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詩集  作者: Eigen
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記憶の画像

ある日夢を見ていた

美しい光景に惹かれた

隣に美しい王女がいた

それでキスをした

夢から覚めて

朝日を眺めて

失われた時間について考えた

さほど悲観的ではない

時間は失われていくのだ

それで帰ってこないときは

さみしくなってしまう

ダンテが愛の詩を書いたのなら

僕はそういう詩を量産しよう

僕には決まった恋人も

失った悲しい別れもなく

ただ音楽が好きで

人と特に女の子と一緒に街を歩いている時が好きで

他には食事とか睡眠が好きだ

好きと嫌い

誘因と忌避

どうしても

離れていくのは

それが運命だからではない

運命は自分の意志が変えていく

運命だと錯覚するものは

君の祖先から受け継いだ記憶そして遺伝子すべてに過ぎない

悲しいことに

僕はこうしているうちにも

その運命とやらに手を出そうとしていた

彼女が何を考えているのか

ずっと考えていた

ばかばかしい作業だった

あの子もいつかは誰かのことを好きになって

僕のもとから去って

きっと僕のことなんか忘れてしまって

僕も君らのことなんか忘れてしまう

ただ流れていくときの中で

二人で過ごした時間を大切にしよう

それはもう二度とかえってこない瞬間だから

記憶のカメラに取り込むことができなかった

捨てられた画像だから


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