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ヒーローブレス!~謎の紳士に変身アイテムを貰った俺は、普通の人を守るための戦いに身を投じるが~  作者: XX
第3章:邪悪なる白虎

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第35話 高瀬!

「え? 何? なんすか!?」


 高瀬は混乱して周囲を見回している。

 そりゃそうなるさ。


 いきなり空間が凍結したように見えてるはずだし。


 でも今は


「高瀬、悪い!」


 彼女を無視して、俺は昇降口に飛び込んだ。


 そのまま翼を駆使して廊下まで出たけど……


 見失った。


 ……アイツ、変身を解いて異空間転移を解除したな?


 そうすると、こっちの世界では映像になってしまうから、常人と見分けがつかない状態になる……!


 畜生!


 逃げられたッ!


 ……俺は変身を解いて、高瀬の居る場所に戻った。




「ええっと、実は桜田君と笹谷さんは正義のヒーロー活動をなさっていたのですか?」


 俺たちのことを説明したら、高瀬は少し興奮していた。

 まぁ、高瀬はヒーロー大好きだしな。


 拘りも強いし。


「まぁ、なりゆきでね」


「同じく」


 望んではじめたことではないけど、受け入れたことではある。

 だからまあ、高瀬にそんな言い方をされて嬉しそうに認めるのは少し違うんだよな。


 でも、高瀬は


「良いっすねーヒーローブレス。自衛の意味でも欲しいですし、社会貢献はしたいっすよ」


 ……なんかしきりに変身したがっていた。

 ええと……


 いや……一応命懸けの活動なんだよ?

 訳の分からない敵も出て来たし。


 そういう言い方されると……正直納得しかねぬものが……


 まぁ、とりあえず。

 この異空間転移を解除しなければ。


 そう思ったけど。


 ……俺と笹谷は、ヒーローブレスの基本能力で転移と解除は自由自在だけど。

 そうじゃない高瀬は無理なんじゃないのか?


 ふと思った。


 だから


「高瀬」


「なんですか桜田君?」


 俺は右手を差し出す。


 そして


「今からこの空間から移動するから、俺の手を握って欲しい」


 ……異空間転移に衣服や持ち物も一緒に巻き込まれ、解除で同時に解除されるってことは、手を繋げば高瀬が異空間に取り残されることは無いのではないかな?

 仮説だけど、何もしないよりマシだろ。


 俺は笹谷に


「もし、俺の解除に高瀬が巻き込まれなかったら、別のアイディアを頼む」


 一応言っておいた。

 多分行けると思う予感はあったんだけどな。


 笹谷はちょっと目を泳がせていたけど、俺の言葉に


「分かったよ。ダメなら他に手が無いか考えるよ」


 おっけ。ありがとう。


「さぁ、高瀬」


 そう促すと。

 高瀬はちょっとキョドりながら


「……よろしくお願い致しますです」


 俺の手を握った。


 まぁ、気持ちは分かるよ。

 未知の体験ってワクワクするもんな。


 俺もこの機能を知って、日常使いを考えたことがあった。

 ……まだ笹谷が仲間入りしてないときだ。


 通学に使用したことがあったな。


 ちょっと寝坊したときだった。


 ギリギリで、全力疾走しないと間に合わない状況だったんだけど。


 異空間転移を使ったら、時間を実質停めている状態になるから、テレポートに近いことができるんだ。

 解除の場所は選ばなきゃいけないけどさ。


 ……あれを思いついたときは、自分が天才なんじゃ無いかと思ったよ。


 おっと


「じゃあ、高瀬。いくぞ」


 俺は昔のラッキーな記憶を思い出しつつ浸っていたけど。

 高瀬が初異空間転移解除を待ちわびていることを思い出し。

 そう呼びかけた。


 高瀬は


「はい……いつでも」


 その言葉を受けて、俺は転移を解除。


 すると


「オオ……!」


 俺の手を握っていた高瀬は、無事解除されて、動き出した周囲を見回していた。


「桜田君。やったね」


 背後から笹谷。

 俺の成功を目視して、彼女も後を追って解除したんだろう。


「ああ、1つ発見だな」


 そして俺は興奮してた。

 ひとつ、このヒーローブレスの秘密が把握できた気分で。


 なので、笹谷に指摘されるまで、高瀬の手を握り続けていた。

知ってる一般人枠?


読んでいただき感謝です。

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