表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夫婦で営むモンスターファーム~目指せ、まったりスローライフ~  作者: 三田 白兎
1章 ペットが飼いたいので、VRMMO始めました。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/183

68話 初イベントスタート

 もうすぐフリーフロンティアオンライン、初の公式イベント開催時間だ。現実で丁度、0時。10分後からスタートとなる。


「もうそろそろログインする?」

「そうだね。マモルたちにもイベントの概要とか軽く伝えておきたいし」


 イベント自体はそこまで本気でやる予定でもないが、せっかくだから初日だけはちょっとがんばってみようという話になったので、俺たちはイベント開始前にログインした。


「マモル、バガード、それからバク丸。いい子にしてた?」


 ログインしてする従魔たちの様子を確認する。


 バガードは俺に気づくとすぐに飛んできて肩に乗った。

 マモルは水浴びをしていたらしく骨身をぶるぶると振って水を払ってからこちらへと駆けてくる。

 そして新顔のスライム。名前をバク丸とつけたその子は、ゆーくりとこちらへとぽよぽよ進んでいる。本当はもう少し早く進めるはずなのだが。数日接してわかったが、彼はどうやらマイペースな従魔なようだ。


「よし、全員揃ったね」

「こっちもみんな集めたよ」


 妻のもとにはブラックボアのぶーちゃん、ヒールスライムのすらっち、そしてただのスライムのスラミンが集まっていた。


 ちなみに俺のスライムの名前は、テイムするとき目の前に並べた5種類のアイテム全てを食べたため、バクバク食べる丸いやつを縮めてバク丸にした。バガードと大食いキャラが被ったなと思っていたらバク丸に否定された。本人いわく、好き嫌いがなく何でも口にするだけで、量自体はそこまで食べないそうだ。

 それから妻のスライムのスラミンという名はいつも通りフィーリングでつけたらしい。




<イベント:ファーレンの春祭り>

ファーレンでは毎年、春に1年の豊穣を願って町を上げたお祭りが行われます。町民はお祭りの準備で大忙し。フィールドには期間限定の魔物が出現。フリーフロンティアオンラインの世界の新たな住民となった皆様も是非、お祭りに参加してお楽しみください。

(期間限定の魔物の討伐、それらのドロップアイテムを用いての生産活動、ファーレンの住民から出される期間限定クエストのクリアをすることでイベントポイントを稼ぐことができます。それらはイベント最終日である春祭りで好きな景品と交換できるようになっています)




 強制的にウィンドウが目の前に開かれた。そこにはこれから始まるイベントについての説明が記載されていた。

 説明はかなり簡素なものだ。事前にストーリー性はそこまでないのではと噂されていたので、別に驚きもしないが。ただ、住民たちから期間限定の依頼が受けられるみたいなので、それを進めていくこと自体をストーリーとして展開しているのかもしれない。


「急に出てきたからびっくりしちゃったよ」

「俺も。お知らせ通知がきたってことはもう日が変わったってことかな?」

「たぶんそうだと思う」


 とりあえずこれから2週間の予定は従魔たちへ説明する。

 夜は俺と妻それからマモル+他3体で一緒にフィールドでイベント限定魔物の狩り。昼はバク丸とファーレンで何かイベント関連の依頼を受けられないか探す予定になっている。

 だが、俺たちはあくまでもエンジョイ勢なので、スケジュールはかなり緩い。なので従魔たちも水浴びやらなんやら好きなことをする時間ももちろんあるよと同時に伝えた。


 バガードはご飯をくれるならそれでいいと答え、マモルは期間限定の魔物を狩れることに喜んだ。バク丸はめんどくさそうに体を震わせて、主人の頼みなら仕方ないなぁ的な反応を見せた。

 妻の従魔たちはお祭りがあるということを聞いて、皆素直に喜んでいる。


「じゃあ、フィールドに出てみる?」

「そうだね。じゃあ、マモルは確定として残り3体、行きたい子いる?」


 そう問うとスラミンがぷよぷよ揺れながら妻の頭に乗り、ぶーちゃんが俺の方へ寄ってきた。この2体は一緒に行きたいらしい。


「スラミンとぶーちゃんは決定だね! すらっちはいいの?」


 妻は自身の従魔で唯一ついて行きたいと名乗り出なかったすらっちに問う。


「……そっか。すらっちは大人だね」

「すらっちはなんて言ってるの?」

「新人のバク丸を連れて行ってあげてだって」

「そっか。なら、お言葉に甘えてパーティーの残り1枠はうちのバク丸で埋めさせてもらおうかな」


 勝手に連れて行かれることが決定したバク丸は、なにやらブルブルと震えて訴えてくるが気づかないふりをする。だって放っておくとずっと経営地の中でぐーたらしてそうだし。それにすらっちのご厚意を無駄にはするのは嫌だからね。でも、一緒に狩りに出て本当に嫌そうだったら途中でここまで連れて帰ってこよう。


「メンバーも決まったし、早速出発!」


 妻のかけ声で俺たちの初イベントがスタートしたのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

武器装備不可縛りで始まるVRMMO 新作のリンクになります。
読んで頂けるとありがたいです!!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


― 新着の感想 ―
働けバク丸!!
[気になる点] 前々から気になっていましたが、テイムしたモンスターの意志とか感情とかってフィーリングで感じ取っているんですかね? それともゲームだからある程度の意思感情はテロップで出てきたり?(ポケモ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ