表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で社長になる。   〜5歳児から始める異世界ビジネス革命〜  作者: Mizunoki.Kawai


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/60

## 13話 新たなピースの発見

## 13話 新たなピースの発見


父さんの、ぶっきらぼうだが最大限の信頼が込められた「よろしく頼む」という言葉。


〈よし、これで父さんの信頼も少しは取れた、よな?〉


今回の「薪仕入れ効率化プロジェクト」には、大きな副産物があった。


〈クララのおかげで、うちの会計情報は俺が掌握した〉


母さんが頭を抱えていた帳簿の整理。あれくらいなら、前世の記憶を持つ俺がやれば30分もかからない。


俺が帳簿管理を引き受ければ、母さんの時間もかなり捻出できるはずだ。


クソ重い酒樽の運搬や面倒な薪の注文も、銀貨5枚――5,000円相当――の駄賃でテトが喜んでやってくれる。一度軌道に乗ってしまえば、俺が細かく介入する必要もなくなる。


そして、マルタのおっちゃんと組合長が口にしていた、新たな商売の種――「ランチ難民」だ。


〈マルタの薪屋の従業員、市場組合の職員、それに西の鉱山の連中……この街の景気が良くなって、昼飯を食う場所に困ってる連中が大勢いる〉


俺の頭の中で、バラバラだったピースが一つずつハマっていく感覚がした。


〈母さんの空いた時間、馬車の空き時間、そしてランチ難民の需要……これをうまく繋げられないか?〉


「よし」


思考がまとまってきたところで、俺は店を出た。


「クララのところに遊びに行こう」


こういう時は、賢い幼馴染との何気ない会話が、一番のヒントになる。


炎の鍋亭の隣、洗い屋の扉を開ける。


「ごめんくださーい」


「はーい!」


店の奥から顔を出したのは、クララ一人だった。彼女は、大人用の高い受付台で、小さな背中を精一杯伸ばして店番をしていた。


「よお、クララ。一人か?」


「うん!お母さんとお父さんは、洗濯物のお届けに行ってるの」


〈お父さん?〉


そういえば、クララのお父さんの姿は、最近あまり見かけていなかった。


「お届けって、大変だな」


「そうなの。最近、街が忙しくなって、大口のお客さんが増えたんだって。だから、お父さんもお母さんも、お届け物で出かけちゃうことが増えちゃって」


クララは、そう言いながらも「受付してるの、偉いでしょ」と胸を張った。だが、その顔は少し寂しそうだ。


「でもね、本当は、お父さんとお母さんともっと一緒にお手伝いしたいな……」


〈……そうだよな。クララも5歳だもんな。店番はできても、重い洗濯物を運んだり、配達について行ったりするのはまだ無理か〉


街の景気が良くなっているのは、うちの店だけじゃない。クララの洗い屋も、マルタの薪屋も、みんな忙しくなっている。


だが、そのせいで、クララは5歳にして一人で店番をする時間が増えている。


「よし、クララ!」


俺は懐から、手製のリバーシを取り出した。


「俺も一緒に店番してやる。どっちが先にお客さんに『いらっしゃいませ』って言えるか勝負しながら、リバーシやろうぜ」


「やる!今日こそライムに勝つんだから!」


俺はクララと店の入り口に盤を広げながら、さっきの「ランチ難民」の計画に、もう一つのピース――「洗い屋の配達問題」――を組み込む方法を考え始めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ