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夫婦で営むモンスターファーム~目指せ、まったりスローライフ~  作者: 三田 白兎
1章 ペットが飼いたいので、VRMMO始めました。

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33話 経営地化するために

 バガードを先頭に、湖畔に向かって走っていた俺たち。けもの道を踏破して、ついに目的地へと辿り着いた。


「やったぁ! ついた~!!」


 畔にプレイヤーの姿が見当たらなかったので、妻が歓喜の声をあげる。


 アーアー。


 それに対して、バガードが当たり前だと鳴いて答えた。


「喜ぶのはちょっと早いよ? まずはここが経営地化できる土地なのか調べないとね」


 メンテが明けたのでもちろん実施されたアプデ内容は全て公表されている。それによるとクラン経営地とすることができる土地は限られているらしい。

 俺はフィールドの端やたどり着きにくいところなどに経営地化できる土地があるのでないかと睨んでいる。

 どこでも好きなところを経営地化できたら、新フィールドへの道を塞いで通行料を取るなんて輩が出てきたり、良い狩り場を独占するクランが現れたりするからね。


「たしかクランウィンドウを呼び出すとわかるんだったよね?」

「うん。経営地化はクランマスターしかできないらしいから、俺がやらなきゃいけないけど」


 妻に返事をしながら、実際にやってみる。

 クランウィンドウを呼び出すとまずメンバー表が現れた。隣にはオプションが存在し、クランの名称変更やメンバーの追加、脱退などが可能となっている。そして現在地が経営地化可能な土地ならば、それが選択肢として1番下に現れる。


「あった! この場所はやっぱりクラン経営地にできるみたいだ」

「ほんと!? だったら、早速やってみようよ!」


 興奮している妻にクランウィンドウが見えるように操作する。


<経営地化条件>

・区域に出現する魔物を各種討伐。

・区域に2時間クラン外のプレイヤーを入らせない。

・最寄りの町で冒険者ギルドへ報告。

・冒険者ギルドを通して国へ1000000Gの献金


「なかなか厳しい条件だね」


 冒険者ギルドへの報告は、俺か妻のどちらかが行けばいい。そして国への献金もユニークボス初討伐報酬のおかげで2人で出し合えばなんとかなる。区域内にクラン外のプレイヤーを入れないというのはなかなか難しい条件だが、幸いなことにこの場所はまだ他のプレイヤーに知られてはいない。おかげでなんとかクリアできるだろう。

 問題は区域内にいる魔物各種の討伐というものだ。この項目を注視すると、湖畔に出現する魔物のリストが出てきたのだが、そこそこ数が多い。


スライム0/1

レッドボア0/1

ブラックボア1/1

スニークマンバ0/1

スリーピングアゲハ0/1

ニジマス0/1

ラニットアユ0/1

爆速ヤマメ0/1

人食いウナギ0/1

一足烏0/1


 全10種だ。ブラックボアはすぐ近くで倒したからか、すでに討伐したとカウントされている。

スライムとレッドボアは今の俺たちにとって取るに足らない相手なので発見さえすればすぐに狩れるだろう。

 問題はそれ以外。スニークマンバとかいう名前からして厄介そうな魔物。それから一足烏はバガードの同族なので頭が良いと思われるため、倒すのに苦労しそうだ。残りの魚系は湖から釣るか潜って狩るかだが、どちらにしろかなりの労力がかかる。


 嘆いたところで仕方ないので、とりあえず魔物退治に取りかかろう。

 まず空飛ぶ一足烏は魔法で攻撃できる妻と溶解液を飛ばせるすらっちのコンビに任せる。

 そしてレッドボアとスライムはバガードに任せようと思う。彼なら数的不利でも上を取っている状況と魔法を駆使して勝利してくれるはずだ。

 水生の魔物に関しては釣りをするのもありだけど、時間がかかりそうだから、手っ取り早く潜水スキルを取得して倒す。残っているのは俺とマモル。俺の方はSPを消費して、マモルは選択スキルスクロールを使用してスキルを得るつもりだ。

 残るスニークマンバとスリーピングアゲハだが、こいつらは自分のターゲットを手早く倒した者に担当してもらおう。


 俺は考えた配役をみんなに伝える。


「すらっちとのタッグなら、絶対負けないから任せて! ただ……私たちが1番早く終わったとしても虫は別の人が倒して欲しい。ダメ?」


 上目遣いで頼んでくる妻。かわいい……けど、そんなことしなくてもは最初から他のメンバーに倒してもらうつもりだったから安心して欲しい。


「もちろん、わかってるよ。マモルとバガードも異論ないか?」


 カァ。


 バガードは鳴いて肯定し、マモルは尻尾を振った。


「それじゃあ、とりかかろう!」


 皆それぞれが討伐する魔物を探して散った。


「俺たちはまずスキルを取らないと」




ハイト・アイザック(ヒューム)

メイン:見習いテイマー  Lv.11

サブ1:見習い錬金術師  Lv.5

サブ2:見習い戦士    Lv.6

HP:250/250 MP:230/230

力:23(+11)

耐:25(+9)

魔:30

速:17

運:26

スキル:テイム、火魔法、錬金術、剣術(初級)、槍術(初級)、盾、気配察知、聴覚強化、鑑定、解体、採取、潜水←new

称号:<ラビットキラー>

SP:18


マモル(骨狼)

Lv.10

HP:310/310 MP:165/165

力:54

耐:16

魔:27

速:60

運:13

スキル:骨の牙、気配察知、嗅覚強化、暗視、威嚇、採取、潜水←new

称号:<闇の住人>




「よし、できた。準備も終わったし、早速潜ろう!」


 マモルは返事の代わりに尻尾を鞭のようにしならせて、地面を叩いた。



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読んで頂けるとありがたいです!!

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― 新着の感想 ―
[一言] ・区域に2時間クラン外のプレイヤーを入らせない。 この辺りに凄い嫌な感じがする 具体的に敵対クランへの嫌がらせ侵入多発や犯罪系ギルド(入ろうとする人をPKしてでも建てる)の横行
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