第二章-3 初めての出会い
街路樹沿いのソメイヨシノから花びらが舞い散る。
この時期は、私たちのサークルと同様に新歓を行っている大学生が駅周辺にたくさんいる。
その人混みをかき分け、阪急六甲駅に到着した。
駅構内も大学生で溢れており、ようやく待ち合わせ場所の萬栄堂書店の横に到着し、サークルの部員達と合流した。
「おはようございます。」
「あ、小池先輩、おはようございます。」
「小池、おはよう。」
一学年下の後輩の梅本と同期部長の北川である。
「すごい人だね。」
「ああ、駅員に怒られないかひやひやするよ。
とりあえず、現状を説明する。
既に2年生部員の二人、村山君と堀口君にお花見の場所取りに向かってもらってる。
朝早くから申し訳ないが、もう京都の河原町駅に着いたと連絡はもらっている。
あと10分くらいしたら、改札前に移動して、もだけんと書いてある段ボールを出すから、新入生の人数が10人くらいになったら、誰か一人が連れて駅のホームに移動しよう。
電車は、8時28分発に乗る予定で。」
「了解だよ。北川。」
雑談している間にその他の部員も数名合流し、10分ほど経過したので、改札前に移動することとした。
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