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第57話 そしてエックスデー

 そしてエックスデーは3日後に来た。


 学校の昼休みに来たんだ。

 異空間転移。


 これは来た、と思った。


「桜田君」


 俺たち……俺と笹谷は屋上に居た。

 例によって、昼ご飯を屋上で食べてるからだけど。


 俺は


「笹谷、行こう」


 俺たちは頷き合い、左手にブレスを巻いた。

 そして


「チェンジ! ファルコンソルジャー!」


「チェンジ! ドラゴンソルジャー!」


 変身をし、飛行能力で校庭まで飛び降りたんだ。


 俺たちが着地すると、教室の窓からタイガーソルジャーに変身した高瀬が、右手に回転する巨大なプロペラを握って、飛び出して舞い降りて来る。

 これは別にプロペラが回転することで揚力が発生してるわけじゃ無くて、高瀬のコントロールでプロペラの動きを操作して、それに高瀬が摑まってるだけなんだけどな。


 そして全員が校庭に出たので。

 変身時間の制限があるから、俺たちは変身を解除する。


 そのとき俺のスマホが、着信した。


 ……会長からだ。

 番号を交換しておいたから。


 通話状態にすると


『僕だ。高級住宅地に佐藤が現れて、異空間転移を発動させた。今エアーギガンテスに足止めさせているから、急いでくれ。僕もすぐ行く』


 会長からのそんな通話。


 ……了解です。




「作戦通りにいくぞ」


 俺は2人にそう呼びかける。

 2人は頷いた。


 俺は駐輪場から、自分の自転車……ママチャリだけど。

 それを出してきて、跨った。


 この学校、自転車通学が認められているから、しばらく自転車で来てたんだ。

 ここから高級住宅地まで、自転車で15分くらい。


「高瀬、後ろに乗って!」


 俺は高瀬に呼び掛けた。




 自転車で行くのは途中まで。

 10分くらいで行ける地点。


 そこで乗り捨てて。

 そこから先は、変身して飛行して、そこに先回りしてもらっていた笹谷に


「桜田君、行くよ!」


 背中に抱き着いてもらい、飛行。

 飛行で行くと、自転車の5分の距離が1分で済むんだ。


 ……こうして俺は。


 変身時間をたっぷり残した状態で高級住宅地に辿り着いた。


 すると怒号が聞こえて来た。


「何だこの化け物はぁ!?」


 ……佐藤だ。


「桜田君、あまり無理しないでね」


 ……笹谷、そこはさ。


「できれば……頑張って、って言って欲しいんだけど」


 前向きに行きたいんだ。できれば。

 前向きに。


 そう思ったとき。


 笹谷の変身時間限界が来たのか。

 笹谷は変身が解除され。


「分かった……じゃあ、頑張って!」


 元に戻った笹谷が、ギュッと拳を握って、俺にエールをくれた。

 その目は真剣だ。


 ……ありがとう。


「じゃあ、行ってくる」


 そう言い残し。


 俺は、戦闘音と怒号の聞こえる場所に向かって駆け出した。

次回、父親の仇と対面。


読んでいただき感謝です。

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(反響を実感できるのは書き手の喜びです)

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