お笑い理論
「お笑い理論ってどんなものがあります?」
「まず『あるある』だな。」
「例えばどんな?」
「『悲しいとき~~!トイレットペーパーが5センチぐらいしかないのに、取り換える役目になった時ぃ~~』のような」
「あぁ。ありますね。他のお笑い理論にはどんなものがありますか?」
「『自虐』だな。」
「自分を落として、相手をいい気持ちにさせるってやつですね?」
「そう聞くと何だか嫌な気持ちになるが、例えば『オレのサドルがありません!』とか。」
「これは『あるある』ともかぶってますよね~~」
「あと、自虐というか俯瞰?メタ認知のように自分の立場を第三者から見るという意味もある。たとえば、友達がいないから会話風の小話を小説投稿サイトにUPするというような。」
「元気出してくださいよ~~。友達いなくても幸せですよ、きっとぉ~~」
「こういうのが自虐。」
「他にはどんなお笑い理論がありますか?」
「『緊張の緩和』だな」
「例えば?」
「葬式のコントで、足が痺れた弔問客が焼香の時に転んで、前に座ってる人のカツラに手をかけてずらすとか」
「葬式という緊張を失敗で緩和してるんですね。」
「カツラという緊張も緩和しているところで二重に『緊張と緩和』が発動している。」
「ヅラネタは盛り上がりますもんね~~。隠して人にバレないようにしている様子が緊張を引き起こしてるんですかね?それに耐えられず秘密を暴露することが緩和になるんでしょうね。他にもお笑い理論はありますか?」
「『予想外』もそうだな」
「ベタじゃないことですか?例えば?」
「ベタは難しいが、例えば『8月でこの暑さなら12月には焼け死ぬかもしれませんね』がベタだとしたら、『8月でこの暑さなら12月を耐えれば1月にはリセットされます』が少しひねっている。」
「『予想外』でいいなら『8月でこの暑さなら、12月には雪も溶けますね』でもいいでしょ?」
「情報が、8月と気温に関してだけだから、そこから予想できる単純に気温が上昇して12月はもっと暑くなることがおかしいというのがベタで、その次の1月の話をするのが少しひねったところ。」
「12月に雪がいったん降って溶ける話をするとその単純さがブレますね。」
「そうそう。だから質のいい『予想外』は与えられた情報から単純に推測される答えを少しずらすことだ。与える情報も注意しないといけない。」
「他にもお笑い理論はありますか?」
「『矛盾の強調』かな」
「例えば?」
「『家では裸で過ごす習慣です』と言った芸能人が『エビフライを揚げるときも?』と質問され『はい』と答え、『エビでも衣を着てるのに!?』が服を着てないというおかしさを強調していて面白い。」
「なんだか高度ですね?それ以外の例が思いつきませんね。」
「あとは『矛盾の指摘』とか『皮肉』だな。これは毒舌家がやることだ。」
「他人の悪口を言ってるだけのようですが、矛盾を指摘してたんですか?」
「そう。例えば、『政治家と赤ちゃんは寝るのが仕事ですね』のような。」
「これは性格が悪ければいくらでも思いつきそうですが、敵も増えそうですよね。」
「面白くもない皮肉は敵を増やすだけだから気をつけないとな。」
「まだお笑い理論はありますか?」
「『全然違うものなのに似ている』は面白い。『ものまね』とか。」
「ダジャレもそうですもんね。『コーディネートはこうでねぇと』みたいな。シャレとか韻を踏むとか好きですよね。世界共通で。お笑いじゃなくても、『なぞかけ』でも、別のものの共通点を見つけると面白いですもんね。」
「例えば、『サーファーとかけて蒲鉾と解く』『その心は?』『どちらも最後は板から落ちる』とか。」
「『生きてる間は海に住んでいる』が共通点だと思いましたけど。皮肉も入ってるんですかね?」
「上にあげたようなさまざまなお笑い理論の要素が多く入っていればいるほど面白いと言える。」
「一つ忘れてます!下ネタですよ。エロと!」
「確かに。隠したいという緊張があるから、それを公にすることが緩和で、性的な事や排せつは関心が高い人類の共通事項だから『あるある』を含んでいる。人を惹きつけやすいが、下品だとみなされるところが扱いづらい」
「これだけお笑い理論が分かってるならきっと面白いネタをかけるんでしょうね~~~?!」
「・・・・・・次のどの答えがいいと思う?」
①「書けたとしたらここでこんなことをUPして自己満足してねぇわ!」
②「そんなことよりパーティーしようぜ!」
③「書けたとして、それが何になる?」