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1.探偵学園



笑い狙ってます。



「やっべええええ!」

 と、何処にでもある、普通の二階建ての家から、慌てて飛び出して来たのは、殺人と言う前科持ちの、オレっ娘女子高生探偵、黒田くろだ ひとみだ。

 何故、彼女が慌てているのか?それは、寝過ごしたからである。


キーンコーンカーンコーン

──学校内に二時間目開始のチャイムが鳴り響く。

 そして、その学校、<園田探偵学園>(そのだたんていがくえん)の昇降口では、瞳が血相を変えて靴を履き替えていた。

 園田探偵学園とは、世界の歴史に名を残した有名な探偵、園田そのだ 菊右衛門きくえもんが創設した、探偵を育成する為の学園だ。今年で創立135年を迎える。


「遅刻だああああ!」

 そう叫んで、扉を思いっ切り開いて、教室に入って来たのは瞳だ。

「何だ黒田、また遅刻か!?

 廊下に立っとれえ!」

 そう怒鳴り散らしたのは、瞳の担任の、上松うえまつ 右京うきょうだ。


 と言う訳で、瞳は今、廊下に立っています。しかも、水入りのバケツを両手に持たされて・・・。

(ったく、何でオレが廊下でバケツ持たされなきゃいけねえんだ?

 つうか、此処の校則厳しすぎなんだよ!)

 と、敢えて心の中で文句を垂れる瞳。

 そう、この学園の校則では、理由無しに遅れてきた生徒は瞳の様に廊下に立たされる事になっている。無論、寝坊による遅刻もこれに入る。


キーンコーンカーンコーン

──2時間目終了のチャイムが鳴った。

 瞳はようやく、廊下立ちから解放された。

「疲れた・・・」

 と、瞳は教室の自分の席に座って寝そべった。

「おっ、不良娘が死んでる」

 そう言ったのは、メガネを掛けたくりくり頭の、五十嵐いがらし つとむだ。

「五十嵐・・・──勝手に殺すな。

 それと、オレは不良じゃねえ!」

 そう言って、瞳は五十嵐を睨み付けた。

 すると、ショートヘアの女の子が声を掛けた。

「あんた達、次体育館だよ」

「知ってるよ!

 そんな事より、オレを助けてれ。

 こいつが乗ってて動けないんだ。

って、あんたこんな時にどこ触って・・・ああん!」

「ちょっと五十嵐君、やめなさいよ!」

「五十嵐ー!」

 瞳はキレて、五十嵐を放り投げ、殴り始めた。

ボガッ、ボグッ!




暫く御待ち下さい・・・。





 30秒後、五十嵐は気絶していた。

「テメエがオレのチ〇ビ触れっからいけないんだ!

 そこでおとなしくしてろ!」

 そう言って、瞳は教室を出て行った。

「黒田さん待って!」

 と、女の子の方も付いて行く。


「黒田さん」

「ああ?」

「五十嵐君、大丈夫かな?」

「あんな奴の心配する必要無いぜ」

 その答えに女の子は足を停めた。

「どうして!?」

「あいつのやってる事、かえでだって知ってんだろ?」

 瞳はそう言って、楓と呼ばれる女の子の前を通り過ぎて行った。




笑えなかった人、ご免なさい。



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