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プロローグ

西宮にしみや わたるはいつものように、何気なくゲームをしていた。

いきなり、弥がゲーム機から手を離した。


「つまらねぇぇぇ!」

もう、このゲーム飽きた。プレイ人口・難易度共に世界トップって聞いてたから期待してたけど、2~3週間でランキング1位になっちまった。


つまらねえ。簡単すぎる。もっと難しいゲームはないのか?なんでもいい、もっと難しい、スリルのあるゲームがしたい。


突如、トラックの重低音が響きわたった。

驚いた弥は、素早く顔をあげる。そこには、トラックがあった。トラックは勢いよくこちらを目掛けて走ってくる。


は?ここはマンションの10階だぞ?トラックなんて来るはずが......チッ。今はそんなこと考えてる場合じゃねえ。まずはこの状況をどうにかしねえと。逃げるか?いや、無理だ。その前に俺がひかれちまう。だったらどうする?考えろっ!考えろ!......そうだ!


弥はソファーから立ち上がり、自らトラックに突っ込んでいく。トラックに当たるギリギリのところでトラックと地面の間に滑り込んだ。トラックは勢いを殺すことなく壁を破り、マンションから落ちていった。



「助かった......のか?」

 

背後からトラックの重低音がした

背中に衝撃が走った。


思わず、苦痛で顔がゆがむ



「な、にが、起き、た?」


「ああ、そう、か」


「2台目、の、トラック、か」


弥は、背骨が折れ、ろっ骨が肺に刺さって息ができない瀕死の状態であるにも関わらず、満面の笑みを浮かべていた


久々に、とても楽しかった。俺は、ゲームがしたかったんじゃなくて、こういうスリルを求めてたんだ。どうりでどんなゲームをしてもつまらないわけだ。


こんなに楽しい気持ちで死ねるなんて、うれしいな


そこで、意識が途切れた


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