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暖かし日に夢を見るもの  作者: 海燕 紫杏
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第二章-2 初めての出会い

ワタシの住んでるアパートの隣には大きな木が植わってます。


雀の鳴き声がチュンチュンと聞こえ、今日も爽やかな1日が始まります。


神戸に住みはじめて1ヶ月くらい立ち、生活にも慣れてきたため、大学のサークル活動というものに参加したいと思いました。


昨日の話ですが、金曜日の授業を終え、サークル探しを始めました。


大学の掲示板には、サークルのビラが沢山貼ってありました。


運動が得意ではないワタシは文化系のサークルに入ろうと思いましたが、テニスサークルやサッカーサークルの募集ばかりで、なかなか見つかりませんでした。


文化系の部活もありますが、吹奏楽部、軽音部と今までピアノ以外の楽器を弾いたことがない私には少し厳しそうです。


掲示板の隅々まで見渡したワタシは、料理サークル「すくらんぶるエッグ」の下に隠れている1枚のビラに興味を惹かれました。


モダン文化研究サークル「もだけん」にあなたも参加しませんか。

活動は月に1~2回です。

一緒にお出かけをしましょう。

ボーリング大会とかもあるよ。

兼部も可能だよ。

まずは新歓お花見コンパに参加しませんか。

4月23日(土) 8時10分までに六甲駅に集合。

京都の円山公園にお花見に行きます。


ワタシにとてもぴったりなサークルのような気がします。

なにより料理サークルのビラに半分隠されていたので、参加してあげないとかわいそうと感じました。


こういった経緯があり、ワタシは今日、「もだけん」の新歓お花見コンパに参加することになりました。


支度を終えたワタシは、集合場所の阪急六甲駅を目指します。


下宿先のアパートから六甲駅までは歩いて7~8分くらいなので、そんなに遠くありません。


モーニング営業しているチェーン店のコーヒー屋さんの前を通り、JR駅前のロータリーを抜け、私と同じ文学部の同級生がアルバイトをし始めたケーキ屋さんの前を通ります。


ここのケーキ屋さんのスペシャルモンブランはとても美味しいです。クリームの中に栗がまるごと入ってます。クリームもふわふわとしていて、とても滑らかな舌触りです。


ケーキ屋さんの話はここまでにして、後は商店街を抜け、坂道を登るだけです。


道の途中では、大学生の集団が多数います。この人達が全員「もだけん」のお花見に来たら、人数が一杯になり、ワタシは参加させてもらえないのではと不安になります。


六甲駅にあがる階段まで着ました。

すでに大学生で埋め尽くされています。


「アメフト部、tackle fireのお花見コンパはこちらです。」

「写真サークル、ぎんえんはこっちだよ。」


様々な部活、サークルが勧誘を行ってます。


人が多く動きにくいので、もだけんの人達がどこにいるのか聞いてみることにしました。


「すみません、もだけんというサークルがどこで集合してるか知っていますか。」


「もだけんねー。改札の近くにいるよー。」


「ありがとうございます。」


「よかったら今度ぎんえんにも見学に来てね。」


「わかりました、考えておきます。」


はっきりと断れない性格なので、お茶を濁してしまいました。

本当に期待されて待たれていると困りますが、気にしないでおきましょう。


改札のに近くにもだけんと書かれた段ボールを持った人を見つけました。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






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