丸くなくて外見も中の結晶と同じ形をしていた。割と珍しいものだと思う。
友喜はじっくりと地面の石を見る。
功と自分のは…どんなイメージだろう。
功の事を思い出すと、友喜はほんのり頬を染めた。
手に取ってみた石は、小さな別の鉱物が所々に点々と入り込んでいて、透明な中にもその別の鉱物の様々な色味が見えた。
友喜は気に入ると、それに近いものを探す。
珍しいものなのか、なかなか同じ様なものが他に見当たらない。
すると次の瞬間、雨見や有津世が傍に居た先程にも起こった様に、不意に石が投げつけられる音がする。
そして丁度、友喜の足元近くに石がその音と共に転がってきた。
他の鉱物が点々と入り込んでいて様々な色味が見える石。
友喜は先に手にしていた石と、転がってきて拾った石とをじっくり見比べた。
微かに頬を緩めると、手のひらを閉じぎゅっと握り締める。
友喜は周辺をきょろきょろして小首を傾げると、雨見と有津世に振り返り、笑顔で二人の近くに寄って行った。
街路樹のある道路脇の、小ぶりな6階建てのビルの4階。
会社入り口の観葉植物ノーリの前で、パイプ椅子にそれぞれ座る則陽と功が居た。
則陽の言葉に固まる功を見て、鋭い点を突いたかも知れないと則陽は思った。
まさか当たっているとは則陽も驚いたが、もっと驚いた功は返しにくそうに顔を背けた。
「…また今度、クリスタルの中とかででも会えたら、俺が聞いてみましょうか。まあ最近はなかなか入れなかったですけど。」
功がちらりと則陽を見る。
「…もうじき、皆で会うだろうが。」
「それもそうですね。じゃあその時に折を見て…、」
「いや、いい。大丈夫だ。」
静かな声音で功が則陽を制する。
それが見えていなければ、起こってもいないであろう疑問なのだから。
大体則陽が友喜に何を聞くと言うのだ。
功が則陽をちらと傍目にして、則陽の発言の大胆さに息をつく。
一方則陽は別の事を考えていた。
梨乃は功と友喜の事をつい最近までは知らなくて、それでいて自分と寄りを取り戻す以前から、友喜とは恋愛話を互いにしていたと言った。
相手が功である事を伏せて話していたのだろうか。
「…。」
再びそっぽを向いている功を見て、則陽はそれ以上の追及は控えた。
木陰に広げたレジャーシートの上に座り、有津世と雨見と友喜の三人はそれぞれのお弁当を広げる。
「いただきまーす!」
食べ始めると一旦会話が途切れて、木々が風にさわさわと揺られる音が三人の耳を心地良くくすぐった。
「ここ、来れて良かったね。」
「うん。今日は人が居ないしね。居る時でもこっちの辺まで来たりとかあるのかな…。」
初めに足を立ち入れた時に聞こえた、あちらの世界でも聞いたあの音が何なのかも疑問に思って有津世は発言の後、首を傾げた。
「…不思議な場所…。」
雨見が呟く。
「だってね、石が飛んできたんだよ。この石が…。」
雨見は自分の選んだ石を見せながら二人に言う。
「友喜ちゃんのも飛んできたんでしょ?」
「うん。そうだよ。同じ様なのをもうひとつ探していたら、いきなり。」
「…。」
三人は改めて、自分達が先程見ていた、綺麗な石達がある箇所を眺める。
「…何だろうね。」
雨見は自分の視界が自分で無い誰かの視点からのものになる事も度々感じ取ったからますます不思議に感じていた。
有津世達三人はこの場所が格段に空気が良いのを感覚的に感じつつ、自然豊かな地だからだけがその理由では無いのではとは思ってはみても他は何も思いつきはしなかった。
「分からないけれど、また来たいね。」
友喜が言って、有津世と雨見は頷いた。
もう直ぐ終業時間だ。
順調に仕事を進めていた梨乃は、自分の席のコンピュータのモニター画面に表示されている時刻を見た。
穂乃香が梨乃の席に寄ってくる。
「上がれそう?」
「うん。…今日ももしかして、あっち、寄るの?」
梨乃が小さな声で聞く。
穂乃香が何度か軽く頷いて、
「だってさ、あいつが寄れって言うんだもん。」
穂乃香が口を尖らせて言うのを見て、梨乃は微笑んだ。
「きっとさ、それ…」
梨乃が言い掛けて、最後の方は声に出すのを止める。
変わった形の、デートだよ。
梨乃は思った。
細い小川の流れている木陰のこの場所は涼しく、心地良さは格別だった。
友喜と雨見がまだお弁当を食べているのを傍目に先に食べ終わった有津世が腰を上げ、辺りを散策する。
先程レジャーシートの側から綺麗な石達の転がっている付近を眺めた時にちょっと気になった事があったのだ。
有津世はその場所まで歩いて行くと川幅を見て足元に注意しながら対岸へと渡る。
そして辺りを注意深く眺めると、有津世ははっとした表情となって近くに生えている木の根元に近寄って行った。
「…。」
ものすごい空気の渦が巻いている。
それは風とかでは無くて空間の歪みみたいなもので、有津世の目にはそう映り込む事象であって。
吉葉さんが見ればこれはきっと…。
有津世は公園での功とのやり取りを思い返した。
有津世はふと後ろに振り返った。
視線の先には雨見と友喜がお弁当を食べながら楽しそうに談笑している。
有津世は二人をぼんやりと眺めてから、一人もの思いに耽った。
帰りのバスの時間が近づいて来て、三人は時間に余裕を持ってバス通りまで出る。
行先を確認して、来た時とは反対側のバス停である事を確認すると、三人は横並びになってバスの到着を待った。
「ねえ、有津世。夏休みが終わる前に、もう一度くらい来れない?」
雨見が聞いてみる。
友喜はその会話を静かに聞いていた。
「うん、そうだね。…もう一回くらい、ここに来たい。俺も。」
予定はきっと調整出来るから、と、有津世は言い足した。
雨見はもう一度この場所に来れる可能性が出来た事にとても喜んでいるみたいだ。
「あ、バス来たよ!」
緩やかなカーブからバスが向かって来るのを見つけて友喜が言った。
三人は名残惜しそうに通りの向こうの、木々の鬱蒼とした景色を眺める。
その視界に被さる様にバスは三人の目の前に停まった。
小川の脇でずっと座っていたノリコが、人の去ってしまったその場所をじっと眺めていた。
帰りのバスの中で友喜は早くに眠り始めて、有津世は友喜が寄り掛かってくるのを見て雨見とくすりと笑った。
「友喜ちゃん、何か見てるのかな…。」
夢に関しての話だろう。
雨見には、友喜が黄緑色の光のもやが見える様になったらしいと作戦会議の時に話してある。
友喜が何かを体験する度に状況の変化も次いで起こるのを雨見も有津世も感じていたし、事実友喜がぽわぽわになっていた夢を立て続けに見た前後にアミュラとツァームの関係にも変化が起こった。
「どうだろう。あちらの世界の夢、また見ているかな…。」
有津世が雨見の顔を見て返した。
帰りのバスの窓から見える空は徐々に夕暮れの綺麗なオレンジ色に染まっていく。
帰りのバスには自分達以外の人が乗り込む事は無く、景色の移り変わりを見ながら後半は言葉を交わす事も無く、乗車時間を終えた。
就業時間が終わり、功はのんびりと帰り支度を始める。
則陽は功を見て、お先に失礼します、と言い残して先に仕事場を去って行った。
…今日は買い物でもして帰るかな。
家の食材の在庫状況を思い買い物の予定を考えながら鞄を手にすると、功も挨拶を周りと交わし仕事場を後にした。
入り口の観葉植物ノーリは淡く虹色の光を放っており、それを見ると口角を僅かに上げて、一人ノーリに挨拶をした。ノーリは一瞬煌びやかに光を放ち、功に答える。
帰りの電車の中で、功は車窓を眺めながらドアの脇に立っていた。
時折見える夕日は綺麗で、その光は眩しかった。
「ほら、友喜、着いたよ。終点。」
ぐーすか寝ている友喜を叩き起こす。
「へあ?」
目を開けた友喜が周りを見回す。
見ると雨見が、友喜ちゃん、着いたよ、と有津世に代わって優しく教えてくれた。
「あ、本当だ。」
見慣れた街の景色が窓の外に見えている。
友喜が起きたのを確認して、三人はリュックサックを背負い直してバスの昇降口へ向かった。
「あ~、楽しかったなあ!」
バスから降りた直後の友喜が、う~ん、と言いながら伸びをしている脇で雨見が言う。
「うん、楽しかった!」
伸びをし終わった友喜が雨見に同意する。
有津世はそんな二人を見て笑った。
自宅最寄りの駅まで着いて、功は駅前のスーパーに立ち寄り買い物をした。
必要な食材を選んでレジで会計を済ますと、スーパーの自動ドアを抜けて外に出る。
すると数メートル先に、バスから降りて功の行く方向とは反対方向に歩き始める三人組の姿が功の目に飛び込んできた。楽しそうにお喋りする声が耳に届く。
その後ろ姿は三人それぞれリュックサックを背負っていて、一人は見慣れたウェーブがかった長い髪をしていた。
時折横顔が見え、三人は自分から徐々に遠ざかって行く。
功は彼女の姿を、ただただ愛おしそうに眺めていた。
「ただいま。」
「あ、お兄ちゃん、おかえりなさい。」
住宅街の一角。
家に帰り着いた功は、靴を脱ぐと家の奥に足を運んだ。
リビングの座卓の前に座っていたなつが功を見上げた。
「あ、買い物して来たんだ。」
功が手にするビニール袋を目にして、なつが言った。
「ん。さっと作るからな。」
功が頷いてみせて、鞄をリビング脇の棚に置いてからダイニングに向かった。
その背を見て、なつが話し掛ける。
「ねえ、お兄ちゃん、今度の土曜日さあ、本の返却日だよね。」
「うん、そうだな。」
「じゃあさ、…。」
功はなつの言葉に耳を傾けた。
「…いや、それはいいから。」
「え、何で?どっちも喜ぶシチュエーションじゃ無いの?」
「お前、何かの情報の読み過ぎだよ。それよりさ、…。」
なつは功の受け答えに不満らしくその後の功の返しを横目で聞いた。
文の言い回しの修正を数か所行いました。(2026年1月16日)




