五神の国―ある告白―
誰にも言えないことですが、
私の体に悪魔がいます。
本体は右目にいますが、いつの間にか私の髪まで、
それの色に染まりました。
誰にも言えないことですが、
私はひどく死にたいのです。
でもナイフを握ると、悪魔がそれを落とさせるので、
私は今も生きています。
誰にも言えないことですが、
私はいつも恐怖します。
夜の暗闇や、昼間の影さえ、
私を怯えさせるのです。
誰にも言えないことですが、
私には大切な友人がいます。
あまりにも大切で、私が触れると、
汚れそうで怖いのです。
誰にも言えないことですが、
私はこれを持ち続けます。
これから誰が、武器を向けても、
それを恨まない誓いとして。
私はこれを持ち続けます。