9話 『僕とパーティを組みたいと確かにその少女は言った』
その後僕の身体は順調に回復し、いつも通りの日常に戻っていた。
修行を終え、軽く朝食をとったあと、僕はいつものようにギルドへ向かった。
サポーターはピンからキリまで存在する。
名を挙げたサポーターであれば、特定のパーティと契約を結び、専属のサポーターになることができる。これは実質パーティの一員として認められることである。
だが僕のような未熟者には契約してくれるパーティなどいるわけがない。
つまりクエストに参加するために一時的に僕をパーティにいれてくれるようなマイノリティを探さなければいけないのだ。
こういうときはいつもマリーさんが空いているパーティを紹介してくれる。
いや、正確に言えばマリーさんを一回通すことをしなければ僕と組んでくれる人などいないだろう。
容姿端麗なマリーさんが頼むからこそ戦士たちもしょうがなく受け入れてくれるのだ。
申し訳ないと思いつつも頼ってしまっている自分が情けない。
だが今日は、受付がやけに忙しそうにしておりマリーさんもとても忙しそうにしている。
「おい、今日は落ち着きがねぇな。」
「なんでもボス級がでたらしいぞ。まだ討伐されていないらしい。」
ボス級モンスター、普通のモンスターとは別でランク付けされていることと、他とは段違いな力を持っているモンスター、ということしか知らない。
低級の通常モンスターとしか戦ったことがない僕には想像もつかない。きっと恐ろしい存在なのだろう。
いずれにしてもマリーさんの助けは借りられないみたいだ。
こんな時こそ自分の手でパーティに入れてもらおう。だが、
一時間後、僕をクエストに同伴させてくれるパーティは依然として現れなかった。
マリーさんのおかげだとはわかっていたけど、ここまでとは…
自分の現状に少なからずショックを受けた。
今日はクエストには行けないか…、と思っていると
「あの…」
控えめな声で話しかけてくる人がいた。
「カルナ・シグルドさんですか‥‥?」
その人は水色の髪をした可愛らしい女の人だった。歳は僕と同じくらいだろうか。
「は、はい…。そうですけど…。」
話したことも見たことない女性に急に話しかけられ僕は戸惑いを隠せなかった。
僕、なにかしてしまったのだろうか…
そんな風にネガティブに考えていたため次に彼女の口から発せられる言葉をはじめ、信じることができなかった。
「わ、わたしとパーティを組んでください‼」
………え……………?
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼」
こうして今日もクエストに参加できることが決まった。




