表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夫婦で営むモンスターファーム~目指せ、まったりスローライフ~  作者: 三田 白兎
1章 ペットが飼いたいので、VRMMO始めました。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/183

81話 久しぶりの冒険者ギルド

 妻の装備の更新の話が出てから数日が経過した。今日はゲーム内で5時間後にミミちゃんとイッテツさんに会う約束をしている。妻も連れて行くことになっているので、その際に防具と武器の作成をお願しようと思う。


「ハイト~、今お肉ってどれくらい貯まってる?」

「俺のアイテムボックス内には13個かな」


 まだイベント期間中なので、さっきまで俺たちはイベントポイント稼ぎとサクラボアの肉を求めてファス平原で戦っていた。ミミちゃんたちとの約束までにまだ時間はあるが、遅れるといけないので引き上げて今に至る。


「私の6個と合わせても20もないよ……」

「まぁ、ドロップ率が低いのは仕方ないと割り切った方がいいよ。ここで文句を垂れたところでサクラボアの肉が手に入りづらいことは変わらないんだから」


 そもそもサクラボアの肉が本当においしいのかどうか、まだ分からないしね。だって俺たちはまだサクラボアの肉を口にしていないのだから。

 あくまでもアイテムを鑑定して手に入れた情報からしておいしいのだろうと思い、数を集めているだけだし。


 それでも俺は肉と寿司が大好きだから、残りのイベント期間もサクラボアの肉は死ぬ気で集めるつもりだが。


「そうだけどさぁ……」

「まだイベント期間半分も過ぎてないんだし、これからだって! あっ、そうだ。イベント期間限定の依頼がファーレンでは出てるみたいだから探してみようよ。肉は手に入らないかもしれないけど、他に何かいいものがもらえたりするかもしれないよ」


 ファーレンを訪れるのは久しぶりなので、約束の時間まで少し散策しようと思う。そのついでにファーレンで出されているイベント期間限定の依頼を受けられたらいいなと考えている。


「わかった。いつまでも文句言ってたって仕方ないし、そうしよっか! でも、その依頼ってどこで受けられるの? 私、何にも知らないよ」

「実は俺も知らないんだよね。調べてみてもいいけど、たまには前情報なしでもいいかなって」


 フリフロは掲示板が活発に動いているから、現状判明していることは調べれば大概の内容は知ることができる。そのためいつも掲示板で下調べしてから行動することが多いのだが、今回のイベントではあまり掲示板を頼らずに行動してきた。なぜそうしているのか……正直、特にこれといった理由はない。ただそういう気分だからである。


「私はどっちでもいいから、ハイトが好きなやり方を選びなよ」

「じゃあ、今日は事前情報なし。自分たちの足でイベント限定の依頼を探そう」

「了解っ! じゃあ、最初はどこに行く?」


 やはり依頼を受けるなら、冒険者ギルドだろう。NPCから個人的に依頼が出ることもあるらしいので、全てのイベントクエストがギルドで受けられるとまでは思わないが。


「とりあえずギルドかな」


 ――――久しぶりに冒険者ギルドへ顔を出すと見知ったおっさんから声をかけられた。


「よう、嬢ちゃんたち。久しぶりだな」

「お久しぶりです、ガストンさん」

「前回は経営地まで職員さんたちを護衛して頂きありがとうございました。俺たちだけじゃ、厳しかったので助かりました」

「それはあいつらから仕事として依頼されたからやっただけだ。気にすんな」


「ところでお前ら、全然ギルドに顔を出さねぇよな。マーニャがちょっと心配してたぜ?」

「そうなんですか? 俺たちがギルドにあんまりこないのは最初っからずっとなので、あまり気にしなくてもいいんですけど……」


 冒険者ギルドで依頼を受けてお金を稼ぐっていう普通のプレイヤーがしている流れを俺たちはあまりしないからね。

 お金は基本的に俺が錬金術で生み出したアイテムを生産ギルドへ卸したり、武器の素材となるアイテムをイッテツさんに譲ったりして稼いでいるし。何より今はまだユニークボスを倒した際に手に入ったお金が残っているから。


「そうだよな。俺もあいつにそう言ってやったんだけどよ。あいつが担当してる冒険者の中ではお前たちは割と出世株だから気になっちまうんだろうな」

「えーと、ギルド職員に担当なんてあったんですか?」


 それに冒険者ギルドをそんなに利用していない俺たちが出世株ってどうしてだ?


「正式にそういう制度があるわけじゃない。ただ、お前らみたいな毎回同じ職員から仕事を受けるやつもいるから。そういう冒険者の相手をする職員は○○担当とかって言われる場合があるんだよ」

「へぇ~、そうなんですね。全然知りませんでした」

「私もー」

「そりゃそうだろ。お前ら新顔なんだし」


 確かに。比較的最近、ファーレンの冒険者ギルドに登録した俺たちがここの事情について何でも知っている方が不自然か。


「まぁ、とにかく。久しぶりに顔合わせて、マーニャのやつを安心させてやってくれや」

「わかりました。それじゃあ、一旦失礼します」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

武器装備不可縛りで始まるVRMMO 新作のリンクになります。
読んで頂けるとありがたいです!!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ