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見上げる空に願いを込めるのは何故だろうか(仮)  作者: 晴海 真叶(はれうみ まかな)
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助力

 石碑の傍の草原。

幼いキャルユが、小学生の姿の友喜の表情が変わるのを見た。


「おねえちゃん、どうしたの?」

その言葉に友喜は振り返り、満面の笑みで答える。


「会えたの。」

「?」

友喜はそれだけ言って、草原の先を見つめた。









 林の奥の二棟の家。

林の木々の若葉は、二棟の家の周りに明るさを添えている。


有津世達の家のリビングでは、有津世と雨見が今日も作戦会議を開いていた。

アミュラとツァームの関係の停滞が影響していたけれど、雨見の有津世を想う気持ちはそれよりも強くて、雨見は有津世の存在を自身の気持ちの拠り所にしていた。


そんな中、先日聞いた友喜からの話を思い出す。


「ねえ、有津世。」

「うん?」

「最近、友喜ちゃんは元気?」

そうだな…、と有津世は少し考えて、


「俺の見た所では、うん。…どうして?」

有津世の答えを聞いて雨見は、有津世は気付いていないんだ、と思った。

それとも対象が有津世じゃないから分からないだけなのかも、とも思う。


「有津世、あのね、…友喜ちゃんがどういう状況にあろうとも味方でいて上げて。お願い。」

雨見が言う。

有津世は雨見の言葉に、勿論、と頷いた。


「どうして?雨見、友喜から何か聞いたの?」

有津世がぽかんとして雨見に聞く。


「そういう訳じゃ無いけど…。友喜ちゃん…最近ますます綺麗になったし、恋愛のひとつやふたつくらいはすると思うの!」

雨見が大胆な事を言う。


「…あ、そういう話?」

うん、と答えた雨見は真剣な顔だ。


「あ、有津世からの目から見てあれでも…友喜ちゃんの選んだ人が、友喜ちゃんに一番似合う人だから…!」

そこまで言うと、雨見は何故だか顔を赤くしていた。


雨見は嘘が下手だ。

有津世に告白されてからと言うもの、雨見自身の想いには少しずつ気が付く事は出来てきてはいたが、こういった話にかけては、まだまだ経験不足だった。

だから有津世は、雨見は友喜からやっぱり何かを聞いたんだ、と思ったし、雨見の真剣さに、少し可笑しさも感じた。


「分かったよ、雨見。俺も何があっても友喜を応援するよ。」

優しく微笑んで雨見に答える。

雨見は有津世の受け答えに、頬を染めたまま、良かった、と頷く。


しかし雨見の表現方法はどうなのか。

あれ、とは、どう受け取れば良いのか、有津世には分からなかった。

そして余計に可笑しさを感じて、ふっ、と笑いが漏れる。


「私何か可笑しな事言った?」

「…うん。色々と。でも良いよ。それが雨見でしょ。」

有津世は雨見に向き直って言った。

雨見は安心して、有津世に微笑み返した。








 6階建てのビルの4階。

ゲーム会社の入り口の観葉植物ノーリの前で、パイプ椅子を広げた功が一人で自主的な休憩時間を取っていた。


神獣を見かけたあの日から、ノーリは常時、淡く光輝くのを止めずにいる。虹色の光が功の目に映り、功は心地良さを感じていた。

先日の土曜日に友喜と一緒にバーガー店へ買い出しに行った事を思い出し、功はその想いにふける。



 ベンチに二人、距離を置いて座っていた時、吹いた風に妖精が一人ふわりと舞った。

極力反応は抑えたつもりだったが、友喜は気付いて、何か見えたのかと功に聞いてきた。

直後、ああ、彼女は俺が見える事を知っているのか、と改めて思ったけれど、どう返すものか正直迷った。

そして迷いながらも友喜のその美しさに目を奪われて…

結果、


「…んん、まあな…。」

はっきりしない答えを、友喜に返しただけだった。



 「吉葉先輩、やっぱりここに居ましたか。」

則陽が功を見つけて、パイプ椅子を広げて隣に座った。


「よっ。」

功は缶コーヒーを持つ手をひょいと上げて答えた。


則陽は功を眺めてから観葉植物ノーリに視線を移す。

ノーリはきらきらと淡い虹色の光を漂わせ、綺麗だね、と思うだけで光を強めて則陽のそれに答えた。

功が則陽を見る。


「今、ノーリに何か言ったのか?」

「ええ。綺麗だね、って褒めたんです。」

功は、なるほど、と頷いて、またノーリの方を見る。


「こんな世界が吉葉先輩には前々から見えていたんですね。少し…羨ましいです。」

則陽が言った。

功は則陽を伺い見る。


「だって、何か特別な感じするじゃないですか。微細なものに注力する能力があるっていうのは、宝物だと俺は思いますよ。」

「…。」

則陽の言葉をじっと聞き、功はしばらく経ってから、


「…ありがとうな。」

「本心ですよ。」

ぼそりと礼を言い、則陽は気負わず返事をした。








 夕暮れが過ぎた頃、功は今日も早めに仕事を切り上げて、カフェに居るであろう妹なつを迎えに行く。

カフェ沿いの通りで、遠目に見えるなつと友喜の姿を目にして、功は胸が温かくなった。

テラス席への階段を上がると、先程見えたなつが居ない。


「よっ。あれ、なつは?」

功は友喜に聞く。


「なっちんは、お手洗いです。」

「そうか。」

同じ席の空いている椅子を引いて座ると、功はひと息入れて、友喜に話し掛けた。


「あのさ…、土曜日に、買い出しに行った時。ベンチで友喜ちゃん聞いてくれただろ?何か見えたのか…って。」

友喜が真顔で頷いた。


「実はあの時、妖精が一人、風と一緒に飛んで来たんだ。それが……見えたんだ。」


功にとって、一大決心をした上での告白だった。

それだけ言うと、功は押し黙る。



「妖精ですか?!素敵ですね…すごいなあ!」


一拍後、返ってきたのは、目をきらきらと輝かせて花の様な笑顔になった友喜からの感嘆の声だ。


功は途端に友喜に惹き込まれ、後の言葉が続かない。

代わりにその場で出来る限りの、ぎこちない笑みを見せた。


友喜は功の表情をまじまじと見つめて、微笑んでみせる。


功のぎこちない笑みは、友喜の温かい微笑みに力を借りたのか、柔らかい笑顔に移り変わった。


その場所だけがひときわ明るく光っている様で、この一瞬のやり取りが、とても特別なものに思えて。少なくとも功はそう思ったし、友喜にもそうであって欲しいと強く願った。


ガラス戸の内側で、兄の功が外側のテラス席に座って友喜と会話をしているのを確認したなつは、こっそりもう一度お手洗いへと戻った。



「私は今の所、眉間の糸の様な光の筋が見える、ただそれだけなんです。」

友喜が伝えると、ああ、と功は相槌を打った。


「やっぱり功お兄ちゃんには見えます?すごいな。」


友喜からの言葉には都度、功の胸の内を温かくする何かがあって。

この場で確かにそれを功は自覚した。


「友喜ちゃん…ありがとうな。」

友喜の顔を大切そうに見ながら、功は微笑んだ。

友喜は真顔に戻り、功の言葉に思いを巡らせる。


「私何か…?」

呟いた友喜に対して功は頷いて、うん、色々と、してくれてるよ、と答えた。

友喜は見つめてくる功の顔を、じっと見つめ返していた。




「今日は、タイムアップです。」

傍らから声が聞こえる。

二人が振り返ると、なつが席に戻って来ていた。


なつは二人に温かい眼差しで微笑んでいて。

何なら土曜日、二人でデートしてきたら?そう言い出したくなるのを、なつは、ぐっと我慢した。




なつと友喜が勉強道具を片付けている間、功は肘をついて俯きながらも、その表情は柔らかく、優しく映った。

二人が片付け終わり功を見ると、その視線に気が付いた功が顔を上げる。


「あ、帰るか。」

二人の顔を見ながら功は言い、二人を促す。

なつと友喜を先に行かせると、功は友喜の後ろ姿を改めて見つめた。


「じゃあね、友喜。」

「…気を付けて。」

別れの言葉をいつもどう言っていたのかも忘れて、なつの言葉の後には間が空いた。


友喜は二人に微笑んで、手を振る。

なつと功が前に向き直って背中を見せるも、功は再度、友喜の方を振り返った。

友喜はまだこちらを見ていて、功はその姿をただ見つめた。

辺りは薄暗くて表情を読み取りにくかったが、友喜は再び微笑んでくれた様に功には見えた。








 「ただいま~。」

友喜の第一声に、有津世がぱたぱたと玄関までやって来る。


「友喜、おかえり。」

「ただいま、お兄ちゃん。」

有津世が意気揚々と友喜に挨拶をし、友喜は有津世に微笑みながら答えた。

そんな友喜の様子をまじまじと眺める有津世に、


「何?お兄ちゃん。」

友喜が不思議がって聞いてきた。


「ん…いやあ…。今日もなっちんと?」

うん、そう、と簡潔に答えた友喜は、着替えてくるね、と有津世に言い残して階段を上って行く。

その後ろ姿を目で追い有津世は留まり、その後リビングへと戻った。








 土曜日。早朝に、以前通っていた小学校の脇にある公園に功は足を運んだ。


先日時間つぶしで寄った際に見かけたあるものが少々気になっていたからだ。


今朝は珍しく辺りに薄い霧が所々に立ち込めていて、早朝という時間に加えて特別な雰囲気を添えていた。

功は公園に着くと、ある一点を眺める。

まだあるんだな…。


公園内のベンチに座ると、先程凝視した箇所を遠目から眺め、考えにふけった。

と、直ぐ脇を一人の妖精がふわりと飛んで、功の顔を覗いて行く。


はっとなって功が目で追うと、妖精は瞬く間に何処かへ飛んで行ってしまった。




 吉葉家に帰り着いて玄関の鍵を開けて中に入ると、丁度なつが起きて2階から下りてくる所だった。


「あれ、お兄ちゃんおはよう。こんな早くから何処行ってたの?」

「ちょいと散歩。公園に行ってきた。」

へえ、珍しいじゃない、と、なつが感心した様に言い、功は、まあな、と答えた。


なつは功を観察して目で追った。

ダイニングで功は冷蔵庫からペットボトルの水を取り出してグラスに注ぐ。

なつの視線に気付いて、


「ん?何だ?お前も飲むか?」

ペットボトルを掲げて、なつに聞いた。

なつの目からは如何いかにも吞気に見える功のその振舞いに、ふっと微笑み、背中をバシバシ叩く。


「お兄ちゃん、しっかりしてよ。」

なつなりの応援だ。


「なんだよ、お前、痛えな!」

功が迷惑そうな顔で振り返るも、なつはあっけらかんと涼し気な顔で笑っていた。



 

 

 功となつが朝食を終えてしばらく経ってから家のインターホンが鳴った。

功と目を合わせたなつは、友喜だ!と言っていそいそと玄関へと急ぐ。

遅ればせながら功も玄関に足を運ぶと、なつが玄関ドアを開けて友喜を招き入れる所だった。


「おはようございます。」

「おはよっ。いらっしゃい。」

「友喜、どうぞ入って。」

ドアを抑えたまま友喜に先に上がって貰い、功の近くに寄ったのを見てから、なつはようやく玄関ドアを閉めた。


 

リビングで、なつと友喜が談笑するのを、功はいつもの様にダイニングテーブルの席に座って何と無しに眺めていた。


功から見た友喜は、今日もいつもと同じで。

彼女の花の香りは健在で、眉間に見える糸の様な光の筋と、彼女を取り巻く黄緑色の光の霞はきらきらと輝いて、彼女をより美しく見せる。


いつもと同じ…。



「お兄ちゃん、見惚れ過ぎ。」

気付くとなつが、お茶を注ぎに来ている。


「えっ…ああ。」

見惚れていた事にさえも気付いていなくて、なつの放った言葉の意味さえもあまり頭に入って来なかった。

功は尚もぼうっとする。


なつの声に、友喜がふと功の方を向いた。

その場の温度が一気に上昇するかの熱を、功は体の内側から感じた。


「あっ、やっぱ俺、ちょっとその辺ぶらぶらしてくるわ。」

功がいきなり思い立った様に言った。


「え、折角…」

「昼前には戻ってくるよ。昼の買い出しもついでにして来ちゃる。なつは、いつもので良いだろ?友喜ちゃんは…アボカド入りので良いか?」

あ…はい、と友喜は答え、そのやり取りでなつは一気に機嫌降下した。


「ちょっと、お兄ちゃん!」

なつの声が後ろで聞こえながらも、功は振り向かずに片手を上げて手を振っただけだ。そうしてあっと言う間に玄関の外へ出て行ってしまった。




出掛けないで一緒の空間に居るつもりだった。それを思い早朝の公園散歩をしたつもりが、再度その公園に向かっている自分が居て、この状態をどうしたものかと正直自分に参る。


公園に辿り着いた。


こじんまりとしているが、遊具もそれなりにあり木陰もあるので人が来そうなものだが今回も誰も居なくて、ここの公園は人気が無いのか?と功は思った。


早朝に確認した箇所を視認すると、朝と同じベンチに座った。


ただただぼうっとしてやり過ごす。








 「ありがとうございましたー!」

威勢の良い挨拶で有津世が合気道教室を後にする。


有津世は教室入り口のガラス戸を閉めて建物内の階段をリズミカルに下り、商店街の道路へと出た。

外の爽やかな空気を深呼吸して体に取り込んでから、通りを歩き始める。そんなに大きな街では無いが、かと言ってそこまでこじんまりもしていない。行き交う人はいずれものんびりした歩調で、いかにも土曜日の午前中って感じだ。


ふと思い立って、有津世は小学校脇の公園に足を運んでみた。

公園の入り口から敷地内へ入っていくと、ベンチに一人、男が座っていた。

先日有津世が立ち寄った時にも居たのと同じ人の様だ。


目鼻立ちがやたらくっきりとしていて、派手な顔をしている。更にシャギーの入った肩に掛かるくらいの長髪が印象的で、イタリアの映画とかで主演で出てきそうな雰囲気だなと思ったので、有津世の中でははっきりと記憶に残っていた。


今回もその彼の目を少しだけ気にしながら、有津世は、とある箇所を探した。


公園の地面を見渡し、一点に注目すると、有津世はその場所まで足を運んだ。

おもむろに手をかざしてみる。


辺りを見回し、ベンチに座っている男の視線を感じて目が合うが、直ぐに入り口へと向き直り、有津世は公園を後にした。






 ………。

功は今しがた公園から出て行った男の事を目で追い、その行動を思う。


あいつ確か、前にも来て何かしてたぞ。

しかも今回は…


功は考え込む。

いっその事、話し掛けて何をしているのか聞いてみれば良かったか?いや、いきなり話し掛けても怪しまれるか…でもあれは…。


功は今回は直後に退散する気にはならずに、その場で今目にした出来事について思いを巡らせた。そうして日が頭の真上近くに昇った頃、ベンチから腰を上げて、大きく伸びをする。


微かに口角を上げて、そろそろ買い出しに行くか、と呟いて、のんびり歩いて行った。




 「帰ったぞー。」

「あ、お兄ちゃん!遅かったじゃない!!」

なつが兄の声に、待ちわびていた様に言う。


「ごめん、ごめん。外の空気を浴びたくなってさ。ほら、昼ご飯、買ってきたぞ。」

なつと友喜に見える様にハンバーガーの入った袋を持ち上げて見せる。


「お兄ちゃん、勝手に出て行っちゃったから、今日はここで食べてよ。」

ペナルティーを告げるかの様に、なつが言う。


「いや、俺はダイニングで…」

「だーめ、はい、ここ、座る!」

なつがカーペット敷きの床をぽんぽん叩き、促す。

友喜がその様子を目を丸くして見ていた。


「…なっちん、」

「友喜は良いの!はい、お兄ちゃん、座って!」

「ああ、もう、分かったよ。」

なつの強引さにやれやれと功は答え、座卓の端に座る。


なつの機嫌がそれで直るのなら、と、功は渋々その場で自分の分のバーガーセットを取り出した。


「いただきまーす!」

なつと友喜が嬉しそうに食べ出すと、功もぼそりと、いただきます、と言って食べ始めた。


「え、じゃあ、午後から出掛けようと思ってるんだけど、それはよ。」

功がなつに伺いをたてた。


「うん?まあそれは良いんじゃない?」

なつがあっけらかんと答える。


「…。」

なつの怒る基準が分からない。

功は何なんだ、と一人ぼやく。


ぼやきながらも、美味しそうに食べる二人の姿を見ると、功は気を取り直してハンバ―ガ―を口にした。



「今日ももしかして…」

副業のオフィスに行くんですか?と友喜が功に話し掛けた。その言葉に、なつは兄、功の顔を見る。


「ん、ああ。そのつもり。あいつにも会うよ。あ、昨日も会ったけど。」

功の言ったあいつとは則陽の事だ。


友喜は嬉しそうにそれを聞き、僅かに視線を揺らした。

功は、胸の奥にざわつきを覚える。


「ま、何にしても、そういう事だから、友喜ちゃん、また自分の時間で帰れよ。」

何でも無い風な態度で友喜に告げた。

はい、と友喜は言い、なつはそんな二人を交互に見て観察していた。


先日カフェで見たあの二人の光景は幻だったのか?

そう思うくらいに、状況が変わっていない。


なつの目からはそう見えてならなかった。

まあ、そこが我が兄なのかも、と、なつは諦めて表情をふっとゆるめた。


なつの表情を見て、功は妹の機嫌は、やっと直ったかと安心する。


友喜は友喜で、なつと功を順繰りに眺めつつ、功お兄ちゃんは、なっちんの事で色々と大変だな、と、功の寛大さに感心していた。


ちぐはぐな空気が満載のこの状況で、三人三様の思いを抱いていた。

それでも功の買ってきてくれたバーガーセットは美味しくて、その美味しさに三人は舌鼓を打った。そこだけは反応が同じだ。


「ご馳走様でした!」

なつと友喜が食べ終わり、功は二人より少し前に食べ終わっていた。


「じゃあ、そろそろ準備するな。」

功が二人に告げて、座卓に広がったバーガーセットの空き袋を回収してダイニングのごみ箱へと入れる。

なつと友喜が功のその動きを目で追った。


「あ、お茶入れるね。」

なつが友喜に向き直って言って、その言葉に友喜が、ああ、うん、ありがとう、と答えた。








 吉葉家からの帰り道、林の道を歩き友喜は家の前まで辿り着いた。

すると、奥のログハウスの玄関ドアから雨見が顔を覗かせて、おいでおいでと手招きしている。


「雨見ちゃん!」

友喜は驚いて駆け寄って行く。


「友喜ちゃん、どうする?今日も話して行く?」

雨見が微笑みながら友喜に尋ねる。


「良いの?」

頷く雨見に友喜は喜んで、ログハウスの中へいそいそと入って行った。



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