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ヒーローブレス!~謎の紳士に変身アイテムを貰った俺は、普通の人を守るための戦いに身を投じるが~  作者: XX
第4章:血塗られた玄武

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第48話 タイガーソルジャー

 赤ら顔で鼻が長く、背中に翼を持つ山伏の格好をした妖怪。

 誰でも知ってるメジャー妖怪。


 天狗。


 それが3体。


 それが今日の異空間転移での妖怪の襲撃で。


 戦闘経験豊富で、ヒーロー体に飛行能力を標準装備している俺と笹谷は、それぞれの受け持ちと有利に戦えているのだけど

 高瀬はまだビギナー。加えて飛行能力が無い。


 なのでどうするのかなぁ、と思いつつ。

 キンキンキン、って感じで俺は天狗と切り結んでいた。


 ……うん。

 俺も慣れたもんだ。


 他人の動向を気にしつつ戦えるなんて。


「スラッガー!」


 変身した高瀬は、両手を高く掲げ叫ぶ。

 すると掲げた手のひらの上に、金属のブーメランが生まれ、宙に浮かんで高速回転を始めた。


 ……白のヒーローブレスの特殊能力は「金属生成」「金属操作」

 金属を無から生み出して、その金属を自在に操る能力だ。


 この操作は、意識が一度切れると再接続はできない。

 そして意識の接続が切れると、生み出された金属は速やかに分解していく……

 とのこと。


 これを聞いたとき、須藤あのクズとの戦いを思い起こし「だからそうだったのか!」と俺は脳内で答え合わせをした。


 高瀬は生み出した巨大ブーメランを操作して、飛行能力を持つ天狗を攻撃する。

 飛べはしないけど、自在に操作できるブーメランを使って追い込むのか。


 なるほど……


 天狗はブーメランの攻撃に意識が行き、高瀬を忘れてしまったらしく。

 高瀬のブーメラン操作で、自分から高瀬の方に追い込まれていく形になっていた。


 そして


 天狗が絶妙な位置に来たとき。


 高瀬はブーメランの操作を止め、代わりに自分の武器を創造する。


 白の戦士の使用武器は、鈍器。

 金棒や戦槌ウォーハンマー戦棍メイスを創るんだ。


 重い武器だ。

 だからその分……


「セイヤー!」


 高瀬は大金槌を創り出し、それでよそ見状態の天狗をぶっ叩いた。


 ギイオオオオオ!


 たまらず、ペッチャンコになり勝負あり。


 天狗が粒子に変わって消滅していく。


 ……明らかに、俺らよりも身体能力強化の幅が大きい。

 小柄な高瀬が何の問題も無くそんな「力任せで叩き潰す武器」を扱えているんだし。


 だからまぁ、あのとき須藤あのクズが言った「身体能力強化が白のブレスの特性だ」というのはそんなに間違いでは無いのかもしれない。




「どーですか今日の私のバトルは!?」


 会心の一撃が決まったのか、妖怪を倒し尽くして異空間転移を解き、元の空間に戻った後。

 高瀬は興奮して大騒ぎしていた。


 大金槌を振るうジェスチャーを繰り返しながら。


 いやまぁ、気持ちは良く分かる。

 俺も最初はそうだったし。

 笹谷もそうだった気がするし。


 上手く行くと面白いもんな。


「高瀬さんは機動力の無さを特殊能力で補えてるのが凄いと思う」


 笹谷の賞賛。

 高瀬は


 ウヘヘ、というような照れ笑いを浮かべて。

 本当に嬉しそうだった。

タイガーソルジャーの詳細。


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