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6.えぴろーぐ
少年は、何百年、何千年と経とうと死ぬことは叶わなかった。
人を愛し、人に愛されども、
愛しき物は必ずや自らより先に天へ登った。
自らも彼方へ行く事を望みながらも、何をしようと一向に死ねない。
今も能力は健全に使用出来た。
少年は、その能力で、自らの寿命を壊してしまったようだった。
限界を壊したことにより、それは無限の生命と化してしまったのだ。
少年は今も、何処かで生き続けているのだろう。
それは遠い所かもや知らないし、近いところかもしれない。
誰も誰も知らない場所で、一人で生きているのか。
若しくは皆と同じように学校に通い、家に帰り、としているのだろうか。
誰も知り得ない物語だ、きっと上手く紛れて生活しているのだろうな。