【音声記録】事案104-B 幼児聴取ログ(非公開) 記録日: 2023年9月16日(事件発生翌日)
「プロジェクト・アカシャ」において最も解析が困難とされた資料の一つ、T近郊のS幼稚園で回収された園児たちの証言記録
【音声記録】事案104-B 幼児聴取ログ(非公開)
記録日: 2023年9月16日(事件発生翌日)
場所: S県内 児童心理相談センター 隔離室
対象: 〇〇幼稚園 年長組 園児(5歳〜6歳)3名
証言者1:ユウタ君(5歳)
「あのね、お山のほうから、『背の高いパパ』がいっぱい歩いてきたの。でもパパじゃなかった。顔がなくて、おっきな真っ黒いお口が一個だけあるの。
そのお口から、『ユウタくん、あそぼう』って聞こえたけど、それは僕の声だったんだよ。
あいつら、指がすっごく長くて、お空の雲をかき混ぜてたよ。」
証言者2:ミサちゃん(6歳)
「先生がね、急に『お花』になっちゃったの。
お外で遊んでたら、先生が動かなくなって。そしたら、お顔の皮がペロンって剥がれて、中から白いお花がいっぱい咲いてきたんだよ。
先生、痛いって言わなかった。『カチ、カチ』って笑ってた。
それから、先生の体がどんどん薄くなって、透き通って、最後は銀色の雨になって飛んでいっちゃった。」
証言者3:タクミ君(5歳)
「僕、見ちゃった。あいつら、『影』をハサミで切ってるの。
お友達の影をチョキチョキ切って、くるくる丸めて、お口の中にポイってしてた。
影を食べられた子は、名前を呼んでも返事しなくなっちゃうんだよ。
僕の影も、ちょっとだけ切られちゃった。見て、僕の影、指が20本になっちゃったんだよ。」
【心理分析官による特記事項】
「声の模倣」: 収穫者が対象の音声をサンプリングし、コミュニケーションを図ろうとする(あるいは誘い出す)プロセスが幼児のレベルで確認された。
「影の切断」: 幼児の言う「影」とは、個人のアイデンティティや情報のメタデータを指している可能性が高い。
現在の状況: 聴取に応じた園児3名は、その日の夜に「全身の皮膚からハクサンイチゲの芽が吹く」という異常な症状を呈し、現在は第零研究区の特別病棟で厳重管理されている。
【現場から回収された園児の「お絵描き」の解説】
内容: クレヨンで描かれた、異常に手足の長い黒い人型。
異常点: その絵を「指でなぞった」調査員の指先が、紙を透過して机の内部に引き込まれるという物理的矛盾が発生。
絵は即座に焼却処分されたが、焼却炉からは「子供の笑い声」が30分間鳴り止まなかった。




