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二人暮らし

義兄は、僕を連れ出して一人暮らしを始めた。

あんなに怒った義兄を見たのは初めてだった。いつも義兄は優しくて笑ってたから。


そして、今、僕は少しずつだけれど心を取り戻している。


「悠真…美味しい?」

「うん…兄さんが…作るもの、は、いつも、美味しい、よ」


目の前で義兄は微笑んでいる。とっても嬉しそうに。だから、僕も嬉しくて自然に微笑んでしまう。


昔は表情一つ変えなかった、変えられなかったのに。


「ね、悠真。今度、どこか行こうか?夜でいいよ、外に出てみない?」


僕は持っていた箸を落とした。



外…外…外…ソト…そ、と…



ああああああああああああああああああああああああああああああああああ



苦しい…息ができ、ない…兄さん……つらいよ、あ、う…


「ごめん、ごめんな。悠真…ゆっくり息吸って、吐いて…?大丈夫、大丈夫だから。俺がいるから、な?」

「ごめん、なさい、ごめん、なさい…僕、頑張るから…。ソト、行くから。」



だから、兄さん…すてないで。


義兄なしじゃ僕はもう生きていけない。

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