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彼のキスの仕方が気持ち悪い。

作者: 七瀬






私の彼は、“キス”が下手だ。

いい雰囲気になると? 彼は私の目をじっと見つめて

私にキスをせがむ。




・・・でも?

あまりにも、彼のキスが下手過ぎていいムードが台無しになる!

彼は、目が半目で少し白目も向く。

正面から、自分の唇を私に押し付けてくる。

それが、ヤバいぐらいにキモイ!

それに、ねっちょりしそうなベトベトの唇に私は拒否反応まで

出てきてしまったわ。




最初の彼とのキスは、普通のキスだった。

彼は、見た目も性格も私好みで最高の彼氏ができたと喜んでいたのに。

いざ! 彼と付き合ってみると、、、?

彼との最悪のキスが待っていた!

彼に聞けば? 今まで付き合った彼女も、キスをしただけで別れる事

が多かったらしい。


【キス顔が最悪!】

【キスが下手!】

【尋常じゃなくキスがキモイ!】



・・・と? 彼は歴代の彼女たちに言われ続けてきたらしい。

だから? 私も彼とキスをしたら、別れる事になると思ったと

彼が言ったのよ。



今までの彼女とのキスの経験で何度も何度も、もう彼女を作らない

とまで想ったらしいが、、、。

やっぱり、“彼女がほしい”と思いまた次の彼女を作ってしまうらしい。

付き合う度に、彼女にキスが下手だなんだと言われ、彼もキスが

トラウマになりそうになったとも言っていたわ。




・・・正直。

私も、彼とのキスが嫌で別れようと思った事は彼には話さずにいたの。

勿論! 彼の事は大好きだし!

それ以上の事で、嫌になる事はなかったからよ。

ただただ、“彼とのキスが嫌”なだけ!

どうしたらいいのか? これ以上、私も彼を傷つけたくないし。

彼には、【キスの特訓をしてもらうしかない!】とそう決めたの!






・・・特訓と言っても。

レンタルショップで【上手く彼女とキスをする仕方】というDVD

を借りてきて、二人で観るところからはじまめたの。

男性役と女性役の演技でいい雰囲気になると? お互い目を見つめ合い

ながら、女性が目を瞑り男性が少し首を傾けて徐々に彼女の唇に近づい

ていき、優しく唇を交わすの。

私と彼も、DVDを見た通りにキスをはじめたわ。

私と彼は、お互い見つめ合って、私が先に目を瞑り彼がキスをしてくる

のを持っていたら。

私は、彼の事が気になり薄目を開けて彼のキスを待っていると。

そうすると? 目が半目でべっとりと舌で乾いた唇をなめた後。

私に滑っとした唇を近づけてきたのよ。

私は、思わず!? 【キャー―!!! ヤダ!!!】と言ってしまった。

彼は、私の思わず出た悲鳴でキスをやめたわ。




『・・・ごめん、やっぱり! 私ムリ!』

『えぇ!? 何でだよ! 見た通りにやってたのに、、、!』

『いやいや? 随分と違ってたじゃん! あれなら何時ものキスと

一緒でしょ!』

『・・・・・・』

『・・・ごめん、傷つけるつもりじゃないんだけど? どうしても

あのキスの仕方を受け入れられない。』

『晴香は? 俺の事が嫌いなの?』

『そんな言い方、ズルくない? 別に律の事は嫌いじゃないよ! 

嫌いなのは律のキスの仕方でしょ!』

『どこがどう悪いんだよ! 俺にはよく分かんないよ!』

『ただただ、キモイのよ!』

『キモイって言われても、、、。』

『じゃあー先ずは! 目を閉じてよ。』

『・・・クソ、なんだよ! 分かったよ。』



彼が目を閉じると? いつも半目で、白目も向く。

先ずは、それを指摘した!


『何で!? 目を閉じると半目になるのよ! 白目も向いてるし!』

『・・・えぇ!? そうなの?』

『うん! ちゃんと目を閉じて!』

『あぁ! こうか?』

『そうそう! それでいいわ!』

『それから、肩の力を抜いて!』

『・・・あぁ、』



そう私が言うと? 私から彼にキスをしたわ。

はじめて、気持ちがいいキスが彼とデキた事に私自信が納得できたのよ。



『これよ! これでいいのよ。』

『えぇ!?』

『これから、私から律にキスするわ!』

『・・・えぇ!? そうか? それがいいな!』





なんだか? 彼とのキスの仕方が解決したのか。

私の中で、やっといいキスがデキたと思えたわ!

これからは、“最高のキスを彼に教えてあげる!”




最後までお読みいただきありがとうございます。

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