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ヒーローブレス!~謎の紳士に変身アイテムを貰った俺は、普通の人を守るための戦いに身を投じるが~  作者: XX
最終章:五色の戦士

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第82話 テレポートじゃない

「姿勢って……」


 高瀬は


「桜田君の背後で、グレートアックスを振りかぶってましたよ? マキ割りすぺしゃるって感じで」


 なるほど。

 高瀬の警告、けっこう即座だったのに、振りかぶってたんだ。


 一瞬で移動して、一瞬で手斧を馬鹿デカイ両手戦斧に変化させて振りかぶったのか。

 おまけに回れ右まで交えて……


 これはもう……テレポートじゃあ、ないな。


 ……だってさ。


 テレポートって瞬間移動じゃん?


 ということは、身体の方向や、姿勢や、持ち物はそのままで、ただ位置だけ変わるってことだろ?


 そこから考えるとおかしいんだよ。


 転移前と転移後に、その3つに変化が起きているなんて!


 だから


「ムゲンソルジャーの瞬間移動は、テレポートじゃない」


 俺は立てた仮説を口にする。


「へ?」


 俺の口にした仮説に対し。

 それはどういうこと……って高瀬が続けてくる前に


「あれはおそらく……異空間転移だ」


 俺の答えを口にした。




 俺の言葉に、高瀬は


「えっ、でも」


 それで疑似的な転移ができるのは、元の空間の話っスよね?

 この異空間では無理なんじゃ?


 おそらくそう訊きたいんだろうな。


 だから俺は


「もう1個、隣の部屋があるとしたらどうだ?」


 その可能性を指摘したんだ。


 元々、異空間転移は「元の世界の一瞬を切り取る形で隣に別の世界を作り、そこに移動して疑似的に時間を停めたようにする」能力だ。


 だったら、その別世界の一瞬を切り取って、そのさらに隣に作ったもうひとつの別世界。

 これだって作れるんじゃないのか?


 隣の、隣の部屋をさ。


「あー」


 高瀬が、感心したような声を出す。

 そして


「あり得ない話だとは思えないですねェ」


 俺の仮説を、高瀬は否定はしなかった。


 よし……!

 心でガッツポーズ。


 だけど


「でも……」


 高瀬は不安そうだ。


 ネタが分かっても、実質的にテレポートしているのと同じなんだから、指摘しても意味がないのでは?

 そう言いたげだ。


 高瀬……


 君はまだ気づいて無いのかもしれないけど。

 この件についてはさ……


 俺は言ったよ。


 このことを。


「キーは、高瀬だよ」




「おい! ムゲンソルジャー!」


 俺はムゲンソルジャーに宣言する。


「脅威は笹谷だけじゃないぞ! 俺だっているんだ!」


 ……左手を、高瀬に握らせて


「いくっすよ! 受け取って! 私の……愛の支援!」


 ムゲンソルジャーに聞こえるように、俺に五行相生の垣根を越えた支援を入れた。

 ……ムゲンソルジャーによって解禁された、全属性に対する支援を。


 俺に流れ込んでくるチカラ……!


 ……出来る!


 今ならムゲンソルジャーに攻撃を通すことが!

 そのまま俺は、右手に持った剣を振るい、衝動のままに吠えた。


「覚悟しろムゲンソルジャー! お前はもう終わりだ!」


 ……ヤツを倒す意思を。

次回、視点が変更されます。


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