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第37話 ヒーローブレス非所持者

 異空間転移!?


 またアイツが襲って来たのか!?


 俺は焦るが


 まず最初に、やることがある。


 俺は高瀬の肩に触れた。

 途端に高瀬が動き始める。


「えっ」


 自分の肩に触れている俺の手を見て


「何で触ったんすか? ……まさか転移すか?」


「そのまさかよ」


 周囲を警戒しつつ笹谷。


 まあ、落ち着いて周囲を見回せば、色づきがモノクロっぽくなってるから気づくけどな。

 例え周囲に停止している何かが無くても。


「……ああ、よく見ると周りが色づきが古い感じになってますねぇ。……じゃあ、周囲に敵が居るんすよね?」


 アイツのことがあるから、アイツの襲撃を疑いたいけど。

 妖怪の可能性もあるからな。


 俺は高瀬に


「気をつけろよ」


 とだけ言った。

 彼女が椅子を立ったので。


 彼女は


「変な男もいませんし、襲撃の気配も感じないですよぉ」


 そう言って、警戒しつつ窓際に寄る。


「外にも何も居ませんねぇ」


「廊下にも居ないわよ」


 見ると、笹谷が壁に頭を突っ込んで、廊下に敵が居ないかチェックしてた。


 ……敵が居ない……?


 どういうことなんだ……?

 どっかから隙を伺ってるのか?


 そのまま俺たちは、窓と廊下から離れた位置で、数分くらい1か所に固まって警戒していた。


 周囲に敵が見えないし。

 動きようがない。


 変身すると時間制限の制約があるからマズイし。


 ……ひょっとしたらそれを狙ってるのかもなぁ。


 どこかから俺たちを見てて、さ。


 3分しか変身できないわけだ。

 あとから変身した方が有利になる。


 誰でもすぐに思いつく策だろ。


「壁からいきなり武器が飛んで来たりしないすか?」


「こっちの位置が正確に把握できるなら出来ると思うけど、見えないなら無理だと思う」


 高瀬の危惧を、ヒーローブレス保持者としての常識と経験から来る予想で否定する。


 そして沈黙。


 すると今度は


「あんの、壁抜けってどうやればできるんですか?」


「抜けるぞ、って意識して突撃するんだ」


 緊張が緩んで来たのか。

 高瀬からの質問。


 ……まぁさっき、笹谷が壁抜けをする様子を見てたしな。

 気にはなるよな。


 で


「あれ?」


 ペタ、ペタと床を触る高瀬。

 困惑しながら


「できないっすよ?」


 そんなことを。


 お……


 そっか。

 壁抜けが許されるのは、ヒーローブレス所持者だけなのか。


 引っ張り込まれた存在は、俺たちと同質になるのかと思ったけど。

 違うんだな。新発見。


 まあ、そうじゃなかったらさ……


 誰かをジャンプさせた瞬間に転移し、その空中に居る誰かをこっちで引っ張り込んでしまった場合。

 引っ張り込まれた誰かは、着地を認識できなくてそのまま地球の奥深くまで落下、とかになるかもしれないしな。


 この際だから、色々試した。


 保持者と非保持者が出来ることと出来ないことを。


 結果……


「ヒーローブレスの所有権が無いと、壁抜け出来ない上に、モノを動かすという行為も出来ないっぽいですねぇ」


 高瀬がそう結論付けて。

 俺も笹谷も同感だった。


 でも、服は動いてんだよね……?

 高瀬の着ている制服は。身体の動きに合わせて。


 そういうのは別ってこと……?

 良く分からん。


 そう、検証結果に首を捻っていたときだった。


 ブーン!! ブーン!!


 ……俺のスマホが震えたんだ。

電話の主は?


読んでいただき感謝です。

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