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第83話 超越者の眼・前編

~ムゲンソルジャー視点です~



 覚悟しろだって?


 ……笑わせる。

 オマエらに勝ち目なんて無いんだけど?


 ボクは何一つとして、オマエらに劣っていることなんて無いのに。

 どうやって勝つ気なのやら。


 キミ、チビ娘高瀬の支援とやらを貰ったみたいだけどさぁ。


 単にそれ、ボクに当てたら攻撃が通じるかもしれないってだけだよね?


 それで勝ち確だと思ってるなら相当おめでたいよ。


「でやああああ!」


 桜田がボクに斬り掛って来る。

 下段気味に剣を構え、突っ込んでくる。


 胴薙ぎを狙っているのかね。


 ボクは飛行し、それを躱そうとするけど


 桜田も飛んで、追い縋って来る。

 ……ああ、メンドクサ。


 イラつきつつ、ボクは異空間転移を発動させた。


 ……こいつらに与えたやつの上位のやつだ。

 区別するために、異空間転移プラスとでも言っておこうかね。


 もう1個、創り出した別の次元に、ボクが転移をする異空間転移だ。

 この転移はボクだけがすることができ、こいつらは巻き込まれることは無い。


 なのでこれを発動させると、こいつらの目にはボクが瞬間移動したように見えるわけだ。


 ……ボクは悠々と地上に降りる。


 そこで転移プラスを解除。


「またテレポート!?」


 恋愛脳娘の笹谷が叫ぶ。


 ……驚いてるの?

 何を驚くことがあるのやら。


 これまで何度もしてみせただろ?


 ……ひょっとしたら、油断を誘おうとしてる?


 だとしたら、無駄かなぁ?


 そんなことを思っていたら、笹谷がボクに槍の穂先を向けて来た。


 驚いた姿を継続しつつ。

 やっぱり。


 ……だからさぁ。


 ボクは油断しないんだよね。

 そういうのを確認した時点で、異空間転移プラスを発動させるし。


 再び、ここよりより凍った次元に僕は移動した。

 それで低次元人のカス共は全員停止。


 そして歩いて雷の狙いの外に移動していき、そこで僕は金属生成を行って、巨大な刃物の円盤を生み出した。


 で、投擲と同時に異空間転移プラスを解除。


 笹谷は死角から襲ってくるその刃に気づいてない。

 ……これでまず1匹。


 そう思っていたのだけど。


 寸前で、飛び込んで来た高瀬がその円盤を大金槌で殴って打ち落としたんだ。


「危ないっス!」


「ありがとう!」


 ……ありえないだろ。

 オマエら2匹、恋のライバルのハズじゃ無いのか?


 困惑する。


 ボクは


「……何で助けてんの? 目当てのオスに対する点数稼ぎ? ハッキリ言ってオマエ、メスとしてそいつに勝ち目無いんだけど?」


 純粋に疑問だからそう言ったら。


「……私の好きになった桜田君は、そういう考え方をする女の子を好きになってくれるとは思えないッスね」


 ……はぁ?


 意味不明の返し。


「……バカなの?」


 そんなもん、間に合わなかったフリをして見捨てればいいじゃん。

 その程度の知恵も働かないの?


 バカだとしか思えない。


(ホント性格が歪んでるね。大嫌い)


(思い上がるな)


(自分に対する忠告を嫉妬なんて、どうしようもないな)


 ……そこで。

 ボクは嫌な記憶を思い出した。


 アイツらぁっ!


 瞬間的に激昂しそうになる。


 そこに


「それが分からないなら、バカはお前だ!」


 桜田の声。


 ボクは


「何がバカだ低次元のムシケラが!」


 振り向きつつ、強酸の液体を放射した。


 水剋火。

 火属性のあいつを確実に倒すために。


 だけど


「甘いな!」


 桜田はその前に黄金の戦士に変身していて。

 まともに浴びせても、強酸の液体は何の効果も上げられなかった。

 土剋水……!


 そして酸を浴びつつ


「来い! エアーギガンテス!」


 桜田は大きく叫ぶ。

 すると天高く掲げたその手の上に。


 ……青い肌の、一本角一つ目巨人が出現した。

次回もムゲンソルジャー視点。


読んでいただき感謝です。

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